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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

第162回 長年の経歴詐称疑惑が明らカニ(蟹)!

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第162回 長年の経歴詐称疑惑が明らカニ(蟹)!

こんにちは中カツ!通信の野村です。

SNS上には10月31日のハロウィーンの仮装パーティーの様子と11月1日0時からのW11の速報が飛び交っています。

仮装というインスタ映えするSNS要素こそ日本や中国で短期間でハロウィンが浸透した理由だと思います。

まぁ、私も含めハロウィンが、そもそも何か分からない人も多いので、浸透というより広まっただけですかね。

もともとはカボチャじゃなくてカブを使っていたらしいですよ。

さて今日取り上げるのは、同じくこの季節の風物詩ともいえる

上海ガニ(大闸蟹)

その上海ガニの中でも、最も品質がよいとされている阳澄湖(陽澄湖)に初めて行ってきました。

この通称、上海ガニは正式にはチュウゴクモクズガニ(中国藻屑蟹)という名前で中国では大闸蟹と呼ばれています。

「閘」は水門の意味で産卵のために下ってくるところを閘(水門)で堰止めて取るためとも、「閘」は煮るという意味の「煠」の訛とも言われております(Wikipedia参照)

また藻屑ガニと呼ばれるだけあってハサミのところに毛が付いているのが特徴です。

さてこの陽澄湖ですが上海の隣の蘇州市にあります。

はい、そうです。

上海ガニとは言われるものの、その最高級品である陽澄湖自体が上海ではありません。

そもそも、天津甘栗は天津港から出荷されていただけで天津産でなかったり、天津飯にいたっては天津の中華料理屋には存在しなかったり、日本での呼び名が中国では通じないものっていくつかあります。

大闸蟹(日本人通称:上海ガニ)は実際には上海隣の蘇州だけでなく北は朝鮮半島、南は広東省まで広い地域の川に生息しています。

陽澄湖産など育った湖がブランドとして価値がでるのですが、見てもどこ産かは見分けがつかないもの。

陽澄湖で獲れる数以上の偽物が出回ったりし近年では偽物対策として個体ごとにタグをつけたり甲羅にレーザー加工をしてトレーサビリティを確保しています。

陽澄湖産のカニがブランド品となるのは、水質など生育環境が優れていておいしいカニができるから。

大きく身が詰まった高級品は主に上海や香港で消費されていたことから日本人向けには上海ガニという通称が広まったのでしょう。東京ディズニーランドのように販売者側が確信犯で有名都市の名前を使った可能性もありますが…

その意味では

「上海で食べる上海ガニの味は最高だなぁ」

というのは高いカニを食べている際には、あながち間違いではなさそうですけど、

やはり上海ガニという呼び名は間違いなのでしょうか?

高く売るためにつけられた名前を日本人がありがたがっていただけなのでしょうか?

実はそうとも言い切れない理由を地元のカニ養殖24年のベテラン業者から入手!

その気になる答えは、もう少し後で(笑)

陽澄湖はこの季節になるとカニを目当てに近郊からたくさんの観光客が訪れます。湖畔には多くのレストランがならび、観光バスで団体客がおとずれたりします。

お店に入ると水槽から自分の食べたいカニを選んで蒸してもらいます。


10月はメス、11月はオスが美味しいとされております。

不器用な私はカニを食べると指や口の中で刺さったりするので、それほど数を食べないのですが、妻をはじめカニ好きは上手にいくつも食べていきます。

カニや地元の料理をひととおり堪能した後は湖畔を散歩することもできるのが陽澄湖の醍醐味。

散歩道も整備されており、こんな観光地用の6人乗り自転車も用意されています。

駐車場所がポツポツと管理しにくそうな距離にあるので聞いてみるとレストランが自店舗で食事をしたお客様には無料で貸しだしているとのこと。


やはり名物料理がどこの店もカニですから、こういった差別化で熾烈な客引き合戦がされているんですね。

そのレストランで食事をしていなくても1時間30元でレンタル可能ということで友人家族と6人でサイクリング。

穏やかな湖面の下に無数のカニが生息していると思うと、ちょっと怖い気もしてきます。

また散歩道にはたくさんの地元カニ養殖の人たちが直売をしています。

その場で選んだカニを手慣れた作業で紐でくくっていきます。

中カツ!通信としてはお土産のカニを買っただけの観光レポートでは帰れないので1996年から陽澄湖カニの養殖を続ける曹さん夫婦にいろいろと教えて頂きました。

野村:1年にどれくらい育てるんですか?

曹さん:

大体、春節(例年1月下旬~2月上旬)に1万匹くらいのカニの幼虫を湖に放つんだよ。

野村:幼虫?モクズカニは陽澄湖で孵化するんじゃないんですか?

曹さん:

いやいやモクズガニは淡水と海水が混ざるところで産卵するから、大体の陽澄湖のカニは上海の崇明島で孵化させて、それを陽澄湖に持ってくるんだ。

野村:えっ?!じゃあ、陽澄湖のカニはほとんどは上海生まれなんですか?

曹さん:

そうだよ。上海の他にもあるけど、上海が多いかなぁ~それからは陽澄湖でフリーズドライにした小魚なんかを餌としてあげて育てるんだ。

野村:一万匹で何匹くらい生き残るんですか?

曹さん:

年によるけど80%くらいは生き残るよ。それを10月―12月の間で売るんだ。

野村:一日にどれくらい売れるんですか?

曹さん:

週末だと観光客も多いし200匹くらいは売れるかなぁ。あと平日も以前に買ってくれたお客様からの注文で配送している。上海のお客さんは多いよ。ネットだと偽物も多いし、高いからねー。

野村:そうなんですね!いろいろと教えて頂きありがとうございます!

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ということで上海ガニは本当に上海(生まれ)ガニだったのです!

これからは

「上海ガニって言うけど、上海産じゃないからこの呼び名は正しくないんだよね~」

とドヤ顔で先輩 駐在員から言われた時は、

「でも陽澄湖のカニの多くは上海で孵化してますから、ある意味上海産ですし上海ガニですよね?」

と切り返してみてはいかがでしょうか?

カニを食べると無口になるといいますが、気まずい沈黙の時間がいつも以上に長くなる可能性もありますので状況をみて言い出すタイミングをご判断ください(笑)

その場で言えないときは、翌日にこの中カツ!通信を添えて

「昨日は上海ガニご馳走様でした。やっぱり上海産のカニは美味しかったです!」

という御礼のメッセージを送ってみてはいかがでしょうか?

P.S

上海ガニの秘密も分かり、意気揚々と歩いていると曹さんが後ろから追いかけてきました。お金も払い忘れてないのにどうしたのだろうと思うと

「もし友達がいたらカニを紹介してくれ。もう若くなくて夫婦ともパソコントできないからEC販売とかはできないんだよ。」

とのことで妻とWechatと電話番号を交換しておりました。

少し訛りがありますが、本場、陽澄湖でカニを売って24年の曹さんの連絡先が知りたい方は私までご連絡ください!

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。


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