中カツ!通信 第191号 本当に中国は悪い人が多いのか?
中国で勝つための、
ちょっと活力を得られる情報をお届け!
メルマガ無料登録URL
http://eepurl.com/c7GHF
□■□■□■□■□■□■□■□■□■
こんにちは、中カツ!通信の野村です。
SNSへの書き込みを見ているとムカムカしてくることがあります。
ヘイトスピーチです。
Wikipediaによると
ヘイトスピーチ(英: hate speech、憎悪表現)は、人種、出身国、民族、宗教、性的指向、性別、容姿、健康(障害)、といった、自分から主体的に変えることが困難な事柄に基づいて、属する個人または集団に対して攻撃、脅迫、侮辱する発言や言動のことである。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%81)
中国で暮らす日本人として日中の両方からヘイトスピーチまでいかなくても、偏見に触れる機会は多くあります。
「日本人って××だよね~」
「中国人って××なんでしょ?」
よく考えてみてください…
前回、紹介した国勢調査
中カツ!通信 第190号 10年ぶりの国勢調査から見えてくる中国の未來
でも書いたように中国の人口は14.1億人です。
当然、多種多様な人がいるわけで、
それを「中国人は」という主語でまとめることが如何に大雑把すぎるかと。
世界人口78億人のうち約5人に1人(18%)は中国人、その5人の中のもう1人はインド人ですから、宇宙人から見たら
「地球人って中国系とインド系で味の好みが分かれます」
なんて日本の関東と関西でダシの味の好みを分けるみたいに言われてたら違和感ありますよね?(宇宙人がでてくることに対する違和感は置いておいて…)
また問題なのが、このような偏見はネガティブなものが多いこと。
昨年、話題になった本に「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」があります。
その中で、「ネガティブ本能」という言葉がでてきます。
簡単に説明すると人はネガティブな情報ほど刺激を受けるし、より悪く受け取り、広まりやすいということです。
人類の進化の過程でリスクを避けるためにネガティブな情報をより重視する種族が生き残ってきたのは理解できます。
またニーズがあるのですからメディアがよりネガティブなものを報道する傾向になるのも同様に理解できます。
現在では技術が発達したことにより一日中、好きな時にネガティブなニュースを浴びることができ、自分自身にも悪い影響を与えます。
こういった「ネガティブ本能」で自身に過度なストレスをかけないためには情報の取捨選択、つまりネガティブなニュースに触れすぎないと同時にポジティブなニュースにも多く接するのが良いと思います。
そこで今日お薦めなのが
「天天正能量」
https://now.taobao.com/now/fp.htm
”天天”とは毎日
”正能量”とはポジティブなエネルギー
という意味で、中国内で溢れる人助け等の良い出来事を中国各地のメディアとネットの力を活用して社会に発信し、社会のポジティブなエネルギーを更に盛り上げていこうという公益プロジェクトです。
さて、どんなニュースが紹介されているのでしょうか
まずは元々、私がこの「天天正能量」を知ったきっかけとなったニュース
「小学生が犬の散歩中に26万元の現金を発見」
5月1日に上海崇明で5年生の女の子と弟が 犬を散歩させていました。犬が廃棄され長い時間を経ているだろう棚にぶつかったところ音がしたため、好奇心から2人で開けてみると中には一束、一束包まれた現金が!
