第103回 70周年記念軍事パレードと1000社記念のサイボウズ
中国で勝つための、
ちょっと活力を得られる情報をお届け!
メルマガ無料登録URL
http://eepurl.com/c7GHF
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
みなさん、こんにちは。
中国で勤務のかたは国慶節7連休も終わり今日から出勤の方も多いのではないでしょうか。
今日の中カツ!通信は
1、今週の中国のエンタメ
「70周年国慶節閲兵式(軍事パレード)」
2、中カツ!(中国で活躍する)日系企業インタビュー
「サイボウズ中国 増田副総経理」
無料情報交流会の詳細情報↓ 住所、時間、内容など
https://cybozush-garoon-201910.qloba.com/
でお届けします。
1、今週の中国のエンタメ「70周年国慶節閲兵式(軍事パレード)」
10月1日に建国70周年となる国慶節に北京で行われた閲兵式(軍事パレード)は、日本でも注目が高かったようですね。まだ見てない方のために日本と中国1つずつリンクを以下に貼り付けておきます。
(Youtube) テレ東NEWS 軍事パレード ノーカット放送
(优酷)阅兵式全程回顾
動画にも、いろいろなコメントがついておりますが、周囲の中国の方に感想を聞いてみると
「一糸乱れぬ行進に鳥肌が立った」
「自国への感謝と同時に誇らしく思う。」
と評価する声ばかりでした。
パレードに動員した人や物資といった直接費用だけに留まらず、天安門近隣のホテルも宿泊禁止、北京でも一部地下鉄が封鎖など多くの機会損失が発生しています。
ただ、その費用を考慮に入れても自国の国威発揚という目的に対して閲兵式というのは効率が良いのではないでしょうか。
民主主義では選挙という必要コストが発生しますが、日本のように投票率が上がらない、国に関心がないという状況も起きていますからね。
私も行進の姿に感心をしていたのですが、気になったのが、その動作だけでなく背格好の近似性。遠くから見た画面だとCGで作ったのかと思うほど。
調べてみるとそもそも閲兵式に参加するための募集要項には身長の項目があります。
・男性が184~190cm
・女性が163~175cm
ちなみに兵馬俑もほぼ身長が統一されておりますが平均177cmらしいので現在の閲兵式には身長制限で引っかかりますね(笑)
もちろん体格が適してれば良いだけでなく経歴、思想背景など総合的に審査され選抜されます。そして合格してからの毎日の厳しい訓練を経て1歩は75cm、1分間に112歩など正確な隊列を組めるようになるのですね。
同じ基準に沿って選りすぐられた人が、
更に訓練して同一の動作をする
これに美しさを感じるのは集団行動で生き残ってきた人間としての本能なのかも。会社へ誇りを感じてもらうために忘年会で選抜メンバーのウォーキングを見せるのも良いかもしれませんね。
2、中カツ!(中国で活躍する)日系企業インタビュー
「サイボウズ中国 増田副総経理」
身長だけなら閲兵式への参加資格がある?増田さんに
「中カツ(中国で活躍する)企業(人)の特長」
「中カツ(中国で活躍する)ために気をつけていること」
をお伺いしてきました。
【経歴】(※野村が簡略)
・中国暦25年、名古屋出身、男性(既婚)
・伊勢丹での文具販売をへて中国版アスクルのようなカタログ通販事業起業をして中国ビジネスの様々な試練を経験。
・2007年にサイボウズ中国を立上げ、2018年にはアクティブ企業数が1000社を突破
・中国での多くの日系企業、日本人の栄枯盛衰の証人
野村:
お休み中にインタビューご協力頂きありがとうございます。早速なんですがサイボウズ中国で12年間多くの日系企業を見てきた中で「中カツ(中国で活躍する)企業(人)の特徴」があれば教えて頂けますか?
増田さん:
成功している日系企業は過去(日本など)の成功体験に固執せず、常に中国マーケットに目を向けて新しいことに挑戦してる会社が多いですね。ただ挑戦するには変化に強い組織体制が必要ですし、人材が挑戦できるよう人に投資している会社ということになると思います。
野村:
企業という観点では新たに挑戦が大事で、挑戦ができる組織と人が大事ということですね。でも、ほぼ全ての日系企業が毎年、「今年は挑戦だ!」って活動している気もするのですが、挑戦って具体的に何ですか?例えばサイボウズ中国だと、今まで何を挑戦してきて、今は何を挑戦しているのですか?
