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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

第165号 日中関係の未來は明るいのか?

第165号 日中関係の未來は明るいのか?

こんにちは中カツ!通信の野村です。

上海も秋が深まり肌寒くなってきました。冬が近づいてくると心配なのが新コロナ。11月に入り上海市内でも一部の地域で感染者がでており、中国国内の移動でも上海からの宿泊客に関してはPCR検査で陰性証明がないとホテルに泊めさせないという地域が出てきているようです。

中国は既にコロナを克服したと自他ともに思われているところがありますが、決して警戒レベルを下げているわけではありません。

外出自粛、飲食店でのマスク着用が義務付けられているわけではないものの、感染者がでた場合にはクラスターと思われる場所の封鎖や、接触したであろう人を対象に万単位でのPCR検査が行われ、感染経路を徹底的に追跡し封じ込めをはかります。

以前は誰もが入れる公共の場所であったのに、今でも出入りが管理されている場所の一つが大学。

コロナ前は入学志望者が親子で見学に来たり、近隣のご老人がキャンパス内で散歩したりとオープンキャンパスだったのですが、今では生徒以外の学校敷地内への出入りが厳格に管理されております。

 用事がある場合でも校内の関係者を通じて大学側に事前に

・身分証明書(パスポート)番号

・健康QRコード

・外国人の場合は中国に入国した日の情報

などを提出をし許可が出た場合にのみ、SMSでメッセージが送られ校門の警備員の方に提示をしてやっと入ることができます。

11月21日に中国の中でも屈指の名門である上海交通大学でTELL+Japanという日中友好を促進するスピーチイベントがありました。

普段は他人様に声を大きくして語れることなどないわけですが、中国人の妻をもち、中華圏に長年生活してしまっているという理由で、知合いを通じて登壇する機会を頂きました。

20分のスピーチくらいなんとかなるかとなめていたのですが、やはり中国語になると難易度が桁違いで、前日は泣きそうになりながら夜中2時半まで練習しました。


当日、来てみたら日本領事館の方や交通大学の偉い教授まで来られていて案の定、本番は緊張しまくって、どこをミスったかすらもよく覚えていません。

今回はコロナで入場制限をしていたこともあり、ネットでも配信されてましたので先ほど、ちょっと見てみると

「いいね!がたくさんついている!」

と嬉しくなったのですが

よく見たらオンラインサロンにも、ご参加頂いている友人以外は、全部 妻側の家族からでした…(Wechatのアイコンで知合いなら判別できる)

私以外にも2人の日本人と3人の中国人、合計6人によるスピーチが行われました。私の分はさておき日中に関わる人なら興味深い内容だと思いますので中国語が分かる方は是非、下記のリンクからご覧ください。

http://zhibo.netpop.tv/live/watch/general?id=me1x8dvl&referVisitorId=9606214&from=singlemessage

このご時世、名門大学の中にはいれる滅多にない機会なので、大学構内で見かけたことについても紹介させて頂きたいと思います。

まず気になったのは、シェアサイクルの多さ。

通常のマンションやオフィス区画にはシェアサイクルの乗り入れは禁止なのですが、キャンパス内は乗り入れ自由。

そもそもシェアサイクルビジネスは広い大学構内を移動するニーズから始まったのでしたね。

私が留学していた際は、各自が自分の自転車を保有、使用していたので校内に自転車が溢れておりましたが、今回は私用の自転車は見かけませんでした。

また上海交通大学といえば中国の中でも最も長い歴史を持つ大学の一つで、国家主席を務めた江沢民の出身校でもあります。

なので立派な石碑があり、その横の石のベンチでは土曜の朝から熱心に勉強している学生がおります。

校内に掲げられているスローガンには

「交通大学を選んだということは、責任を選んだということである」

というのもあり、国家を担うエリートが集まる大学だという自負心が、ひしひしと伝わってきます。

校内にあるスタバや、その他のカフェでも勉強している学生が多いこと。久しく日本の大学も見てないので断定はできないものの、少なくとも私が大学の時には、こんな熱心に勉強はしてませんでしたね。

また、学食のチケットをもらったので行ってみると

しっかりとコロナ対策が取られており、画像のAI認識で世界的にリーディングカンパニーであるSenseTimeのカメラが設置されておりました。

同時に入ってくる複数の人に対してリアルタイムで検温、マスクをつけているかなどを判別していきます。

またテーブルには、きちんとアクリル板が置かれてあります。

標語として孔子が原典と思われる、

「食不言」…食べる時はしゃべるな

という3文字が使われているのも知性を感じます。

お米以外は、おかずも熱々で味も街の食堂と比べたら圧倒的に美味しかったです。上海市の真ん中で、この品質で25元は安い。

温かい食事、熱心に勉強する学生といった刺激を受けて自分の中でもエネルギーが高まっていくのを感じ、学食を出る際に自分の体温を確かめたくなり画面をのぞき込んでみると

「あれっ?」

「熱すぎじゃない?」

いくら希望に燃える若者が集まっているとはいえ45度超えは、もうコロナの疑いというより、新人類の疑いがある温度帯です。

42度を超えると人間は死ぬと聞いていましたがギネスには日射病で30日間高熱が出て最高体温46.5度まで達したあとに生還した人もいるとのことなので、もしかしたら私はギネス記録が塗り替えられた現場を目撃していたのかもしれません。

実際のところは私が通った時は管理をする人が席にいなかったので(だから写真が撮れた)まさにシステムの調整中か何かで、たまたま異常値を目撃できたのだと思います。

そもそも校門から、各棟に入るたびごとに人による体温チェックがされているので、ここだけ一時的に故障していたとしても問題はないのでしょう。

スピーチの最後に

「日中友好のために、友達になってください!」

とWechatのQRコードをスクリーン上に表示したところ交通大学の院生を中心に31名の中国の方に友達申請を頂きました。(今回はコロナの影響で会場には基本的に交通大学の関係者、約100名しか入れなかったため)

日中は無関心、無関係ではいられない隣国同士。

中国を背負うエリートの方々が日中友好に関心をもって友達申請をしてくれたというのは非常にうれしいことです。

ただスピーチでは、けっこう真面目な話をしたので、「5%のこんにちは」とかの記事を読んで信用がなくならいかは少し心配であります…

中カツ!通信 第164号 双11 本当に、そんなにスゴイのか?

11月17日に言論NPO等から日中共同世論調査 結果が発表されました。

日本の印象を「良い」とする中国人は45.2%と昨年とほぼ同水準を維持しているのに対して、中国の印象を「良い」と答えた人は10%、改善傾向から一転、昨年から5ポイント減。

思想と言論の自由がある中で、全国民同士が互いに良い印象を持つことはないと思いますが、日本人の対中国は少し低すぎると感じています。

機会があれば、こういった日中友好関連のイベントには積極的に参加していこうと思います。

同時に今後の中国を担う友人を増やして、いろいろな情報を得て中カツ!通信もパワーアップさせていきたいと思いますので、今後もご期待ください。

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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