母親に急いで伝えたところ、「オモチャのお札でしょ」と相手にされず、おばあちゃんにも信じてもらえず…
しかたなく、お姉ちゃんは棚を見守りながら、一つの札束を弟にもっていかせました。現金を見た母親はようやく本物だということに気づき警察に連絡します。
母親が冗談で「このお金は自分たちでもらっちゃおうか?」と娘にいったところ
「ダメよ!私たちのお金は私たちの。他人のお金は他人のものでしょ。必ず返さないと!」
と言ったとのこと。
後からオンラインサロンの弁護士の方に教えて頂いたのですが、中国では拾得したものを警察に届けて落とし主が見つかったとしても1割の御礼金をもらう権利はありません。
日本では3か月落とし主が現れないと見つけた人が所有権を取得できるものの中国では1年たって落とし主が現れなければ国の所有となります。
昔話、花咲じいさんの「ここ掘れワンワン」の現代版ともいえるこの話、見つけた犬や姉弟も、もちろん立派ですが、正直に警察に報告した親も偉いと思います。
この立派な行為に対して天天正能量からは、1万元の奨金が送られました。
そうです、ただ表彰されるだけでなく内容によって報奨金が当事者に送られるのです。
今朝みつけたものだと、
https://story.now.taobao.com/show_story.htm?spm=a21dy.158084.1074370.20.2b84685dxetaMo&id=39559
河南省のある貧しい地区の先生2人、生徒6人という小さい学校での話。
女の先生が生徒の一人が
「今日は誕生日で、私の夢は誕生日ケーキを食べることだ」
と他の生徒に話しているのを耳にします。
この女の子の家庭は、父親は車の事故で障害が残り、兄は白血病、まだ幼稚園の妹がいるという経済的に厳しい状況なのを先生は知っていました。
喜ばせてあげようと、旦那さんに頼んでケーキを買ってきてもらうのですが、別のことで悩みます。
この女生徒は勉強ができる反面、プライドが高いことも理解していたので、「憐れんでケーキをもらったと逆に傷つくのでは」と考えたのです。
そこで、
「うちの息子も誕生日だから皆で一緒にケーキを食べよう!」
と嘘をついたのです。
みなでハッピバースデーを歌い、食べたケーキにこの女生徒はとても喜んだとのこと。
この話がネットで話題になると、この女の子に寄付をしたい、毎年のケーキを買ってあげたいという申し込みがいくつも寄せられました。
おせっかいなご近所さんが女生徒に
「先生の息子の誕生日というのは嘘だった」
「ネットで募金が寄せられている」
と伝えたところ、女生徒は感動し泣きじゃくりながらも、知らない他人からも関心を寄せられていることが特別にうれしいと語ったそうです。
この女教師の思いやりと行為に対しても栄誉と5000元の奨金が送られました。
賞金は1000元から10万元までの幅があり、各メディアの編集者だけでなく清華大学の教授等の学者からなる審査員や閲覧者の投票によって決められます。
そして、このプロジェクト 既に8202万元(約14億円)もの奨金が支払われています。
でも、この奨金の原資はどこから出てきているでしょうか?
先ほどの証書の印章のマークとURLでお気づきになられましたか?
そう!
この天天正能量はアリババと各地方のメディアによるプロジェクトなのです。
たくさんの地方メディア(新聞社)が協力して各地から心温まるニュースが数万件と収録されています。
中には日本の観光地を旅行中だった中国人看護師が、癲癇の発作で倒れた日本人の女子中学生を助け、多くの人たちから感謝の声が届いたといった話もあります。
中国にも、このように多くの善い人がいます。
善い人の絶対数は日本人以上に多いはずです。
(善い人の定義は曖昧ですが、人口が10倍以上いるのでまず間違いない)
この天天正能量プロジェクトのキャッチコピー
「你怎样、世界就怎样」
「あなたがどうあるかで、世界もそうなる」
を見て、最近教えてもらった最澄の以下の言葉を思い出しました。
一燈照隅万燈照国(いっとうしょうぐうばんとうしょうこく)
一人一人の灯かりは小さい隅しか照らせないが、万人になれば国を明るくすることができる。
まずは我々、一人一人が善行を行うことによって、世界はより良くなっていくということですね。
コロナ、国際関係の悪化、油断しているとネガティブなニュースに溺れてしまいそうになる毎日。
それらの情報に過度に侵蝕されることないように、自身から積極的にポジティブなニュースに触れ、一人一人がポジティブな行動をし、それを発信していけば世界は今以上に確実に良くなっていくはず!
いっそのことメディアで放映する内容もクオータ制を導入して、一定以上のポジティブニュースを流せばいいんじゃないでしょうか?
中カツ!通信でもポジティブを意識しながら中国の今を発信していくよう頑張ってまいります!
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
*****************
【Wechatでも配信始めました!】
メールが迷惑メールに入る、
そもそも届かないという方、ぜひフォローお願いします!
第119回以降のログもご覧頂けます。
中活通信アカウント
野村個人Wechat ID
【無料メルマガ登録】
最新号を直接お届けいたします!
是非、ご登録ください。