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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信 第218号 離婚まで30日。衝動と冷静の間

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中カツ!通信 第218号 離婚まで30日。衝動と冷静の間

 

オンラインサロンのメンバーでもある日本人の友人が、中国人の彼女と結婚されました。結婚式は奥様の地元で来年元旦に行われるとのこと、めでたいですね!

「盆と正月が一緒に来たよう」というのは、いくつも、めでたいことが重なる比喩です。

「結婚と正月が一緒に来たよ」というのは、最強かもしれませんね!

おめでとうございます!

最近、中国の結婚事情に関しても気になるニュースがありました。

それは、

「ここ7年で中国の結婚(初婚者)の登録数が半減している」

中国初婚人数7年下降近半,“90后”结婚比例为何不高

というもの。記事には

中国統計年鑑2021によると、

・2020年の結婚登記数は814.3万カップル(そのうち初婚者1,228.6万人)

・2019年と比べて113万カップルの減少

・2013年の1,346.9万カップル(初婚者2,386万人)から7年連続で48.5%も下降している。

となっております。

初婚者の数は人口動態と高い相関性があるものの、上記の人口出生状況のグラフもみて頂ければ結婚適齢期の人口が減っている以上に初婚者数が減ってしまっていることがわかります。

その理由として、広東省人口発展研究院 院長の董教授は教育の長期化に触れています。概要としては

一人っ子政策により、例え相対的に経済的に恵まれてない農村であっても、今まで以上に高等教育を受けることができるようになり以前の結婚適齢期と言われていた20歳を過ぎても学生である人も多い。

また急速な都市化により、大学に進学していなくても、地元を離れ大都市に出稼ぎに出ている人も多い。大都市での住居、交通、消費等の経済的負担の大きさや結婚観の変化も晩婚に影響を与えている。

そして、このトレンドは、まだ続くだろう。

実際に記事に寄せられたコメントをみてみると、

105いいね!を集めている、一番上のコメントを訳すと

 朝は眠気を我慢して出勤して、日頃から21時、22時まで残業、家に帰ってシャワーを浴びて寝る。どこに恋愛して結婚に使える時間があるんだ。

仕事が忙しい中、やっとのことでゲームしてリラックスしていても、gank(ゲーム用語)の電話が、かかってくる。

 自身が疲労困憊の中、相手の機嫌をなだめたり、自身の消費レベルを超えるプレゼントをあげ、結婚の際には結納金を用意して相手の両親の顔色も窺わなければいけない。

 自分一人の生活は、全部のお金は自分に使える。

「この時代、もし結婚しなければ、人生の悩みの半分はなくなる」という言葉をよく聞く。もし、どうしてもという状況でなければ、誰が恋愛して結婚したいというのだろう。

結婚している皆さん、結婚されていない皆さん、上記を読んで、どう思われますか?

この結婚者が減っているという話題、実は約3か月前にも中カツ!通信で取り上げています。

中カツ!通信 208回 結婚は3元のボトルから始まるか?

上記は結婚数が増えるかも?というビジネスでしたが、今回紹介するのは政府として今年に成果を上げた結婚数を減らなさい取り組みについて。

昨年の今頃、議論を巻き起こし2021年1月1日から施行された法律があります。

その名も、

離婚冷静期(离婚冷静期)

離婚の届け出をした後に30日の冷却期間が設けられ、この間にどちらかが撤回しなければ改めて両者が申請し、最終的に離婚が成立するという内容です。30日後に申請がなされない場合も撤回したとみなされます。

この法律の効果は各地で出ており、

2021年の第三四半期までで、深圳市で離婚の申し出をしたカップルは21537に対して、実際に離婚手続きを行ったのは14204カップル。

つまり深圳市では約34%のカップルが冷静期を経て離婚を撤回したことになります。

全国でも第三四半期の離婚カップルは61.8万組と法律改正前の半分近くまで下がってきているのです。

このことから分かるのは、離婚の申請は衝動的に行われるものが一部あり、冷静期間により、そこを防ぐことができるということですね。

ただ、今でもこの法律に対して全員が賛同しているわけではありません。

その理由として、

「離婚の自由が侵害されている」

「もし家庭内暴力などがあった場合、耐えられない状況が30日も続くのか?」

「その30日の間に、慰謝料の原資となる財産を、わざと棄損したらどうなんるだ?」

「その30日の間に、どちらかが亡くなるような場合に相続はどうなるんだ?」

等が、解決されてないと訴える人が少なからずいます。

政府としても、家庭内暴力については、

「離婚手続きの問題でなく公安局(警察)の問題なので、離婚申請をする前でも、すぐに通報して下さい。離婚も裁判所を通じて申請することができます。」

との返答をしております。

結婚者数、出生率が伸び悩む中、すでに結婚した人の離婚率を下げることには成功してきているものの、これらのカップルから新しい子供が生まれてくることは、どれくらい期待できるんでしょうかね?

もし本当に子供の数を増やすことが目的なら結婚という制度を経なくても、子供が生まれれば育てていけるだけの福利福祉制度の充実の方が効果がある気がします。

ただ、片親でも育てていける制度が充実すれば、充実するほど離婚を言い渡されるお父さんが世の中で増えていきそうな気もして、わが身も含め心配です。

中国では日本以上に離婚率が高い理由に、女性の社会進出が進んでおり稼いでいる人が多いからということがあげられます。

ダイバーシティが進んでいき、社会制度が独身やシングルマザー、シングルファザーにとって、もっと優しくなっていけば、中国でも日本でも今以上に

「おひとり様」需要が増えていきそうですね。

上海には制度上は結婚していても、単身で生活している方が多く、単身生活を謳歌されている方も少なくありません。

制度上の結婚しているかどうかで、「幸せ」、「人生の墓場」といった決めつける時代は、もう終わっていると思いますし、娘たちが結婚を考えるような数十年後?は、もっと価値観が変わっているのだと思います。

なにはともあれ、友人の新郎新婦には籍を入れたかどうかに関わらず、幸せな二人の関係が続くことをお祈り申し上げます!

えっ?私自身の結婚生活はどうなのか?

それは、幸せですよ… もちろんです… 本当に…

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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