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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴20年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信405回 日本のアノ貴族は大丈夫?デフレ?落ちぶれ?外資「タカヨカ戦略」の終焉、

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こんにちは!日中の相互理解促進を目指す
中カツ!通信の野村です。
時事速報での連載「中カツ!便り」の
ご感想をいただいた皆様、
ありがとうございます!
 
中カツ!通信404回 618ECセール成長率15.2%?!「補助付きマラソン&短距離走」のからくり
 
他にも誤解している人がいそうですが、
どちらもニセモノではありません(笑)
 
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「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」
というのは、
値段の高い物は品質がよいだろうし、
逆に安い物は品質が低いのではと
思ってしまうことですね。
 
日系企業も含め外資企業が、

中国市場に入る時に、

この戦略を使うことがあります。

 

「高価格=高品質」、

「海外から来たありがたいモノ」という

イメージを消費者に与え、

ブランドの優位性に変える。

 

実際かつての中国市場(そして日本でも)

それは有効でした。

 

品質が不安定な国産品と比べて、

海外ブランドは“安心・安全・高品質”という

イメージを持たれやすいですし、

 

特にSNSが発達していない時は、

実際、本国でどうなのかも

調べにくかったですからね…

 

この「高かろう、よかろう戦略」、

略して「タカヨカ戦略」で成功した

企業の代表例がアイスクリームの

「ハーゲンダッツ」

 

ハーゲンダッツは1996年に中国に進出し、

上海の一等地である南京東路に

中国初の店舗を開きます。

 

当時の中国においてアイスクリームは

家庭で食べるおやつ程度の認識の中、

 

ハーゲンダッツは、最も安いアイスでも

25元という値段で販売します。

 

今の値段がシングルで

約50元なので当時は安かったなぁと

思いがちですが、

平均月収が500元程度の時代の25元

月収の20分の1という強気の価格設定!

 

現在の上海の平均給与を

13,000元くらいとすると、

アイス1玉が650元(1.3万円)の感覚です。

 

ハーゲンダッツは、ロゴや発音から

北欧っぽいイメージありますが

根っからのアメリカ企業です。

 

ハーゲンダッツという名称は

北欧の都市"コペンハーゲン"と

それに響きのあう"ダッツ"という言葉

(意味はありません)の組み合わせです。

 

アイスなのにLVやGucciなどの

ラグジュアリーブランド店の隣に出店し

 

「彼女を愛しているなら、

 ハーゲンダッツをごちそうしよう」

 

というキャッチコピーで、

“高級でロマンチック”な

イメージを築きました。

 

高級品イメージから

贈答品市場にも食い込んでいき

一時期、中秋節のアイス月餅は、

飛ぶように売れ

引換券の転売も多かったです。

 

今、販売しているものだと274元~949元。

やはり高く、給与の20分の1に近いかも。

 

そんなハーゲンダッツが、

今年9.9元に値下げしました。

とはいってもアイスではなく

値下げしたのは、コーヒー類の

アメリカン、ラテ、モカ等で

元々、34元だったのが

9.9元と約3分の1です。

 

値下げされていない

ジャスミン茶36元が目立ちますね…

 

中国が長いせいか、

このような値下げには

 

「何か罠があるのでは?」

 

と疑ってみるものの、

 

コーヒーを入れるカップが

アイスクリームのミニカップに

変更されていることもなければ、

 

49元のアイスを買わないと

9.9元の飲料を買えないなどの条件もなく、

 

9.9元のカフェラテをテイクアウトでも

店内で座って飲むこともできます。

 

強気の価格戦略で攻めていた

ハーゲンダッツらしくないですよね。

 

実はハーゲンダッツは3四半期連続で

店舗客数が2桁減という

コーヒーより苦い状況です。

 

タカヨカ戦略が効かなくなったのに、

いくつかの理由があります。

 

まず第一に、

「輸入品=高品質」神話が崩れました。

 

ネットの普及により、

海外価格との比較が容易になり、

 

「なぜ中国のハーゲンダッツは高いのか?」

 

という疑問が広まります。

 

妻も日本のスーパーで

ハーゲンダッツが300円くらいで

売られているのをみて、

一気に複数の味を大人買いしてた反面

中国では買わなくなりました(笑)

 

また「高級=特別な体験」という

ステレオタイプなイメージも薄れています。

 

毎日をちょっと豊かにする

 

“コスパのいい幸せ”

 

を求めている人にとって、

アイスクリームに高額を支払うより、

手ごろなミルクティーやスイーツに

価値を見出すようになっています。

 

