第123回 新型肺炎状況5 結局、出勤できたのか?
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第123回 新型肺炎状況5 結局、出勤できたのか?
みなさん、こんにちは。本日2月10日から上海を含む中国の多くの都市でオフィスへの出勤が解禁されました。この解禁に向けて各都市から上海に戻ってきた方も多く、昨日の上海の玄関口の一つである虹橋駅は大混雑だったようです。
これだけの人が帰ってきて外出し始めると、当然マスクが必要になってきます。
前回の記事(第122回 新型肺炎状況4 今、上海で外出はできるのか?)でも書きましたが上海ではマスクの購買予約権が居住単位ごとに登録制で配布されました。私も申請してから4日目にようやく電話で通知が来て買いに行ってきました。
店に入ると清热解毒药(熱さましと解毒薬)の空になった棚が迎えてくれます。お昼時だったからか客も私以外は一人です。
横を見ると内職のように店員さんがダンボールの中の大量のマスクをビニル袋へ黙々と小分けしている姿が目に入ります。
ほぼ並ぶこともせず、1枚あたり0.56元(10円以下)という安さで買えたのですが、たったの5枚だけ… 一人5枚ではなく、一家庭につき5枚のみです。
マスクの購買予約権登録のために外出するので1枚マスクを使い、マスクを購入する為に1枚マスクを使っているので差し引き3枚のみの増加です。
予約用紙は購入時にお店に渡してしまいますので、こころもとない私が次の予約券はいつもらえるのかを質問すると
「この10日間に予約権で買える可能性はないね。そもそも上海の多くのエリアでは、まだ1回目の予約権をもらっていない人もたくさんいるのだから、このタイミングで5枚買えただけでもラッキーだよ。」
とのこと。「4日に1回くらい配給かなぁ」という考えが甘すぎたことに気づかれます。
毎日、世界各地からマスク援助のニュースが流れ、マスク生産工場は一週間以上前から休み返上で生産を開始しているのに何故、こんなに足らないのだろうか?
マスクの生産において中国は世界生産の50%を占めていますので大急ぎで作れば14億人の人口を抱える中国国内事情で需給がすぐに安定するのでしょうか?
これも調べてみるとすぐに考えが甘すぎたことに気づかされます…
中国の工信部(日本の総務省に近い)が2月2日の記者会見で答えた内容によると、中国のマスクの日次生産能力はは2000万個と総人口の1.5%にも満たない数でしかありません。
「一日使ったら交換しましょう」なんてやっていたら、世界の生産量が全部きても3%の人しか外出できなくなってしまうわけです。
「たった5枚だし、おっさんにピンクかよ…」と思っていたのが、「まさか5枚も!しかも色つき(白より貴重?)のマスクを買えたなんて!」と有難さ(ありがたさ)が心底湧いてきます。
話を出勤解禁に戻すと、貴重なマスクを入手した私は本日、無事出勤できたのかというと結果的にはオフィスビルの入り口前で引き返すことになります。
というのも、ビル管理会社から「武漢を含む重点地域(新型肺炎感染者が比較的多い地域)から上海に戻ってきた人は14日間入館禁止」だったルールが「上海以外から戻ってきた人は一律、14日間入館禁止」に前日に変更されてしまったのです。
自身はオフィスビルには入れないことは昨晩から分かっていたのですが、グループ会社から預かっていたマスク、消毒シート、風邪薬は本日どうしても手渡す必要がありオフィスの前まで自転車で行ってみるとかなりの厳重管理。
事前に会社として申請していた名簿に名前があることに加え上海以外に出た人は上海に帰ってきた日を証明する必要があります。
新幹線の駅で登録した健康云(健康クラウド)のAPP画面、帰ってきた日のチケット(飛行機、列車)、もしくは購買画面などを見せて、上海に戻ってきた翌日から14日経っていれば入館証を発効してもらい、厳戒態勢下では毎回それを示して入館することになります。外部からの訪問者は一切、入館できません。
このような状況が上海のあちこちのオフィスビルで起きているので、昨日に上海に戻られた方も14日間は在宅勤務をせざる得ない人が多くいます。
弊社はECのチャット対応、コールセンターという業種のため個人情報を多く取り扱っていますが、一部の業務はクライアントととも相談し在宅勤務の許可を頂き、オフィス出勤はは一部の社内のセキュリティ環境で行う必要がある業務のみとしております。
多くの企業でもオフィス業務社員は、今週2月14日までは在宅勤務とし訪問も含め外出を控えるよう指示を出しているようです。
実際に出勤するにはマスクを使用せざる得ませんが、希少な資源を医療関係者を始めとする本当に必要な人に配分する為にも在宅ワークを推し進める必要があります。
日系企業でいうとCybozu、中国企業ではアリババの釘釘(DINGDING)、テンセントの企業Wechatなどリモートワークのシステム導入はこれを機にますます普及が進んでいくと思います。
温州市などで各家庭につき2日に1回1人だけ買出しのための外出を認めるという準外出制限がされていますが、感染リスクの低減だけでなく貴重な資源であるマスクの消費量を抑える意味もあるのではないでしょうか。
ネットで探すと使い捨てじゃないマスクもいくつか種類がありますが、付け心地や値段だけでなく、マスクの外側に付着したものを家の中にまで持ち込んでしてしまう可能性に躊躇する人が多いのか売上数はそれほど伸びていないようです。
確かに、もしこれが画期的な使い回しできるマスクなら、公共機関などで現時点でもっと普及していてもよさそうなものです。
煮沸、紫外線、アルコールなどによる消毒もN95マスクのそもそもの性能を損なってしまうためよくないようです。
【参考:science portal china 煮洗い、アルコール消毒、紫外線照射...ウイルス対策マスクの再利用は可能か?】
https://spc.jst.go.jp/news/200201/topic_1_02.html
例えマスクをしてたとしても、手に接触した後の感染や气溶胶(エアロゾル)感染などリスクを無くせるわけではありません。
やはり、この時期は可能な限り不要な外出を控えることが自身の感染リスクを抑えるだけでなくマスク、消毒液、手袋といった貴重な資源が屋外で社会を支えている人にいきわたりやすくなり疫病の早期収束に繋がるという一石二鳥ですね。
私自身も他人事でない飲食業や旅行関連業など大打撃を受けている産業もあり外出を控えることも忍びないのですが、武漢の若い女性で1ヶ月弱で平穏な生活から両親を亡くされた方の日記など更に過酷な環境に置かれている状況が多数あることを知ると、家族と自身が健康でいることより大事なことは無いと改めて感じます。
出勤が始まった今日からの14日間で大都市での感染者数が、それほど増えなければ収束も、そう遠くないと思います。
出勤や訪問の移動時間が減った分、収束した後に猛ダッシュできるように学習や家族との時間を増やすのが良いと思います。特に学習は多くのオンライン教育プラットフォームで特別無料講座を実施しているので、普段なかなか時間を取れなかった人にお薦めです。
武漢加油!中国加油!
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