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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴20年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信403回 AIと人類の戦いになった大学受験戦争

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こんにちは!日中の相互理解促進を目指す
中カツ!通信の野村です。
+++告知、募集予告++++

中カツ!通信オンラインサロン第4期
最後の勉強会も終わり現メンバー93人に
アンケートをお願いしました。
 
既存会員によるお薦め度合いは、
「ぜひ薦めたい!」が約40%
11段階で7点以上が約85%となっています。
オンラインサロンに期待していた事項で
満足度が高かったのは
「日次のニュース解説」と
「月次のオンライン勉強会」
 
 
また、オンラインとはいえ、
「新しく高めあえる人との出会いの場」
としても機能しているのは嬉しいです!
今週中には募集を開始しますので、
ご興味ある方はWeChatで「中活通信」を
フォロー頂き情報更新をお待ちください。
 
【参考】6月末で終わる第4期の募集記事
中国で勝ちたい人が集まるオンラインサロン第4期へのご案内
+++告知終了++++
 
オンラインサロンの新しい募集をする前は、
 
「どれくらい継続してくださるだろうか?」
「新しく入会してくださるだろうか?」
 
とテストのように
ドキドキ、ハラハラします。
 
ただ、この時期に世間では、
私以上にドキドキ、ハラハラしている人が
何千万人もおります。
 
そう、今年は1335万人が申し込んだ
大学入試試験「高考」です!
 
中国社会全体での注目度は高く、
過去の中カツ!通信でも、
何度か取り上げています。
 
大学受験チャイナドレスのママさん同伴が必要な理由
国の最高セキュリティ文書の謎解きで数千万人の人生に影響が
日本の大学入試制度とは、
かなり違う「高考」の基本知識について
上記の過去記事に書いてますので
ご参考ください。
 
そんな今年の「高考」、
どんな特徴があったのでしょうか?
 
ここでも注目を集めたのは、「AI」
 
国の最高セキュリティ文書の謎解きで数千万人の人生に影響が
 
の記事で紹介したように、
高考は厳重なセキュリティ管理がされています。
 
問題用紙の秘密保持レベルは
機密の上の「絶密」ですからね・・・
 
 
ただ問題用紙が絶密であっても、
教室内でのカンニング自体を
防ぐのは別の問題。
 
試験会場での不正を防ぐために
AIが大活躍です。
 
 
まず試験場周辺では、
AIを活用した無線電波監視システムが
不正な通信信号がないか監視。
 
この電波状況に応じて
電磁シールド装置の強度を調整し、
外部からのカンニング干渉を防止します。
 
また多くの試験場では、
AIカメラが設置されリアルタイムで
受験生の動きや音を監視します。
 
例えば、
 
頻繁な視線移動:
受験生が頻繁に周囲を見回したり、
特定方向に長時間視線を向ける。
 
異常な手の動き:
手を机の下や服に入れて取り出す行為や、
耳に何かを当てたりする。
 
他人との接触:
試験中に他の受験生と目配せや
身振り手振りで連絡を取ろうとする場合。
 
 
不自然な体勢:
机の下まで体をかがめたり、
椅子に深く座りこむなど
何かを隠そうとする不自然な体勢。
 
このような行動をとると
会場内の試験監査官にアラームがとび
監査官がリアルタイムでビデオチェック等の
対応をします。
 
少し疲れて首を回したり、
伸びをしたりするのは大丈夫とはいえ、
各個人によって動作のクセがあります。
 
そのクセがAIの不正パターン認識に
引っかかってしまうと
ずっとアラームが鳴って、
その度に試験官が来ていたら
テストにも集中できないですよね。
 
「AIにカンニングを疑われな姿勢講座」
 
なんていう授業も出てきそう…
 
 
AIが大学受験の合格基準を
楽々と突破してしまう時代、
 
厳重な管理が必要であれば、
 
「そもそもAIの機能自体を止めてしまう」
 
という措置が実施されました。
 
そのことに気づいたのは、
妻が子供の宿題のチェックをしていた時。
 
高考当日の6月8日の午前中に、
いつものように、
娘の回答を写真に撮って
 
「あっているか確認して」
 
と打ち込むと
尊敬するユーザー高考の公平性を確保するため、この機能は大学入試期間中はご利用いただけません。文小言は受験生の皆様のご成功を心よりお祈り申し上げます!
 
