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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信 第288回 なぜ桜が中国で増えているのか?桜といえば中国になる?

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こんにちは中カツ!通信の野村です。

日本の春の景色といえば桜!

満開の桜の下でお花見なんて
最高ですよね!
この桜ですが、日本だけでなく
中国でも人気です。
ネット上には全国各地の桜の名所が
ランキングされてます。

全国だけでなく上海内だけでも
桜の名所がランキングされており
その人気ぶりが分かります。

すでに観光地だけでなく、
上海の街かどにも
桜は急増しており
この時期に街を歩いていれば
ありがたみがないくらい(笑)
普通に見かけるようになりました。

桜前線は、すでに海を越えて
中国まで拡大してきているわけです。
ただ中国でも
「桜といえば日本」
というイメージは強く
実際の桜だけでなく、
桜商戦も拡大中です。
越境ECのTMALL国際では
「桜シーズン」に合わせて
1,000種類の桜限定商品を販売しました。

浅草寺の桜のお守りや
日本製のグラス、ウィスキー、
化粧品など様々な商品がありますね。
3月29日のデータによると、
それまでの過去2週間で
桜の限定商品の売り上げが
前週比で80%以上増加したとのこと。
それにしても
なぜ、ここまで桜が中国で
浸透してきているのでしょう?
実は「桜の王」といわれる
人物がいます。
それは、桜産業協会執行会長の
何宗儒さん。
1996年に日本で桜をみて感動した後、
世界の野生桜の3分の1が
中国にあることを知ります。
ちなみにソメイヨシノも
中国が原種のヤマザクラの改良種です。
27キロ平米(4万亩)もの
桜の苗を植えてきた何さん、
そのビジネスは
単なる苗の販売にとどまりません。
中国で
「最も美しい10の村」に選ばれた
山東省の萊陽市濯村は
元々は典型的な貧困村でした。
2015年、何さんは樱花文化祭を企画し、
初日には10万人以上が押し寄せ、
20日間で観光客は100万人以上に
達しました。
このように地元政府と協力して
桜祭りを開催し、企画から運営、
そして資金提供まで、
わずか2か月の準備で、
2か月近くの集客効果をあげます。
その集客量は、
5A級の観光地1年分にも相当し、
その年だけで投資回収が
できたとのこと。
何さんの会社の売上は
年間7億元を超えるそうです!
日本の昔ばなし「花咲かじいさん」で、
お爺さんは枯れ地に桜の花を咲かせ
お殿さまから、ご褒美をもらいました。
何さんは閑散とした地に
桜の花を咲かせ、観光客を呼び込み
その地の政府(お殿さま)から
ご褒美(お金)をもらうという
昔ばなしの再現だったのですね(笑)
日本語で、サクラといえば
「仕込み客」「やらせ」の意味でも
使われます。
仕込み客が盛り上げて、
人気があるように見せかけて
多くの客をひきつけるわけです。
中国の各地で
桜祭りが開催される今では
観光誘致も熾烈になってきています。
そうなるとSNSの投稿などには
桜のサクラも紛れ込んでいるでしょう。
ちなみに、この仕込み客のサクラは
中国語では「水軍」と呼ばれ
前回の315でも問題になりました。
中カツ!通信 第286回 怖いもの見たさ3.15(サイコー)の人気番組が今年も放映

これはグレーな方法。
欲張り爺さんは灰をまいて
お殿さまに捕まり牢に入りました。
サクラはお花見だけにとどめ、
灰色の部分は使わないように
気をつけてくださいね。
私の今年のお花見は
上海の桜ランキング10位の
同済大学に行ってきました。
コロナ以降、通常では
大学構内には入れないものの
今回は大学同士の交流会ということで
特別にキャンパスの中へ。
中に入ってみると、
もの凄い数の桜と人
多くの人がビールではなく
スマホを片手にお花見をしています。
中にはドレスを着て
本格的なカメラで脚立や
教室の椅子?まで用意して
撮影している人も。


图片

ふと誰も写真を撮っていない
椅子の足元の石碑をみてみると、
この100本の桜並木は
1997年にCSK(現SCSK)が
「日中友好が世代を超えて
 引き継がれていく証」
として寄贈したものだ分かりました。
確かに桜の木にも
「日本櫻花」というプレートが
かかっております。
图片
私が参加した大学同士の交流会も
実は桜にまつわるもの。
コロナ後の2021年に
上海に住む卒業生が中心となって
桜の木を同済大学に寄贈しました。

去年はコロナの蔓延で
観ることが叶いませんでしたが、
今年は満開の桜を実際に
観ることができました。
交流会では、
桜を見るだけでなく、
両校の卒業生による、
お互いの活動の共有や
現在、同済大学で日本語を学んでいる
学生たちとの交流もありました。
せっかくの機会なので
私も学生に質問してみます。
「今、学んでいる日本語は
 将来どのように、あなたの人生に
 役立つと感じていますか?」
CSKが桜を寄贈した
1997年の頃と比べて
日本のプレゼンスが相対的に
低下している中で、
一流大学で日本語を勉強する
学生達がどのように考えているのか
知りたくての質問です。
「役立たない!後悔している」
と言われたらどうしようと
内心ではドキドキしていました。
答えてくれたのは2人の学生。
現在、修士課程で日本思想史を
学んでいる学生は
「正直いうと迷っている」
とのリアルな答え。
サクラではない
正直な答えが聞けて
本当に嬉しかったです!
もう1人の大学4年生で
日系企業でインターン中の学生は
「自分の周りには、
 まだ日本を誤解している人もいる。
 自分が日本語、日本をもっと勉強して
 周囲の人や子供、孫の世代まで
 日本の良さを伝えていきたい」
と気持ちをこめて
答えてくれました。
このメルマガ「中カツ!通信」も
中国のことを誤解している人へ
読んで欲しいという気持ちがあり
思わずジーンときました。
会議室での交流会が終わった後は
外へ出ての交流会。
晴れ空の大学キャンパス
桜にちなんだオシャレな軽食が
用意されています。



そして日本のお花見文化への配慮か
日曜昼下がりのオジサンへの配慮か
ビールも用意されておりました。


大学の中で、友好の桜を見ながら
飲むビールは最高に美味しかったです!
奇麗な満開の桜を見ながら
共にお酒を酌み交わし
談笑すれば日本人同士でなくても
友好は深まります。
そもそも国同士の友好とは
条約締結だけで深まるものではなく
民間同士のネットワークが
広がることが大事です。
その意味でも桜の寄贈とは、
まさに相手の地に根を張り
人が集まる機会を作るのに
適していますね!
ソメイヨシノという名前は
当時桜の名所だった奈良の吉野の桜が
江戸の染井村で開発されたことに
由来します。(実際は吉野の桜は
ヤマザクラでソメイヨシノとは別品種)
中国には日本の何倍もの
桜の原種が生息しています。
そして中国では桜ビジネスが、
まだまだ真っ盛り、
品種改良が進んでいけば
ソメイヨシノを上回る
人気の種が出てくるかもしれません。
それらが中国各地で
桜の名所として増えていけば
「桜を観に中国に行こう!」
という外国人や日本人も
出てくるかも知れませんね。
この20年で中国で爆発的に増えた桜
今、同済大学で日本語を学んでいる
学生たちが社会の第一線で活躍する頃
中国から日本へ友好の証として
シャンハイヨシノ
が日本に寄贈される日が
来るかもしれません。
そのような日が来るまで
両校、両国の友好に関しては
パッと咲いて、パッと散らないよう
根を張った活動を
続けていきたいと思います。

本日も、最後までお読み頂きありがとうございます。

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