中カツ!通信 第197号 100周年で感じた共産党へのリスペクト
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こんにちは、中カツ!通信の野村です。
上海の有名観光地外滩(Bund)では6月30日から7月4日まで毎晩7回のライトショーが行われています。
私は向かいのオフィス高層階に行ける機会があったので自分のスマホで下の写真を撮ってみました。
うーん、、、かなり残念な感じですね。
ただ友人から頂いた一枚目の写真があったので、自分のいたところがどれくらい綺麗だったかはイメージが付きました。やはり高層ビルは登るより観ているほうがいいのかな。
ちなみに、この時期でライトショーが行われたのは上海だけではありません。
北京、天津、上海、武漢、長沙、寧波、合肥、広州、深セン、などなど全国で行われております。
北京の長城のライトアップは幻想的!
この時期に中国の全国各地で、このようなイベントが行われた理由は以下のドローンショーを見ればわかります。
そう!2021年7月1日中国共産党 建党100周年をお祝いするイベントが中国全土で開催されているのです。
観光スポットだけでなく、近所のショッピングセンターや家具センターまで祝100年の特別照明です。
ただ家具センターの駐車場スペースで多くのおばちゃん、おじちゃんが手を取り合ってダンスをしているのは、建党100周年でなくても行われている夜の日課です。
もちろん、夜でもこれだけ溢れているのですから昼間はいたるところで、共産党100年のお祝いの言葉を見かけることができました。
首都、北京では7月1日、天安門にて盛大なイベントが行われ、その列席者の数は7万人!
東京オリンピックの会場の入場上限1万人の7倍です!
重要人物が数多く出席するイベントでマスクもしていませんし、これくらいの近い距離感で大きな発声があります。
もうコロナは終わったことを世界に示すような壮大な演出です。
そして「祝100周年は」オフラインだけでなく、オンライン上も席巻します。
SNS微博のホットトレンドでは25位までのランキング全てが関連の話題になり、私のWechatのモーメンツ上も7月1日の午前中は中国の友人たちの真っ赤な投稿で埋め尽くされておりました。
建国記念ではなく、建党記念です。
この国全体をあげたムードに中国人の全員が共産党員のような錯覚におちいりますが、実際は一体どれくらいの人数がいるんでしょうか?
人民日報の微博によると
共産党員は9500万人強と書かれていました。
2021年3月の朝日新聞の報道によると日本の自由民主党の党員が113万人ですので9500万人というのは、ものすごい数ですね!
ただ9500万人を14.1億人の人口で割ると6.7%ですから、意外と少ないなぁと感じられるかもしれません。
そもそも党員は党費を払えばすぐになれるものではなく、申請書、推薦書などきちんと準備をした後に人格などについても厳しい数年に渡る審査がある狭き門なのです。
もちろん共産党員でなくても共産党を支持している人は多くおります。
このように書いていると結局、中国とは中国共産党とイコールなのか、そうでないのか、こんがらがってきてしまいます。
ちょうど、そんな時に日中関係に詳しい方から中国の捉え方と今後の付き合い方に関するヒントとなるお話を聞きました。
「因数分解」
皆さんが中国人と聞いて、まず思い浮かべるのは誰でしょうか?
主席でしょうか?
それとも報道官でしょうか?
爆買いと言われた訪日インバウンドの恩恵を受けていた人は、買い物に来てくれていた若い女性を思い出すかもしれません。
つまり、普段接しているメディアや人によってイメージする人は変わってくるのだから、いつでも「中国人」という主語を使うのではなく、もっと場合によって分解して粒度をあげて、捉えていきましょうということ。これは私も普段から、心がけているので、すぐに理解できました。
次に関係の捉え方、付き合い方について。
もちろん日中両国間に安全保障を始め問題がないとは思いません。
ただ日中両国には安全保障以外の関係もたくさんあるのも事実です。
その方が仰ってた2つ目のキーワードが
「市場志向の交流」
日中友好というと政治家同士の握手、共同宣言などを思い浮かべてしまいがちですが、実際に中国の多くの方が日本を知る機会というのは商品やサービスの購入を通じての方が多いわけです。
上海では日本の商品と合わせて音楽、漫画、アニメなど文化ともいえるコンテンツも多く消費されておりファンも年々、増加しているのも感じます。
逆に日本側では中国の商品全般に対して
「安いけど品質はイマイチ、パクリ物が多い」
というイメージをお持ちの方が多くいると思います。
ただ、上海で暮らしていると、しっかりと作られていて理念に共感できる商品やサービスが続々と出てきています。
今後は日本の消費者でも「このブランドいいんだよなぁ」と思って使ってたら実は中国のブランドだったということが分かって、中国に対する認識が変わってくるということが増えてくるのではないでしょうか。
そして3つ目のキーワード
「好きになるでなく、リスペクト(認める)」
私には中国籍の妻との間に2人の娘がおり、娘達が将来どちらの国に行っても暖かく迎えてもらいたいと考えています。
世論調査で「好き」「嫌い」という言葉が使われるのにひきずられていたのか、どうしても「日中友好」という言葉に続けて「互いが、もっと好きになってもらいたい」という言葉を使ってしまいがちです。
ただ、先にも書いたように、他の国の人をまるごと「好き」になるって粒度も粗いしかなり困難ですよね。
ここで使っているリスペクトは、
「あの先輩、ほんとイイ人で、マジでリスペクトだわー」
という感じの尊敬の意味ではなく、相手を価値があるものだと認めて尊重する、敬意をはらう、失礼に扱わないという意味の方のRespectです。
このリスペクトという言葉が私には、しっくりきました。
今後の日中友好における自分の役割は「日中双方の国民が互いに認め敬意を持てる」点、人を増やしていくことだと改めて定義しなおしました。
ちなみに、一緒にライトショーを見ていた中国の方に共産党についてどう思っているかを聞いてみたところ以下のような答えが返ってきました。
「中国の国土は広大だ。何度も分裂をしてきた歴史がある。この数十年で食べるのも困る貧しい状態から、このような高層ビルがたちならぶまでの経済発展をとげてきたのは、間違いなく中国共産党の貢献があったからだ」
その発言と表情には確かに共産党に対するリスペクトが感じられました。
隣国の国民同士だからこそ、薄っぺらい「好き」「嫌い」といった表現で終わらせずに互いにリスペクトできるようになっていきたいですね。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
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