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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信 第299回 苦しいのは日本企業だけじゃない!悩みのタネも、成功秘話のネタへ!

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こんにちは中カツ!通信の野村です。

6月13日に高部さんを講師に行った
中カツ!通信オンラインサロン第2期
最後のぶっちゃけ勉強会

【会員限定】「中国市場で日本企業がすべきは〇〇だ!」6月13日ぶっちゃけ勉強交流会のお知らせ

「中国市場における日本企業がすべきは
巨大な中国市場を最大限利用して、
その成果を更に利用してステップアップする」

というテーマの中で

中国のことは中国側で決められるように
すべきという主旨のお話を頂きました。

「分かっちゃいるけど難しい…」

「日本側が分かってない…」

など思ってしまう中で、
成功事例の一つとしてあげられたのが
パナソニックのCNA社の事例。

パナソニックグループ初となる、
事業と地域統括機能を統括した
日本以外の地域カンパニー

HPにはCNA社、従業員の

「更快(より速く)」
「更強(より強く)」
「更高(より高く)」
「更団結(より一緒に)」

という日本の大企業っぽくない
モットーが掲げられております。

翌日14日のニュースでは、
小米との戦略的パートナーシップが
発表され製品の受託製造だけでなく、
技術開発リソース共有も行うとのこと。

技術開発のリソース共有なんて、
諸刃の剣にも見えますが、

虎穴に入らずんば、虎子を得ず

もとい、

米びつに入らずんば、おまんまを得ず

ということなのでしょう。

この小米も中国で大手であるだけでなく
インド、インドネシア等海外にも
果敢に進出し事業展開をしており、

インドのスマホ市場のシェアは
サムスンを抑えて1位!

と、米はカレーによく合うことを
証明してみせました。

そんな海外売上の穀倉地帯であった
インド市場に関連して、

インド人もビックリのニュースが

流れました。

「小米の資産555億ルピーを没収?」

555億ルピーというと

日本円約940億円という巨額!

米騒動が起きそうなレベルの年貢です。

資産の没収かもとなったいきさつは、

インドの外国為替管理法(FEMA)に
違反して不正な海外送金をした
疑いがあるから。

小米が行った特許使用料の海外送金は
インドから外貨をだす手段にすぎず、
違法というのがインド当局の主張です。

2021年からインド税務部門の査察があり
コストが不適切に差し引かれており、
課税所得が計算されていないとして
すでに555億ルピーの口座資産が
凍結されていました。

小米は自社の処理が
インドの関連法規や規定に
適合していると強調していますが、

今回6月9日に政府から
小米の海外送金を行っていた
シティバンク、HSBC銀行、ドイツ銀行に
正式な問い合わせ通知がでたことで
没収される可能性が高まったのです。

555億ルピー(約940億円)というのは、
百万石大名のような小米にとっても
小さくない額です。

昨年の小米の純利益は85.18億元であり、
今回の約48億元は年間純利益の56%に相当します。

しかも、この年貢だけで終わりそうにありません。

インドの経済紙によると、

インド政府は
小米、vivo、OPPO、realmeなど
中国のスマホメーカーに対し

最高経営責任者(CEO)

最高執行責任者(COO)

最高財務責任者(CFO)

最高技術責任者(CTO)

などの重要ポジションはインド籍の人物を就かせ

インド資本を受け入れるよう求めたというのです。

テック企業に対して、
最高技術責任者まで国籍制限するって
スパイスが効きすぎている…

vivo、OPPO、realmeも
インドのスマホシェアで
3‐5位の企業ですので本当にそうなれば
小米一社の問題ではすみません。

今まで日本企業が中国に進出した後に
中国の合弁企業とうまくいかず
技術だけ残し撤退するというような話を
たくさん聞いてきました。

そのせいか中国企業はどこも
海外に進出しても巧みに振る舞い
各地で開墾、しっかり収穫している
イメージを持っていましたが、

やはり水と土地が違えば
苗が育たなかったり、

台風のように育ったものが倒れて
予想通り収穫できないことも
あるのだという当たり前のことに
気づきました。

特に企業が大きくなれば、
自分達が思っている以上に
いろいろな責任やイメージを
背負わされています。

4月13日ウクライナは
小米がロシアから撤退しておらず、

現地スタッフの採用強化や
フラッグシップモデル発売など
事業を再開しようとしていることや、

ロシアに250万ドルの税金を
納めた等の理由で、

小米を

「戦争の国際的なスポンサー」

リストに加えると発表しています。

小米は

民生用と商用製品のみを提供しており、
いかなる戦争行為も支持せず、
自らの使命は革新的な
テクノロジーを通じて
世界の人々がよりよい生活を
楽しめるようにすることだと

リストに反論しています。

一方では税金を払ってないと批判され
もう一方で税金を払っていると批判され

なかなか難しいですね…

小米といえば、
その商品と共に創業者である雷軍にも
多くのがファンがいます。

私も雷軍のスピーチがある年度発表会を
毎年、楽しみにしています。

彼のスピーチは、
プロジェクトXさながら、
毎回ピンチに陥っては克服し
明るい未来の希望が語られ終わります。

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そういう観点からすると、
今の小米の悩みのタネも
年貢の納め時とはならず

発表会の話しのネタとして
収穫できるかもしれませんね!

小米はスマホ事業からスタートし
IoT製品、家電と時代のニーズにあわせて
商品ラインナップを拡大してきました。

そして2024年には電気自動車の生産を
開始する予定です。

近くのショッピングセンターでは
小米のショップの2軒先が
電気自動車の販売店ですし
数年後のショーウィンドウの向こうに
小米のEVが並んでいるかもしれません。

時代とマーケットに合わせて
自社商品をアップデートするだけでなく
販売するモノ自体も変えていく。

そのために手を組む相手も変えていく。

これって、高部さんが仰ってた

中国市場における日本企業がすべきは
巨大な中国市場を最大限利用して、
その成果を更に利用してステップアップする」

という部分を、

中国市場→インド市場
日本企業→中国企業

に置き換えても当てはまりそうです。

最近サッカーのアルゼンチン代表が
中国に来て試合を行いました。

メッシが活躍する一方で
コーチ陣が小米を爆買いしていた
写真がSNS上で話題になりました。

CNA社との共同開発商品も
小米を通じて南米やアフリカで
普及していくかもしれませんね(笑)

CNA社の他にも
高部さんが成功事例で上げていた

カレーのハウス、
全固体電池のトヨタ

など日本企業から学ぶのはもちろん

人口世界一となった
インド市場に進出している
中国企業からも学ぶと意外な気付きを
得られるかもしれません!

それはスケールが大きすぎ…

まずは中国国内でしょ…

と思われた、あなた!

案外、マジメな内容と

社外の仲間との出会いが

意外に日々の活動のスパイスになる

中カツ!通信オンラインサロン。

現在91名の方にご参加頂いている
第二期は6月末までとなり
来週以降で第三期を募集します!

ご興味ある方は、
ぜひ来週の中カツ!通信も
読んでくださいね!

【参考】第二期募集告知

感謝!千人超え!2期メンバー募集します!

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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