中カツ!通信 第180号 ネット観賞が人気職業になる日は来るのか?記事を読むだけでお金がもらえる有名アプリ
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こんにちは中カツ!通信の野村です。
小学生の頃に憧れていた職業ってなんですか?
進研ゼミ小学講座が行った「2020年の出来事や将来に関する小学生の意識調査」によると
男子の1位はゲームクリエイタープログラマー、2位がユーチューバー
女子の1位は芸能人、2位が漫画家、4位にユーチューバーとなっています。
https://benesse.jp/juken/202101/20210106-3.htmlから抜粋。
コロナの影響で家で過ごす時間が増えたこともエンタメ関連の仕事への興味が増したのではとの分析がありました。
確かに有名人の動画、漫画、記事など我々の周りには多くの作品が溢れていますし、子供だけでなく我々オトナも消費する時間が増えているのではないでしょうか。
無限に増殖していくかのように感じてしまうコンテンツですが、生産するほうは、そう簡単ではありません。
私も毎週末に中カツ!通信を書くのですが、この程度の文章でさえ
ネタを探して、調べて、書いて、見直してというので一苦労です…
もちろん仕事ではないため趣味としての充実感はありますし、筋トレみたいな感覚に近いと思います。
ユーチューバーが、なぜ職業として成り立つ(お金を稼げる)のかというと自分の投稿した動画を視聴者が見た回数に応じてユーチューブから収入が入るからですね。(※ユーチューブ以外のスポンサーが付くのもユーチューブでの視聴数を前提としているので、今回は細かく分けません)
視聴者は無料でも動画をみられるかわりに合間で広告をみることでユーチューブの広告収入に貢献しています。
つまり広告を見るというのも立派なお金を稼ぐ手段なのです。
調べてみると日本でも広告を見るだけでポイントをもらえるというサイトがあります。
中国では広告だけでなく、記事を読むだけ、動画を見るだけ、検索をするだけでお金がもらえるというアプリがいくつもあります。
しかも、聞いたことのない怪しい会社ではなく
バイトダンスや百度など誰もが知っている会社の
抖音(TikTok)、今日头条、百度など誰もが知っているアプリです。
例えば、バイトダンスのニュースアプリ「今日头条」をAPP Storeで検索してみると通常のものと、右下にカミナリのマークがついた极速版(極速版)というのがでてきます。
APPの説明画像は3枚とも同じですね。
では同じアプリ名で、なぜ2つもバージョンあるのでしょう?
抖音(TikTok)、百度のアプリ名にもついている「極速版」というのは、何が速いんでしょうか?
まず抖音(TikTok)からみてみましょう。
通常バージョンは画面下の真ん中のところに+のマークがあり、ここから自身で撮影して投稿することができます。
それに対して極速版は同じ個所に+のボタンはなく左上には何かポイントがたまっていく表示がされています。
もうお分かり頂けた方もいらっしゃると思います。
抖音(TikTok)の極速版は動画投稿機能がありません。その分APPが軽いのです。
魅力的なアプリはどんどん増えていくものの、携帯のデータ容量には限りがあります。アプリが重ければ携帯の動きも遅くなりますので機能を制限した軽いアプリを極速版として通常とは別にもう一つ出しているのですね。
また抖音(TikTok)としてはコンテンツを作成している人も、そのコンテンツを見てくれる人もいないと広告ビジネスが成り立ちません。
なので見る専門用のアプリである極速版には、動画を視聴するごとにポイントが貯まり現金やグッズに変更できるインセンティブを付けているのです。
では、中国の検索最大手である百度の驚速版は、どのようなことをするとポイントがたまっていくのでしょうか?