増田さん:
2007年当時に日本のサイボウズに中国でサイボウズを販売させてくれと掛け合ったときは、中国で、そもそもグループウェアと言う概念は弱かったけどサイボウズの知名度があれば少なくとも日系企業は購入してくれると考えていました。ところが、蓋を開けてみたら、ほぼ誰も知らない(笑)広告だしても問い合わせが来ない。かなり焦りました…
当時、日本サイボウズが代理店を通じてパッケージ商品を売るのがメインだったのに対して、中国は市場状況(知名度がないとか)を見た上で日本の成功事例に固執せずに直接営業でクラウド版を販売するという挑戦をしました。
自分で投資もし、給与も取れてない状況ですし、日本サイボウズと約束もしています。当てが外れたからとあきらめるわけにはいきません。そこからは覚悟を持ってテレアポ、飛び込み、交流会参加など泥臭い営業メインで、単月黒字までもっていきました。
2018年には継続契約数1000社という目標を掲げたのも挑戦の一つですね。この時には組織も出来上がっていますので、大目標は経営陣で決めたものの、具体的な達成方法については各部の意見を取り入れトライ&エラーを繰り返しながらギリギリ年末に達成できました。皆が目標を自分のものとし、挑戦を繰り返してくれた結果であり、各メンバーがサイボウズのチームとして一体感を持ってゴールできたよい挑戦でした。
野村:
確かに現在の御社の営業の方はテレアポも訪問もパワフルですし、チャレンジングな姿勢に溢れていますよね(笑)中国で活躍している企業の多くが組織として過去にとらわれず挑戦していることは理解できたのですが、中国で活躍している人となるとどのような特徴がありますか?
増田さん:
覚悟があるという共通点はあると思います。
野村:
覚悟ですか…。覚悟についてもう少し教えて頂けますか?
増田さん:
成功するという覚悟ですね!
野村:
成功するという覚悟ですね! すいません、やっぱり、よく分かりません…では覚悟がある人と覚悟がない人の行動や発言などを教えて頂けますか?
増田さん:
覚悟がある人は自分がチャイナドリームの主人公であり「中国で勝ちたい!」と思い続けられる人です。ビジネスの場で想定通りに行くことなんて、まずないわけで、それを日本本社に理解してもらうのは本当に難しいことだと思います。その時に「大丈夫です!なんとかします!まかせてください!」と最後に言い切る覚悟があるかどうかだと思います。
闇雲に計画をたてるとか、現状把握をしないとか、そういうレベルで「大丈夫です!任せてください!」と言えというのではありません。調べて、考えて、試してみて、細心の経営をしていても100%の成功はありません。日本側に「リスクはありますので、やるべきかどうか判断つきませんが、やってもよいかと思います」と言っていたら日本側だって挑戦させようと思いません。
「嫌だけど会社命令で中国来たんだ、早く帰りたい」と公言してしまう人がいます。心の中で思うのは自由ですが、「せっかく来たのだから、成果をあげてやろう!」と覚悟を決めていかないと、周りの同僚や部下にも迷惑をかけることになってしまいます。
私自身、通信販売の企業をたたんだ後にイギリスに一年行くのですが、やはり中国に戻ってきます。それから未だに日本に帰らないのは「チャイニーズドリームを掴んでやる」という覚悟があるからです。
野村:
客観的に見たら、ご成功されていらっしゃると思うのですが、チャイニーズドリームは、まだ到達していないのですか?
増田さん:
まだ全然ですね。残念ながら日本企業の中に、マイクロソフトのようなグローバルなソフトウェア企業はありません。サイボウズは日本の大手ソフトウェア企業として、世界規模の会社になることを目指しています。
中国市場でもアリババ、テンセントなど高い技術をもつ企業は多くありますが、我々サイボウズ中国も時代の流れ的にチャンスはあると考えております。
野村:
どんなチャンスがあるんですか??
増田さん:
中国でも今までは上司はより多くの知識(人脈、相場、ノウハウ等)を持っていることによりマネジメントをしていました。なので名刺の共有はおろかスケジュールの共有さえしないという会社も多くありました。
ただネットが高度に発達した現在において必要な知識は膨大かつ絶えず変化し続けるようになった一方で、SNSにより以前に比べ間単に人と知り合いになれるようになりました。
このような状況では、いくら優秀な上司と言えども全ての情報を囲い込むことは不可能です。だからこそ弊社の商品であるGaroon、Kintoneのように如何に効率よく情報が共有され、効果に結びつけるのかという思想のソフトにチャンスがあると考えております。
野村:
共有の大事さは、日本企業だけで、中国企業には理解されにくいと感じているのですが如何でしょうか?
増田さん:
今、多くの日系企業に導入頂いていますが、実際に使われている方のほとんどは中国人の方です。実際に慣れてしまえば共有することのメリットをよく体感してもらっており、Kintoneユーザーであった中国人の方が転職されて、そこから紹介されて導入が決まるという例もありますよ。
その「中国人はどうせ導入したって活用しないよ~」という考え自体が中国で活躍できない残念な人の特徴ですね。日本人管理者だけでなく、中国人管理者の方も上記のような発言をする方がいらっしゃるのですが、今後はこういった決めつけをすることの弊害は益々、大きくなっていくと思います。
野村:
カリスマ経営者の独断と偏見で経営判断をしていくというのはダメなんですか?中国もそういうイメージありますが。
増田さん:
確かにそういうイメージがありますが、独断をするためにはそれなりの現場の情報が必要ですよね?今までは、一度情報を入手して理解したら判断できたのが、現在では変化の激しさから、その情報の鮮度が短くなってきています。そうなると、情報を常にアップデートする必要があります。
マーケットと組織の最新の情報を効率よく共有させることができる管理者が価値がでるというのは中国企業だろうが、日本企業だろうが変わらないと思います。
自分とは違う視点、違う能力を持つ人を集めて力を発揮させてこそ変化の激しい環境で勝ち抜いていけるのだと思います。
野村:
ホウレンソウの徹底というのは日系企業が得意な分野でしょうかね?
