中カツ!通信 第225号 王道商品の偽物マーケティング?!
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中カツ!通信 第225号 王道商品の偽物マーケティング?!
こんにちは!中カツ!通信の野村です。
寒くなってきて、鍋が美味しい季節になってきました。
火鍋といっても辛いものだけでなく、豚モツと鶏の白い鍋や
最近では、すき焼きも火鍋の1つにカウントされています。
すき焼きは人気で、上海では、あのPRONTOでも出されていました。
Cafe & Barのプロントですき焼き、しかも2時間の食べ放題コースで1110元って安すぎないか…
「本当に日本の、あのPRONTOか?」
「よく見たら店名がBRONDO(ブロンド)とか、TRONTO(トロント)になっている偽物業態じゃないのか?」
と中国に長い人なら思ってしまうわけです。
第159回 偽物天国から、もう海賊版は無くなってしまったのか?
https://mailchi.mp/fba6691e07a4/21-1584675?e=[UNIQID]
以前の、この記事で紹介したように红牛を模倣したと思われる红午なんてのもありましたので(笑)
こんなこともあるので、類似品(パクリ品)対策として似たような名前も含めて取得することがあるわけです。
アリババ阿里巴巴もババの部分が父親を表す爸爸と同音であるために、他社による関連商標をとられないように
“阿里妈妈”(アリママ)
“阿里爷爷”(アリジジイ)
“阿里弟弟”(アリオトウト)
などを自社取得しています。
“阿里妈妈”(アリママ)はネット広告取引プラットフォームの名前としてアリババグループ自身で実際に使っています。
携帯でアップルを抜いたこともある、小米(Xiaomi)も
“绿米”、“藍米”、“橙米”、
“玉米”(トウモロコシ)
“小麦”、“大麦”
などの商標を保有しています。
そして、火鍋のお伴として有名な凉茶のブランド王老吉も過去から、たくさんの類似品に悩まされてきました。
王老吉のブランド名は清の時代の発明者である王吉さんが由来とされています。中国では王という苗字は一般的で、メジャーな百姓のうちの一つです。
この王老吉が昨年2021年2月に、
「代表的な苗字」+「老吉」で100個以上の商標を申請いたしました。
毛老吉
林老吉
朱老吉
などといった具合ですね。
天眼査で商標の申請数を見ると2021年が475と突出しているのがわかりますね。
ただ、これは防御的商標取得による偽物対策だけのためではありませんでした。
2021年に自社ECにて、あなたの名字で作りますというサービスを開始したのです。
今では、アリババのECでも販売が始まっており、月間で10万+個以上売れる人気商品になっています。
現在では口味(味の数)は208にもなっております。
まぁパッケージが208種類なだけで、味は1種類なんですけどね(笑)
植物飲料ランキングでも1位になっております。
自分の名字バージョンを買うだけでなく、その名字の人への贈り物としても人気のようです。
確かに有名ブランドの商品に自分の名字が入っているなんて面白いですよね。SNSの写真ばえもしますし。
評価をみていても、好意的なものが多いですね。
でも、これだけの種類を需要予測して揃えるのって大変ですよね。
各名字の人口統計はあっても、参考にしかならないですし、缶のパッケージのロットも大きいでしょうから、下手に人気のない名字をたくさん生産したら、不良在庫を抱えることになってしまいます。
自分の名字だけ安売りされているのって、あまり気分良くないので、特価セールで在庫処理というのもやりにくそうですよね…
実際に、EC店舗上でも人気の名字は欠品状態になっております。
この機会損失と不良在庫のリスクの問題を改善するために、開発されたと思われるのが新パッケージ。
缶の本体の部分に、もう一層プリントされた様なパッケージになっています。確かに写真で見ても2か所の質感が違うのが分かりますね。
これにより名字ごとに缶を含めて生産をするのではなく、ベースの缶は統一して、名字の部分のプリントだけを需給を見ながら細かく生産ロット調整ができるようになったのではないでしょうか。
ベースの商品の在庫があれば、ある名字の欠品が起こっても生産までにかかるリードタイムも短くなりそうですよね。
いいアイデアだと思うのですが、消費者の中には、この新パッケージに対して不満の声も。
「印刷の質も悪く、偽物みたいだ」
なんて、元々のパクリ商品対策から考えたら、致命的な問題まで指摘されちゃっています(笑)
まぁ商標の大量登録から含めて注目を集めるための手段で、商品名だけでなく、
あえて質が悪くみえるパッケージで偽物っぽさを演出するのも、話題作りのマーケティングの一環なのかもしれませんね(笑)
中カツ!通信は、良いことか、寂しいことか偽物が出てくる気配はないのですが名前だけは、よく「串カツ!通信」と間違えられます。
そもそも「中国」というくくりも大きすぎるかつ、私が取り上げるテーマも分散的なので、逆に王老吉のように、もっと細分化してもいいかもしれません。
(中国の)という前提で、
・日カツ!通信 活躍する日系企業を紹介する
・終カツ!通信 養老産業を紹介
・裁カツ!通信 中国で裁判に勝つための情報を紹介
・愛はカツ!通信 漢(KAN)の時代からの恋愛事情を解説
・婚カツ!通信 結婚後のカツカツの生活を紹介
等、要望があればニッチなニーズに応えるシリーズ。
普段、中国関連で気になっている、あなたが読みたい
「〇カツ!通信」
があれば是非、教えてくださいね!
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
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