第147回 あなたの企業は大丈夫?消費者に代わっておしおきよ!
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第147回 あなたの企業は大丈夫?消費者に代わっておしおきよ!
こんにちは。中カツ!通信の野村です。
新型コロナで延期しているのは前回とりあげた展示会だけではなく
中カツ!通信 第146号 コロナ後も展示会は価値があるのか?
いろいろなイベントに影響しています。
毎年3月15日、消費者権益日の夜に国営TV局CCTVで放送される、
悪質業者 暴露番組「315晩会」
も今年は延期され約4か月遅れの7月16日に放送されました。
2019年、2018年の中カツ!通信でも取り上げましたが
一年で一番怖い日?3月15日(消費者権益デー)
http://chuukatsu.blog.shinobi.jp/shichang/315
消費者にとっては大企業の不正行為が痛快に暴かれる番組でもあるのですが、BtoCのビジネスをしている企業にとっては、一夜で企業価値が暴落しかねない戦々恐々とする日でもあります。
外資系企業は、その時の世相を反映して取り上げられる企業が決まるという噂もあり余計にドキドキするわけです。
この2年は米国企業はハラハラ、ドキドキですね。
昨年2019年は外資系企業が1社も取り上げられないという珍しい年だったのですが、今年はというと…
バーガーキング(汉堡王)
が、潜入捜査によって様々な衝撃の現場裏を暴露されています。
本来、2枚入れるはずのトマトスライスを1枚しか入れていなかった。
3枚入れるはずのスライスチーズを2枚しか入れてなかった
確かに肉が1枚減らされていたら多くの人が気づくかもしれませんが、チーズはわからないかも…
加盟店で原価を削減するためにバーガーキングのマニュアル違反で行われていた不正はこれだけではありません。
本来30分で捨てるはずの保温器内の食材を、そのまま再度ボタンをリセットして
「あと30分使えるようになった」
とサラッと発言している場面が撮られていたり、
パンの賞味期限を過ぎたあとに、日付を書き直して再度使うなど組織的不正行為が録画されて暴露されていきます。
TVで暴露され消費者イメージが下がるだけでは終わりません。
すぐさま市場監督局が全国のバーガーキング店舗の調査にはいります。
上海市の当局は番組が放送された16日夜の翌日の昼までに各店舗の調査にはいるという、ものすごいスピード感です。
バーガーキングの対応も早く、放送当日の夜にはSNS微博(Weibo)で謝罪声明を発表します。
https://weibo.com/2001185053/JbvtV7btt?filter=hot&root_comment_id=0&type=comment#_rnd1595072325097
ついたコメント数が2日間あまりで33131件(7月18日時点)と番組の注目の高さが分かります。
「許せない!不買運動を呼びかけよう」
「品質が下がってきていると思っていた。もう行かない!」
など想像どおりのもあれば、
「今、バーガーキング食べながら番組見てたんだけど、この食べかけのハンバーガーどうしよう…」
「どれだけ騒いでも、どうせ1週間たてば、みんな忘れるよ」
などのコメントもありました。
ただ、ざっとみた限りでは
「だからアメリカは…」
というのは見つかりませんでした。そこまで連想する人がいないのか、それともSNSプラットフォーム側の配慮なのか…
今年の「315晩会」ではバーガーキング以外にも、下記の8つの不正行為が潜入調査や実際の被害者へのインタビューで明らかにされました。
・ナマコの養殖に人体に有害な農薬が大量に使われていた。
・国家基準以下の再生タオルが大量に作られていて、粗悪な原材料のなかみは洗浄されないままの靴下や下着が含まれていた。
・車メーカー宝駿のトランスミッションが何度修理にだしても根本的な故障が改善されない。
・エステの強引なセールス手法、学生はカモ発言
・有名空調メーカーの美的空调遥控器など50以上のアプリが不正に携帯からユーザープライバシー情報を取得していた。
・オンライン教育アプリの営業の際に空約束をし、あとからユーザーからクレームがきても返金しない。
・有名デベロッパー万科のマンションで146戸が激しい水漏れがあったものの対応が遅々として進まず、修理を約束する代わりに不良がある状態で引き渡しをさせた。
・趣头条というニュースアプリの広告管理がゆるすぎて規制で出せないはずの賭博に関する広告や医薬効果をうたう食品が売られたりしていた。広告会社も検査の厳しい大都市以外に広告を配信。
それぞれが「自身も被害を受けているのでは?」と不安や憤りを感じる不正行為なのですが、根が深く書ききれません。
更にご興味のある方はCCTV上のホームページ上で動画(中国語)をご覧ください。
https://tv.cctv.com/2020/07/16/VIDE6trg8HcwK76iEebiqbaq200716.shtml?spm=C55953877151.PHXsiQANZko2.0.0
これらのネタは消費者からのクレームや、内部告発をもとに潜入調査が行われるのですが
電話番号「12315」
URL 「12315.cn」
で一年中、受け付けております。
マークをみればわかりますが、国の機関である市場監督管理局のHPです。
だからこそ、今晩放送して、明日の昼までには各店に調査がはいるという迅速な対応が可能なんですね。もちろん番組で紹介されたのは氷山の一角で、その他案件も市場監督局の調査をへて処罰や改善命令が実行されます。
カスタマーサポートをしている弊社グループとしては、お客様対応中に
「12315に電話するぞ」
と言われると、ムチャな悪質クレームであっても、一気に緊張感が高まります。
ただ消費者としては市場監督局に訴えても、実際に自身の案件が、どのような処理状態になっているかをリアルタイムで知るすべはありません。
そこで登場したのがクレーム受付アプリ
「黒猫投诉」(投诉はクレームの意味)
2018年にリリースされてから今までに受け付けたクレーム数は230万件を超え、24時間以内でも5000件近いクレームを受けております。
消費者が自身で企業にクレームを伝えても
・誠実にとりあってくれない
・解決されない
という時に、このアプリを使うと、黒猫投诉として企業側にクレームを伝えてくれるという仕組みです。
黒猫投诉を運営するのは、世論に大きな影響力を持つSNS微博(Weibo)を運営する新浪ですから、クレームを受けた企業としてもないがしろにはできません。
しかも、クレームの内容や対応状況がリアルタイムで公開されているので、対応速度、対応の仕方が他の消費者からの企業イメージにも大きく影響します。
ちなみに、ブラックリストならぬ黒ランキング(黑榜)という項目もあり、1位はタオバオ、2位は天猫(TMALL)とアリババ系が並んでいます。
天猫のマスコットが黒猫なのは、偶然だと思います(笑)
クレーム受付総数だけでなく、返信率、完成率、対応時間など総合的に考慮してランキングしているとのことで、ユーザー規模が大きいサービスに混じって知らないアプリもランキング入りしています。
このリストにのっている知らないアプリは確かに使うのを少し躊躇しますね。
またクレームの中身を見ていくと、商品不良、返品・返金以外にも企業にクレームを入れた時のカスタマーサポートの対応が悪く二次クレームになっている例も少なからずあります。
もう、お分かりですね(笑)
弊社では誠実な高品質のカスタマーサポート(EC、電話、メール対応)を提供しています。
・すでに自社や他社でカスタマーサポートをしている皆様も、
・これからカスタマーサポートが必要になりそうな皆様も、
ぜひお気軽にご連絡ください!
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
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