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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

上海の死亡体験館が3年でご臨終(閉館)

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上海の死亡体験館が3年でご臨終(閉館)


皆さん、こんにちは。
今回はどちらかというと
「終カツ!通信」という
できごとを紹介したいと思います。

昨今の中国では
日々、スタートアップが出現し
顧客と資金を獲得しているという
華々しいイメージがありますが
もちろん全部が全部成功している
わけではありません。

中には今回取り上げる
醒来のように草葉の陰に
いってしまうビジネスも
多々あります。

醒来は死亡体験館ですが
大きな音や怖い視覚情報で
スリルを味わうような
お化け屋敷ではありません。

醒来のHP


12人の見知らぬ人があつまり
死生観に関わる様々な議題で
意見をたたかわせていてきます。

1つの議題が終わるごとに
人狼ゲームのように投票を通じて
死ぬ人を選んでいくという流れで
長ければ3時間(別途8時間コースも有)
生き残ることができます。

他人の投票により死なざる得ない
ことは社会的な死亡の体験で
その後に火葬場を模したお棺に入ります。

火の燃える画像、熱風、音を感じながら
肉体的死の体験をします。
 
その後に店名の醒来の意味でもある
よみがえりをしてきて

新たな生死観をもって
自分の人生に戻っていくと言う
流れです。

一度死亡を体験することにより
生をよりリアルに感じることができる
というニッチだけど面白い
サービスですね。

立ち上げた黄衛平さん自身が
紆余曲折の人生を送っております。

起業をしお金持ちになったものの
酒浸りの生活、離婚などを経て
生活は荒れ自殺願望を持つまでに
精神が病んでいきます。

2008年の四川大震災の際は
現場にボランティアに駆けつけますが
「この機会に死ぬことができれば、
 栄誉ある死を得られる」
という少し歪んだ動機でした。

ただ、そこで親を亡くした少女等
多くの死と触れ合う中で
逆に生への感謝に目覚めていきます。

上海に戻ると癌病棟で末期患者への
精神的なターミナルケアの
ボランティア組織を作り実行してきます。

こうして死を知ることが
生きることへの活力につながることを
確信した黄さんはもっと多くの人に
広めていく事業にしたいと考えます。

パートナーをみつけ
事業化のために葬儀場、
火葬場を何十回と見学し、
実際に火葬のかまどの中にも
入ってみて死亡体験館のアイデアを
具現化していきました。

個人の資金ではとても足りず
パートナー、クラウドファンディング等
資金調達を4年かけて
やっと2016年4月4日の
清明節の日にオープンします。
※清明節は先祖を祭る日本の盆のような日

価格は444元(約7000円)、777元
(約12200円)という安くない設定ながらも
毎回12人、1日24人までという
限定性もありオープン当初は予約が
何ヶ月待ちになるほどの人気だったそうです。

中には死亡体験館を通じて
自殺を思いとどまった人もいるようですが
評価サイトのコメントをみると

「コスパが悪い」

「最初の方で死亡させられて
 楽しめなかった」

「サービスが悪い」

と全体的には否定的なものが多いです。

そもそもテーマパークのような
期待をしていくと、肩透かしに
あうのかもしれません。

自殺を考えている人をはじめ
人生に悩んでいる人が行くクリニックと
考えたら444元(約7000円)は
とてもコスパが良いです。

ただテーマパークのアトラクション
感覚であれば上海ディズニーに399元を
払って平日1日遊ぶコスパには
到底かなわないですね。

オープン景気も終わり
客足が延びないなか、
開店して約1年半の2017年9月に
2019年4月4日の清明節に
半永久の閉店をすることを宣言します。

さすが自らが死亡体験を
提供している企業とでもいいますか
4年間準備してやっと開業して1年半の時に
1年半後の閉館を宣言し
自他共に知りながら開館し続けるのって
中々、凄いことだと思います。

閉館を宣言した後にも
記事広告?のようなものも
見受けられるので
もしかしたら閉館という話題で
「死中に活あり!」と
再度の蘇りのチャンスを
狙っていたのかもしれません。

2019年4月4日の閉館が
迫ってくると新幹線や飛行機で
全国からご臨終直前の
死亡体験館を訪れる人もいたようですが、
結果的には、予定通り
2019年4月4日の清明節に
閉館することとなりました。

自身のアップダウンの人生を経て得た
経験からの強い思いがまずあり、

「自分にとって必要なものは
 きっと皆も買ってくれるはず」

となりメッセージ先行で

・ターゲットとベネフィットの明確化
・マーケティングチャネルの選定

が相対的に弱かったのかもしれません。
 

月収が100万元を超え毎日、飲んだくれて
ある意味、人生の栄華を謳歌した後に
離婚や事業の売却とともに人生の意義を
見失っていた黄さんが震災ボランティア、
末期患者への精神ケアボランティアを通じて
儲け以上の価値を見出して始めた
事業の死(閉館)は、黄さんに
どのような影響を与えるのでしょうか?

自分史作成支援事業を始めた後に
現在は開店休業状態となっている
私個人としても死亡体験館の閉館に
重ねてしまうものがあり複雑な心境です。

全ての人がいつかは死ぬように
企業も永遠ではありません。

企業の創設、成長期から
多くのことを学べるように
最期が見えても
必死にもがいた軌跡からも
同様に多くのことが学べると思います。

「死中に活あり」
「私に中カツ!あり」

ということで日々、追い詰められている
野村が生き残るために集めている情報を
今後もシェアしていきたいと思います!

本日も最後まで
お読み頂きありがとうございます。

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