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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

おばちゃんのハートを掴み続けられるか?!生鮮の勢戦 叮咚(DingDong)买菜 2回目

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おばちゃんのハートを掴み続けられるか?!生鮮の勢戦 叮咚(DingDong)买菜 2回目

皆さん、こんにちは。

とうとう残り2日ですね。
中カツ!通信は今回も含め
平成の間に第80号まできました。
令和も引続き頑張っていきます

ということで今回は
前回に続き叮咚(DingDong)买菜
について紹介していきます。

【前回記事リンク】
玉ねぎ2個でも無料配送!上海500万家庭が使う庶民派、食材配送サービス叮咚买菜

簡単におさらいすると

・上海のサービス。5軒に1軒、500万家庭が利用。
 1日のオーダー数は20万
・たまねぎ1個からでも配送、配送料0元
・最速29分で配達
・小ネギなど下町の八百屋のようなおまけがついてくる

という感じです。

この生鮮野菜、肉を扱うビジネスは、
中国のオンライン市場でも
大きな期待がされている分野です。

市場規模が大きいだけでなく
EC化率が高いと言われている
中国においても生鮮分野は
約3%とまだ低いからです。

相対的に低いままなのには
もちろん理由があります。

菓子、飲料、油、米など常温かつ
日持ちがするものは貯蔵、運送の
取り扱いがしやすく既にEC化が
進んでおりました。

ところが生鮮品は温度や輸送で
商品がすぐ傷んでしまいます。
菜市場やスーパーでは、
傷んだ時点で交換できます。
そもそも顧客側が傷んだものを
買い物カゴにはいれませんね。

ただECで届いたものは
その場で変更することができず
クレームにもつながりやすく
返品にかかるコストも大きい為
ビジネス的に成立しにくいのです。

生鮮の中でも肉、果物については、
野菜と比べると単価も高く粗利がとれ
果物専門のEC、宅配はありました。

葉物の野菜になると

例えば

・杭白菜280g 1.8元(約30円)
・ちんげん菜300g 1.99元(約32円)

こんな単価です。

粗利額が低い上に
量はかさばり配送コストはかかる、
品質管理をしても廃棄率が高いと
ECビジネス的に難しいのです。

それでも生鮮野菜肉が魅力的なのは
油、お菓子、果物とはちがい
1日3食と非常に高頻度の消費であるからです。

高頻度、多数使用の顧客接点を確立でき
多くの行動データを取得できれば
後はそのニーズに沿って商品・サービスを
増やし収入を増加させていくことが可能です。

この生鮮市場の攻め方として

①店舗型
②店舗+配送型
③配送特化型

があります。

①は伝統的な菜市場、スーパーなど。

②店舗+配送型は
盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)などで
店舗で

・実際に商品を見て触れる
・試食などトライアルができる
・店舗での現場調理で食べれる

という体験から

「店舗で試した○○を
 オンラインでも頼もう」

と誘導するタイプで
”オンラインとオフラインの融合”
OMOの典型ですね。


③配送特化(実店舗なし)は
叮咚(dingdong)买菜の他には
オイシックスも上海にて
配送特化ビジネス展開をしています

上海オイシックスキャンペーン

ネットの情報によると
叮咚(dingdong)买菜の客単価は
個人的に予想していたよりは高い
45元(約720円)

それに対して
盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)は
75元(約1200円)

盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)は
有機野菜、輸入品など商品単価が
高いものが多いことに加え
消費力のある立地を中心とした
配送体制なので納得できます。

しかもこの叮咚(dingdong)买菜の
45元(約720円)という数字も


「49元以上買うと5元割引」

などの割引により客単価が上昇している
ということもありますので
割引がなくなると値段のお得感で
繋ぎとめていた顧客は流出してしまう
可能性もあります。

この流出してしまう顧客層こそ、
まさに

「小葱のおまけ」

に反応する
おばちゃん達であります。

盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)が

・消費力はある
・買物に行って吟味する時間はない
・それでも安全安心な
 良い生鮮品を欲しい

という
30-40代の共働き高収入家族ニーズに
応えるサービス設計なのに対して

私の義母を始めとする
おばちゃんは

・比較的時間はある
・自分で手にとって野菜を見たい
・1円でも安く買いたい
・菜市場での値引き交渉等のおしゃべりも
 楽しみの一つ

という感じです。

叮咚(dingdong)买菜は
3月にはデリバリー大手の
饿了吗(elme)とも提携を結びましたので
日次のオーダー数はまだだ増やしていけると思います。

ただ粗利率の改善は中々、難しい課題です。

そのような中、同じく3月には
盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)が
②店舗+配送型としての菜市場を
オープンしました。

盒马生鲜(カバ生鮮スーパー)よりも
安価な食材を用意した菜市場と
そこを起点とした配達というモデルで
店舗数が広がってくると
叮咚(dingdong)买菜にとっては
大きな脅威となってきます。

書けば書くほど、
我が家の年間会員費が
ちゃんと有効期限まで使えるのか
心配になってきました・・・

日本の八百屋の漢字は
八百万(やおよろず)という
「数が非常に多い」から
きているとされております。

中国では八百万の新サービスが
でてきます。

なので、例え叮咚(dingdong)买菜が
立ち行かなくなったとしても、
その時には新しいモデルを確立した
他の企業に事業継承されるでしょう。

それよりも
目の前のサービスに八百長がないかを
心配確認した方が良いかもしれませんね。

本日も最後まで
お読み頂きありがとうございます。

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