今年、上場した蜜雪冰城の

ソフトクリームなんて3元だしなぁ…

 

ハーゲンダッツもアイス自体の値段は

ブランドイメージから下げられないものの、

利用頻度が多い「コーヒー類」の値下げで

来店を促進しているのですね。

 

このコーヒー類も相変わらず

価格競争がつづいております。

 

店内で飲めるという点では、

ハーゲンダッツの9.9元は

安いもののテイクアウトを含めれば

 

ラッキンコーヒーや

Cottiコーヒーでは、

9.9元は当たり前。

头条新闻が行った、
「ふだん飲むコーヒーの値段は?」
というアンケートに対して
1.2万人が回答した結果をみると
 
10元以内が50%、
20元以内で90%以上になります。
全国的にラッキンやCottiの店舗数が
増えるのがわかりますよね…
そういえばコーヒー業界にも
「タカヨカ戦略」の典型例があります。
 
そうスターバックスです!
 
サードプレイスを掲げ、
「高品質なコーヒー体験」のイメージで、
高価格帯を維持してきたスタバ。
 
しかし2025年6月、中国進出25年以来
初めて定価の値下げを発表しました。
(今までもクーポンの値下げはあり)
 
ただ対象はフラペチーノ、アイスティーなど
非コーヒー飲料で5元(約100円)程度の
値下げを実施し30元を切る商品が
増えるように設定されています。
既存店売上が2025年度第1四半期まで、
4四半期連続で減少したことも
この25年以来で初めてとなる決断に
影響を与えていると思います。
 
ちなみに2024年11月には
 
「戦略的パートナーシップを模索している」
 
つまりスタバ中国の売却意思を公表しており
実際に高瓴資本など複数の投資会社が
交渉中とのニュースがさき週もありました。
 
コーヒー商品値下げに追い込まれ、
企業の価値まで値下げさせられる前に
売ってしまおうという考えですかね。
 

「タカヨカ戦略」の見直しは

ハーゲンダッツ、スタバといった

長年中国市場で戦ってきた

企業だけではありません。

 

 

ドイツ発のスーパー「奥乐齐(ALDI)」は

地元ではディスカウント系スーパー。

 

ところが2019年に中国へ進出した当初は、

輸入品多めの中高価格帯スーパーという

ポジショニングで始めます。

 

ただ、思うような成長が見込めず、

2023年には戦略転換をし、

本国と同じように厳選商品の

低価格スーパーで再出発。

 

自社ブランド比率はなんと90%。

中間業者を極限まで排除し、

徹底的なローカライズを行います。

 

一箱9.9元のロールケーキは、

無錫・蘇州の店舗では開店初日に

37分で売り切れるほどの人気ぶりです。

 

私も買ってみたのですが、

確かに4つ入って9.9元はかなり安い。

味も甘さ控えめで美味しかったです。

 

他にも惣菜はスーパーなのに

1人暮らしむけの小容量商品も多く

「安いけど安心・オシャレ・便利」と

コスパを求める消費者の心を掴んでいます。

 

外資系の商品の

「高かろう良かろう」はもう過去のもの。

 

価格と品質のバランスのとれた

「ちょうど、よかろう」が大事ですね!

 

サイゼリヤが中国で成功しているのも

現地商品と比べても負けないコスパがあるからです。

 

そんな中、最近期待しているのは

日本で一番有名かもしれない貴族。

 

そう!鳥貴族

 

サイト上の中国語店名が

「鳥貴族・平価焼鳥」なので

高いのか安いのか混乱しそう(笑)

 

中国でも日本の「全品均一価格」戦略を

踏襲し全メニュー18元です。

 

私の記憶は280円均一でしたので

「日本より高いじゃん!」と思ったら

今は360円なんですね…

 

現在のコメントを見ると、

価格については好意的な評価が多いものの、

 

他の焼き鳥店と比較した品質や

日本の鳥貴族でのコスパだと

改善を求める声も多くありました。

 
中国市場でも、
日本同様のコスパ感を出すために
日本と同じ値段で
「ちょうど、よかろう」が
伝わっているのかも気になるところです。
 
最近は店舗数も増え、
行列が落ち着いてきたようなので、
貴族ぶってタカヨカになってないか、
体験してきたいと思います!
 
最後にお知らせ
「ちょうよい!」を目指すオンラインサロン
(超良いでなく、コスパ含めちょうどよい)
 
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「ちょうど、よかろう」に興味のある方は
ぜひ、ご検討ください(笑)
 
今回も、最後までお読み頂きありがとうございます。
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