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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴20年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信407回 中国EV、快進撃と急ブレーキの物語

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こんにちは!日中の相互理解促進を目指す
中カツ!通信の野村です。

「2.6秒の差で世界一に」
 
小米のEV車である「SU7 Ultra」が
ポルシェのTaycan Turbo GTの
ドイツの ニュルブルクリンクサーキットでの
最速記録を塗り替えました。
 
 
 
 
「3分で20万台超え、1時間で28万9000台以上を受注」
 
小米のSUV「YU7」は発表と
同時に予約が殺到しました。
 
+++告知++++++++++++++
 
時間は我々の生活に欠かせないもの。
 
ただ、その計測の方法は、
 
掛け時計、腕時計、スマホや
スマートウォッチまで多様になっています。
 
第5期1回目となる今回の勉強会では、
 
 
AI全盛時代、なぜ人はアナログ時計に価値を求めるのか?時計業界とブランドビジネス 7/17ぶっちゃけ勉強会のお知らせ
 
というテーマで、

 
 
 
Watches and Wonders Geneva2025
(ウオッチズ&ワンダーズ ジュネーブ )にも
非欧米系として唯一、出展された
メーカーの方を講師に招き
 
高級腕時計市場の実態、
ブランドビジネスについて
ぶっちゃけてもらいます。
 
オンラインサロン会員限定と
なっておりますので、
今回のテーマにご興味ある方は、
ぜひご検討ください!

あなたの人生を、ホカポカに温める!オンラインサロン第5期募集

++++++++++++++++
 
小米EVの勢いが止まりません。
 
新型SUV「YU7」は発売から
わずか1時間で28.9万台の予約を獲得し、
 
小米最初の自動車であるセダン型「SU7」の
初日予約数8.89万台を大きく超えました。
 
注目すべきは、予約者の30%が女性で、
(小米SU7の女性比率は25.5%)
中国の新エネルギー車ユーザーにおける
女性比率20%台前半と比べても
高くなっております。
 
また平均年齢は33歳となっており、
一般的な新エネルギー車の主流購買者の
平均年齢30代後半~40代前半と
比べて若くなっております。
 
SUVというセダンと比べても人気の車種で
 
「若く、女性にも選ばれるEV」という
 
ポジションをとれており、
上海、北京、杭州等の都市部の30代を中心に、
 
「スマホと繋がる暮らし」を体現するEVとして
 
新たなライフスタイルの象徴になると
予測するネット記事も複数あります。
 
 
《财经故事荟》が北京の店舗の店員に
取材したところ
 
 
「お客様が店に来ると、車のスペックは説明しなくてもいいんです。質問はたったの2つ。『いつ納車できますか?』『割引クーポンはありますか?』だけです」。
 
販売員は笑顔でこう答えたそうです。
 
 
確かに上海の店舗にいくと
2つの店舗とも「座ってみたい」人が
順番待ちしておりました。
 
 
 
 
ただ順番待ちしているのは、
試乗だけではありません。
 

予想を超える人気に「納車待ち」が

大きな問題となっています。

 

 

現在の納車予定日は、

 

標準版で53~56週間と、

1年以上待つ可能性があります。

 

 

「スマホとつながる暮らし」の前に

そもそも車に乗れない暮らしが(笑)

 

 

中には手付金5,000元を支払ったものの

1年後にはEVの補助金もどうなっているか

不明のため

 

「やっぱりキャンセルしようかなぁ…」

 

という人も出てきており、

 

蔚来(NIO)などの各メーカーは

 

小米YU7を予約し

(手付金を払ってしまっ)た人を対象に

 

「今乗り換えてくれたら(まだ乗っていないけど)

 5,000元も補填します!」

 

というキャンペーンを展開し、

キャンセルしたい人の取り込みを狙っています。

 

 

小米のCEOである雷軍自身も

 

「今すぐ車が必要なら、小鵬G7や

 理想L8、あるいはModel Yもいい」と

 

異例の“競合車推薦”発言を行います。

 

 

現時点で、小米の自動車工場は

北京の1拠点で年間生産15万台程度

 