下のメニュー欄の「任務」というところを押すと、画面上には「領現金」という直接的な表現がされており、どんなことをすると現金がもらえるのかが並んでいます。
「記事を30秒読む」
「動画を30秒見る」
などが並んでいるなかで一番上の任務を押してみます。
そうすると30秒の牡蠣の広告動画が始まりました。右上にはあと何秒というカウントダウンがはじまります。
牡蠣の広告をみおわると100ポイントが付与されました。
百度は検索アプリですので検索後に広告表示をすることによる収入を得ています。携帯の極速版は検索などの手間を省いてユーザーに直接広告をみてもらうことにより広告収入を得ているのですね。
そして、その広告収入の一部をユーザーに還元するというのが極速版の機能です。こういった直接広告を見せる任務だけでなくアプリに触れてもらう時間を増やすために百度内の記事(広告ではない)を読んだりすることによってもポイントがもらえるようになっています。
この機能でアプリも重くなりそうですが、確かに通常のものより小さくなっています。
比較してみると通常版は音声入力検索、撮影物の識別検索、撮影した写真の翻訳機能など豊富な機能がありました。ただ、これらの機能を私自身も、あまり使わないですね…
アプリも軽く、どうせ(同じAPPで)動画や記事を見るんだから、それでお金がもらえるというのはユーザーにとっても嬉しいものです・
動画や記事の作成投稿といっても、やったことがない人にとってはそう簡単ではありません。また閲覧数がないとお金がもらえないというのでは、どれくらいの収入が得られるのかも予想ができません。
それに比べて好きな記事や動画をみたり、決まった時間の広告をみることにより確実に現金がもらえるなら、まさに
「好きなことを仕事にしています!」
と言えるのではないでしょうか?
スマホとネットさえあればでき、好きな時にベッドで寝ころびながらでも働ける。これはとてもいい仕事じゃないでしょうか!
将来なりたい仕事に
「動画ウオッチャー」
「記事読者」
など「ネット閲覧系」職業
が、ランキングする日が来るのでしょうか?!
それには、動画を見ることによってどれくらいのお金をもらえるのかを確かめてみる必要があります。
先ほど百度のポイともらえる予想収益をみてみると、動画30秒100ポイント、記事を読んで35ポイントなどの合計が
0.15元(約2.475円)…
動画広告30秒で100ポイントで0.01元(0.016円)を休むことなく見たとして時給に換算すると1.2元(19.8円)にしかなりません…
1日24時間働き続けても500円にもなりませんので、ベッドで寝ながら仕事ができるどころか寝る間もありません。
しかもプラットフォーム側としてもポイントがつく動画の数が1日ごとに制限されていたりするので長時間労働もできないのです。
1人で携帯を100台並べてプログラムで管理するなどの規模化をすれば売り上げは増えるかもしれませんが、初期投資を回収するのに途方もない時間がかかりますし、それだけの携帯とプログラムを使えば、もっと他に稼げる手段があります。
そもそも「好きな動画をみるのが職業です!」という出発点からずれていますしね…
また他のリスクもあります。ユーチューブにしても、中国のこれらのアプリのポイントにしてもプラットフォーム側が裁量権を完全に握っていますので、閲覧の単価が突如、半額になるなんてこともあり得るわけです。
ネット閲覧者が小学生のあこがれの職業ランキングにのることは暫くはなさそうですね…
好きなことだけを仕事にできるというのは素晴らしいことですが、それは幸せの青い鳥のようなものかもしれません。どんな仕事も好きなことばかりではないでしょう。
逆に、今やっている仕事の中にも好きな部分は必ずあるはず!
今の仕事を頑張りながら、好きなことは好きなことでお金に縛られすぎにやっていけるのがいいのかと思います。
とか言いながら、私も投げ銭もらうと非常に嬉しいので、投げてみたい方、大歓迎です(笑)
お金は趣味をさらに魅力的にするスパイスなのかもしれませんね。スパイスだけでは料理にならないけど、ないと何か物足りなく感じたり、あるとより美味しく感じる。
中カツ!通信のスパイスが最近、効いてないと思ったら、いつでも遠慮なくご意見くださいね。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます。
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