増田さん:
はい、ホウレンソウというのは日本企業の文化としてあると思いますが、現場に近いメンバーがもっと自由に発想して、挑戦していけるようなコミュニケーション体制が必要だと思います。
挑戦の結果としての失敗を許容できる体制もそうですが、成功の確率をできるだけ上げるためには、組織の各メンバーの成功や失敗の事例を学び活用できるプラットフォームが必要だと思っております。
我々は、それをサイボウズ中国社内だけではなく、Kintoneを使って頂いているお客様も巻き込んで課題やアイデアを共有していくプラットフォームになりたいと考えております。具体的な試みとして定期的にKintoneに関する勉強会を開いているのですが、我々だけでなくユーザー企業からも活用法について積極的に情報共有を頂いております。
ソフトウェアを売る人、使う人という枠を超えて商品を通じた繋がりからアイデアや経験を共有でき価値が創造されるようにしていきたいのです。
野村:
なるほど。そのようなコミュニティが発展していけば企業単体、日系か中華系か、将来的には活動拠点が中国という枠自体も超えていってしまうのでしょうかね?
増田さん:
そうですね。将来的には日本サイボウズにも「サイボウズ中国が面白いことをやっているから、取り入れよう」というムーブメントにしたいと思っています。
野村:
先ほど増田さんが仰っていたチャイナドリームが少し理解できた気がします。
増田さん:
チャイナドリームを実現するために自社で研修制度、評価制度などを見直しメンバーがより自立できるようにしていますが、まだまだ課題が山積みです。是非、中国で頑張る皆様とも交流させて頂き共に成長していければと思います。
定期的に開催している交流会が次回は10月25日にあります。
「ざんねんな情報共有を変えよう」というテーマなのですが、ハウスさん、セコムさん、象印さんなどの事例を紹介させて頂きながら、ありがちな残念を改善するヒントを提供できればと考えております。
野村:
イラスト面白いですね(笑)私もファイル名につい「最終」ってつける時あるので笑ってられないですが…
これは契約していない人でも参加してよいのですが?
増田さん:
はい。弊社のセミナースペースでやるので20名限定にはなってしまうので事前の申し込みが必要なのですが無料ですのでお気軽にお越し頂き情報交換させて頂ければと思います。
住所、時間、内容の詳細情報↓
https://cybozush-garoon-201910.qloba.com/
野村:
当日は増田さんもいるんだったら私も行ってみようかな。
増田さん:
セミナー自体は弊社メンバーが行いますが、私も会場におりますのでお会いしたことない人も、お会いしたことある人も是非お越し下さい。
野村:
はい!今回はインタビューへのご協力どうもありがとうございます。今後も中カツ企業のご紹介どうぞ、よろしくお願いします!最後に中カツ!通信をお読み頂いている皆様に一言お願いできますか?
増田さん:
「走りながら考える!」
覚悟も挑戦もすべては行動を伴ってこそです。変化の激しい中国でチャンスをつかむためにも行動力が大事だと思います。皆さん、一緒に走っていきましょう!
野村:
ありがとうございます!今後とも是非、いろいろと相談させてください。改めて中カツ!通信一回目のインタビューにご協力ありがとうございます。
そういえば、増田さん身長いくつですか?
増田さん:
野村:
惜しい!あと1cmでしたね。
増田さん:
??何がですか??
(終了)
ということで、あと1cmあれば、別のチャイナドリームの可能性が広がったかもしれない増田さんに中国で活躍する企業と人について自社の例も交えてお話し頂きました。
閲兵式が統一することを追及しているのに対して、サイボウズの増田さんが型にはまった人材を採用、育成するのではなく個々の違いが競争力になるように体制を作っていくという思考をされているのが対照的でした。
今回書いたこと以外にも、過去の失敗談や他企業の成功事例を始め面白いお話をお伺いしたのですが書ききれませんでした。ご興味のある方は是非、直接増田さんに会いに行ってみてください。
今回も最後までお読み頂きありがとうございます。
*****************
記事更新の見逃しも防げるだけでなく
ブログには公開しない
メルマガだけの情報もあります。
是非、下記のURLから
ご登録ください。
メルマガ無料登録URL
http://eepurl.com/c7GHFL
******************