YU7対応の新工場も建設中ですが、

フル稼働しても年間30万台が限界と言われており

 

「どんどん生産してくれ!」という気持ちは

 

日本の米作りに対する期待と

同じかもしれませんね(笑)

 

 

そして

 

「頼むから、どんどんEV生産してくれ!」

 

 

と思っているのはタイ政府も同じです。
 
 
6月の中国EV業界のニュースで
小米YU7の他に注目を集めたのが
 
「哪吒(ナタ)汽车の債権者による破産申請」
 
2024年まで、哪吒(ナタ)汽车は
10万元(約200万円)前後の手頃なEVを武器に
販売台数をのばし、
 
一時期は小鵬、蔚来と並ぶ
新興メーカーとして注目されていました。
 
しかし2025年に入り販売は前年比90%減…
 
 
哪吒(ナタ)汽车は
海外生産、海外販売にも積極的でした。
 
タイ政府のEV補助金制度を活用し、
2025年にはタイで1.9万台のEVを生産すると
約束していたものの、
6月末時点でわずか4000台弱…
 
タイ政府は20億バーツ(約4.38億元)の
補助金返還を求める可能性も示唆しております。
 
 
ただ中国本社の資金繰りは
完全に行き詰まっており、給与未払い状態。
 
創業者でもある方CEOが、
オフィス内で給与の支払いを求める
大勢の従業員に取り囲まれる様子が
SNSで拡散されます。
 
翌日、全従業員に対し
即時の在宅勤務指示が出され
本社オフィスの入退室管理システムを
全面的に停止するという異例の対応まで取られました。
 
 
『哪吒』と『大勢の人』というキーワードは
実は今年の春節頃もSNSを
にぎわしていたのを憶えていますか?
 
アニメ映画世界No.1まで、もう少し!哪吒2大人気!
 
以前に紹介した中国産アニメ映画
 
『哪吒之魔童闹海2』は
 
2025年1月末の春節時期に公開された作品です。
 
わずか数週間で中国映画史上の
全作品中で歴代1位となっただけでなく、
 
世界全体のランキングにおいても、
アニメ映画としては『アナと雪の女王』もぬき
史上最高の興行収入!
 
さらに、全映画ジャンルを含めても、
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を抜き
世界歴代5位にランクイン!
 
中国発の映画として、
かつてない快挙となりました。
 
近頃、153日間のロングラン上映も終わり
最終の興行収入は154.46億元
(約3,100億円)にまで達しました。
 
 
主人公・哪吒が逆境を乗り越え
仲間とともに成長する姿が、
世代を超えて多くの観客の共感を呼び、
何回も映画館に足を運ぶ人も続出、
単なる娯楽を超えた“国民的作品”として
記憶される物語となっています。
 
 
小米の製品はスマホの時から
その性能と価格のコスパの良さだけでなく
雷軍が語る「物語」の力で
ファンを魅了してきました。
 
スマホからスマート家電、
電気自動車に次は半導体と
引き続き成長していく
小米物語を楽しみにしている人も
多くいることでしょう。
 
 
一方でEV業界全体で見たときに
哪吒汽车のように苦しい企業も
少なくありません。
 
いやEVメーカーだけでなく、
そのサプライヤーや業種を超えて
資金繰りに悩んでいる経営者は
たくさんいると思います。
 
「庶民EVの星」として期待され、
現在は破産申請まで追い込まれている
哪吒汽车が、このどん底から再生し、
信頼を取り戻すことができたら、
 
それは、多くの経営者が涙なしでは
観ることのできない復活物語として、
神話級の“ドキュメンタリー映画”に
なるかもしれませんね。
 
私自身のお小遣い資金繰りも
苦しい時が多々あります。
 
皆様の気持ちをあげるような話でなく
片方の口角だけをあげる
 
「中カツカツ通信!」は
 
何本か書けそうです(笑)
(勤務先の資金繰りはご心配なく!)
 
人生に自動運転はありません。
 
今は苦しくても、頑張った先に
ハッピーエンドがある物語の
ハンドルを握っているのだと信じ
一緒にアクセルを踏んでいきましょう!
 
今回も、最後までお読みいただきありがとうございます。
 
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