中カツ！通信353回 不正通報で10万元ゲット！密告で億万長者になれるかも？

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中国で企業視察が絶えない

カリスマ的スーパーマーケット

 

その名は「胖东来」

 

「小売界の海底捞」という通り名もあり

顧客サービスが抜群なだけでなく、

従業員への思いも抜群。

 

 

顧客に罵倒された店員に対して

処罰でなく逆に5,000元（約11万円）の

ボーナスを与えるような、

委屈奖（みじめ手当）があったり、

 

従業員のワークバランスを考えた

 

「週40時間以上働いたら罰金」

「退勤後に電話に出たら500元罰金」

 

など聞いたことない制度が

たくさんあります。

 

 

顧客対応では

ノードストロームのような

伝説の逸話が今でも起きる胖東来

 

興味がある人は

過去に取り上げた下記のリンクを

ご参考ください。

310回　罵倒苦情殺到の人気スーパー神対応。みじめでもボーナス

 

そんな胖東来が、

最近ネット上で

また話題になっています。

 

6月25日夜、ある顧客が抖音（TikTok）で

新郷エリアの胖東来に商品を提供している

麺加工場の衛生環境が悪いという

動画をアップします。

 

胖東来は26日朝に調査チーム設置

27日未明、公式アカウントで

調査報告を発表しました。

 

結果として、

期間中の該当商品の購入客(計8833件)

すべてに返金をしたうえで、

更に1000元（約2.2万円）という

手厚い補償がされ、

 

加工業者は契約解除、

 

そして胖東来の従業員は、

新郷餐飲部の第一主管（周氏）と

品質管理員（李氏）は

重大な職務怠慢により解雇、

 

その他の班長以上の管理職は

全部、免職。

 

連帯責任として

新郷地域の店長4人は

全員ボーナス取消しという

厳格な対応が取られました。

 

 

そして、この問題を

通報した顧客には

報奨金10万元（約220万円）が

支払われることに！

 

 

この措置に対してネット上では

 

「炎上案件を

通報者への報奨金と顧客への補償金で、

逆にブランドイメージを高める

良い宣伝に変えた！」

 

という、胖東来の行為を称賛する

反応が目立つものの

 

「こんな高額報奨金を出したら

報奨金目当てに、あら捜しをする人が

増えてしまうのが心配」

 

という昨今の写真や動画をすぐに

ネット投稿する晒す行為に否定的な人も。

 

ただ調べてみると、

不正行為の通告、密告に報奨金を

出しているケースは珍しくありません。

 

珠海市香洲区市場監督管理局は、

2023年に区内で河豚を違法に

加工、販売している情報を提供し

事実だった場合1,000元（約2.2万円）の

報奨金を支払うと発表。

 

確かに河豚は中毒となれば、

命にかかわりますし区としても

市民の力を借りたいですよね。

 

命にかかわらなくても

信用に関わる通報に

高い報奨金をだす行政も。

 

福州では、

 

「最高100万元の鬼秤運動」

 

が展開されています。

 

鬼平犯科帳のように

「悪人を捕まえろ！」

ということではありません。

 

鬼秤とはイカさま計量器の俗称。

 

野菜や海鮮市場のように

重さで販売金額が変わる店舗で

実際よりも重く表示されるよう

細工されている秤（はかり）です。

 

特に観光地など

リピートしない前提の場所だと

以前は1軒、2軒というレベルでなく

市場の店のほとんどが鬼秤を使用という

まさに「渡る世間は鬼ばかり」状態。

 

インフルエンサーが、

鬼秤を暴くという企画がバズり

減ったとは言われています。

 

この鬼秤は観光地である

海鮮市場などで起こると、

その店、その市場だけでなく

都市のイメージも悪くなります。

 

行政としても最高100万元という

高額の報奨金を付けて

 

「監視しているぞ！」

 

という、

市内業者へのけん制と同時に

 

外の人には

「これくらい厳しいので、

　騙されることのない安心な街」

 

というアピールをしているのだと

思います。

 

もちろん通報すれば誰もが

すぐに100万元をもらえるわけなく

手事実確認などの細かい手続きを経て

事件の重大性、提供情報の貢献度などから

報奨金が決まるはず。

 

鬼秤の元締めを含む

ハード会社？ソフト会社？を

一斉検挙できるような情報だと

100万元もらえるのかなぁ？


 

一般市民が鬼秤を

見つけるための道具はスマホ。

 

おかしいと思った時に

既に計量済みのスマホを秤にのせ

確認するということですね。

 

鬼秤を使っている店は

ボタン一つで鬼モード解除できる

仕組みはあると思うので、

スマホだけだと報奨金稼ぎは

難しそうですね（笑）

 

もっと高い通報報奨金もあります。

 

その通報報奨金額、

なんと500万元（約1.1億円）

 

この高額報奨金を掲げて

不正情報を集めているのは

電気自動車大手の比亚迪（BYD）

BYDはSNSで、

 

「ある自動車メーカーが比亚迪に

ブラックプロパガンダを行い、

同社の製品やブランドを貶め、

悪質な中傷を行っている。」

 

こうした不正行為に対抗すべく、

証拠を提供した人には

20万から500万元の報奨金を支給する」

 

と発表しました。

 

自動車業界の激しい競争の中、

サクラを使ってネット上で、

根拠のないライバルメーカーの

誹謗中傷を書き込むということが

行われているのでしょうか？

 

こんな高額な報奨金をだすということは

このブラックプロパガンダによる被害額は

何百倍、何千倍なんでしょうね…

 

受託をうけ誹謗中傷をしていた

業者にとっても500万元は、

仕事の依頼金額と比較しても

魅力的だと思います。

 

 

チームでやっているでしょうから

囚人のジレンマのように

先に密告して報奨金もらったほうが、

後からバレて訴えられるよりよいと

抜け駆けする人もいそう…

 

 

 

ただ自社内にも内通者がいる

可能性もあり組織雰囲気は

悪化しそうですね。

 

不正通報といっても

面倒に巻き込まれたくないし

自分に損害がないのであれば

見ても見ぬフリしてしまう人も

多いと思います。

 

報奨金をつけ

不正の通報、密告を奨励することは

監視の目が増え、

犯罪の抑止力になると思います。

 

罰金の一部が不正通告への

報奨金に回せるのであれば、

報奨金のコストもカバーできて

導入しやすいかもしれません。

 

もちろん、報奨金が動機となり

倫理的、公益的な精神からではなく、

個人的な利益追求のために

告発が行われると言われれば

違和感もありますが

理想論だけで社会が回らないのも事実。

 

報奨金めあての不正行為や

嫌がらせのための虚偽通報は

心配なものの、

 

現在AIで偽の合成画像を作り

SNS投稿し炎上している例が

あることも考えれば、

 

通報者の身元確認強化と

プライバシーの保護強化で

弊害も防げるのではないでしょうか。

 

ただ外部や内部の密告で、

外から査察が入らないと変わらないと

思われるのでなく、

 

社員や取引業者の

愛のある指摘のうちに

自己改善、修正できるような

組織作りをしていきたいですね。

 

密告、かげ口の前に、

優しく、いさめてくれる

仲間ができるかもしれない

中カツ！通信オンラインサロンは

第4期メンバー募集中です（笑）

 

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今回は30年間、世界的会計事務所で

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経験してきた大物講師による勉強会もあります。

 

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 今回も、最後までお読み頂きありがとうございます。

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