との回答。
 
他のAIでも同様の答えだったり
 
 
 
理由は示さないものの
 
「話題を変えましょうか?」
 
とはぐらかしてきます。
 
調べてみると中国の各AIモデルは、
試験期間中に、画像問題認識機能を停止してました。
 
アリババの通義千問、バイトダンスの豆包は
試験問題類の画像認識サービスを一時停止、
 
Kimiとテンセントの元宝はさらに厳格で、
画像認識機能を全面的に停止という対応。
 
他にも、多くの大規模言語モデルは、
コンテンツリスク識別システムを通じて
 
試験問題のような構造を識別すると、
「サポートしていません」と返答し、
「大学入試」「大学入試過去問」などの
キーワードには自動的にアクセスを制限。
 
小中学生の宿題の答えあわせの不便よりも
大学入試不正防止への協力が大事とはいえ、
この連携と徹底ってスゴイです。
 
同時に、誰かが制限すると決めたら、
AIは一瞬で使えなくなるんだという
リスクも再認識させられます…
 
 
受験生の立場としては、
誰かが不正をして点数を稼いでいるかもと
余計な不安や不満を感じるよりは、
徹底的に管理してくれたほうが安心です。
 
そしてAIが活用されているのは
不正監視だけではありません、
 
採点にもAIが導入されています。
 
北京、河南、上海、天津などの地域では、
中国語や英語の作文など
主観的問題の採点にAIを活用。
 
文法の誤りやスペルミスの識別だけでなく、
文章の論理構造や言語の表現力の分析も
可能となったそうです。
 
これで採点効率が40%向上しただけでなく
採点基準の差も歴史的最低水準まで縮小。
 
確かに答えがある問題の判定は
AIの得意分野ですので、
不正されると困るけど
採点プロセスでは非常に効果的ですね!
 
 
では明確な答えの判断が難しい
大学生の論文などでは、
ガイドラインがあるのでしょうか?
 
中国の名門大学の1つである復旦大学は
2024年11月に
 
「復旦大学学士論文におけるAIツールの使用に関する規定」
 
にて「6つの禁止事項」を発表しました。
 
 
その中には
 
「AIツールを用いた言語の推敲や翻訳は禁止」
 
「答弁委員、審査専門家がAIツールで、
 学生の学部卒業論文を審査することは禁止」
 
という項目も含まれています。
 
翻訳も禁止というのは厳しい気もしますし、
実際に大学入試のような監視体制で
書き上げるものでもないので、
現実的に禁止は難しそう。
 
また教師側のAIを使った審査禁止というのも
復旦大学レベルだからこそかもしれません。
 
今年の5月には
 
「中小学生成式人工智能使用指南(2025年版)」
(中小学校でのAI利用ガイドライン)
 
というのも発表されております。
 
(2025年版)とあるように、AIの普及など
社会環境の変化によって内容も
修正されていくのでしょうから、
 
小学生の娘たちが大学受験をする頃には
「AI使用可能」となっている
可能性もゼロではなないですよね。
 
学校の小テストで
英語のスペルミスをして、
10回書き直しさせられている娘。
 
このメルマガで誤字脱字があるごとに
10回書き直しさせられていたら、
3号も書かずに心が折れていたと思います。
 
スペルチェックはAI使用可能になり
この苦しみからは、早く解放されて欲しいなぁと思ってしまいます。

 
今回も、最後までお読み頂きありがとうございます。
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