中カツ!通信 210回 アメリカの魔法に騙されるな?!
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中カツ!通信 210回 アメリカの魔法に騙されるな?!
こんにちは、中カツ!通信の野村です。
米中摩擦のニュースが報道されない日はありません。
劇的な電力使用制限により、工場が週休3日になっても、
「これは環境保護というよりも米国貿易戦争のために必要なんだ」
という論調があったりします。
9月25日にはカナダで拘束されていたHUAWEIの創始者の娘、孟晩舟が1028日ぶりに解放され中国に専用機で帰国する様子がライブ配信されました。
到着後のインタビューで
「もし信念に色があるとしたら、それは中国紅(国旗の色)に違いない」
という言葉は、愛国心を刺激しWechatのモーメンツでも多くの友人の投稿を見かけました。
アメリカは中国語では美国とかきます。
アメリカ帝国主義(アメリカ資本主義)など批判するときの呼称は略して「美帝」、
「美帝に騙されるな!」
なんて使いますが、この字だけみると、どこかのNo1ホステスにつぎ込んじゃった人のセリフにも見えますね(笑)
実は上海にも、アメリカを象徴するような王国に関連する特別な場所があります。既に設立から5年にもなり、中国人である妻と、中国人の身分証も保持している長女は何度か訪れていました。
私は立場上、今まで距離を置いていました。今回は意を決して1泊2日で潜入してきましたので紹介していきたいと思います。
それは上海市内から車で約1時間も離れた郊外にあります。
今回、なるべく人目を避けるため朝の7時前には近くの関連ホテルに着き、そこからは専用バスで近づいていきます。
入り口では健康コードだけでなく、ホテルの宿泊カードの確認、荷物のセキュリティチェック、顔写真の撮影という厳しい管理体制がしかれております。
やっと中に入ると、そこはゴミ一つない石畳が整然と続いております。
と、おもいきや謎の海苔巻きおかきが!
これには、どういう深いメッセージが含まれているのでしょうか…
キョロキョロしながら、恐る恐る進んでいくと、この地域の統治の象徴であるお城が見えてきます。
ここは政府の力が及んでいないのか、海賊の拠点まであるようです…
そして毎日、定時には、この場所で崇められる者たちのパレードが行われます。
そう、もうお分かりになりましたね!
上海ディズニーランドです(笑)
2021年時点で一番新しく、東京のよりも少し大きいです。
値段は同じ1日券でも曜日や、季節によってかなりの価格差が設定されており、通常月の平日と一番高い時では倍近くになります。確かに資本主義というか市場のニーズに合わせた価格の弾力性ですね…
日本との物価差を考えると、より高く感じます。
ただ年間パスになると、お得になり日曜日だけ使えるものが1300元で買えていたので、(今は、発売停止)
「3回行けば元が取れる!」
と家族で購入されて、日曜日のお散歩代わりにと使っている日本人家族の方も複数いらっしゃいました。
もちろん、ディズニーの魅力(魔力)にかかればチケット費用以外にも、いろいろとお金を使ってしまうので高い散歩になってしまう可能性も大です。
東京と比べると各アトラクションの待ち時間が少なく、今回見かけた一番長かったものでも50分だったので、効率よく多くのアトラクションを体験することができそうですね。
どんな人が来ているのかというと、東京と同様に家族連れや、カップルが多いです。
制服姿の修学旅行生は東京ディズニーランドでも、よく見かけますよね。ただ上海でこのような制服はないので全部、私服です。コスプレというよりJK制服が最近ではファッションの一つのジャンルになっています。(トレンドウォッチであり、趣味で写真を撮っているわけではありませんよ。ほんとに!)
他にも、ディズニーランドの世界観の中で、更に深い世界観をスマホに向かって語りかける少女や
つまらなそうにしていたのに、パレードが始まると何のキャラクターかも分からず「アレは誰?!」と大声で聞きながら、ハイテンションではしゃぐ角刈りの青年。
確かに上海ディズニーにも、人を変えてしまう魔力と魅力があるようです。
早朝に乗り合わせた男性はガムを食べているのを注意された後に、恥ずかしさを隠すためか話しかけてきました。
「あなたも一人で来られたのですか?(身長制限がある乗り物だったので、私は一人で並んでいた)」
「上海ディズニーランドに来るのが夢だったんですよ。これで人生の夢が一つかないました」
私は、突然の展開に少し驚きながらも、遠いところから来たのかと思って質問すると
紹興市とそれほど遠くない場所でした。
「他にはどんな夢があるの?」
と、聞く前にクルクルと回り始めてしまい会話のチャンスはありませんでした。
その後は、
「楽しい一日になるといいね!」
と、声をかけあい彼は次のアトラクションへ颯爽と去っていきました。
上海ディズニーも多くの人に、かけがえのない思い出を提供しているんですね…
もちろん思い出を深くするための魔法の小道具も周到に用意されています。
100元(約1700円)の風船は写真力とウキウキ感が3ポイント上昇
48元(約820円)のミッキーの形のアイスは写真力と体力が2ポイント上昇
199元(約3400円)の頭の飾りは写真力は上昇するものの、爽快感は低下します。
80元(約1360円)のターキーは、体力、気力ともに回復した気がします。
他にもポップコーン、ドーナツ、ドナルドのアイスなど、
「ここでしか買えない」
という魔法にかかり次々と人民元が吸い取られていきます。
もう、いっそのことパーク内ではミッキーゴールドしか通貨として使えず入園するときに両替するとかどうでしょう。
そうすれば
「このアイス、外だったら6個買えるな」
とか、考えられなくなり非日常に、もう少し没入できるかも。
仮想通貨にして、今、いくらなのか直ぐに換算できなくなったら、もっといいかもしれないですね。
「7人の小人がマイニングする、ミッキーコイン」
なんだか、人気でそうな気がしません?
小道具だけでなく物語のキャラクター達との触れ合いも、貴重な思い出です。
ミッキーだけでなく、いろんな物語のお姫様とも写真をとることができます。ただコロナの影響もありソーシャルディスタンスを保つように線が引かれています。
そして少し意外だったのが、マーベルのキャラクターもディズニーランド内にいること。買収されているので当然なものの、なんとなく違和感を感じてしまいます。
ただホスピタリティの高いキャプテンアメリカが、子供の目線まで下りてきて英語で話しかけてきてくれると、娘も気に入った様子。
まさに、こうやってアメリカのファンを着々と増やしていくための活動が行われているのです。
ホテルで食事をするとミッキー、ミニーと写真撮り放題ということで行ってみると更にサービス精神旺盛でした。
指定の場所で撮れるだけでなく、子供の順番待ちがなくなると積極的にアピールしてくるので、子供たちが落ち着いて席に座って食べる時間がありません。
親も子供につられて写真を撮りにくいので、ミッキーたちはビュッフェの原価低減にもかなり貢献しています(笑)
このように行き届いたサービスと、目の前でくりひろげられる色とりどりの演出で、上海でも多くの人をトリコにしているのですね。
大人が観ても圧巻だったのは、お城を舞台にしたプロジェクションマッピングと花火のイベント。
楽しみにしている人も多く、20時半からの演出に2時間前には場所取りの人でギッシリ。割り込みなどができないように、1時間半前にはロープで仕切られ、トイレなどで場所を離れる場合にはチケットを渡され、それがないと途中の検問で止められ中に戻ってくることができません。
総じて、当初心配していたようなマナーが悪い客もおらず楽しく過ごすことができました。
ホテル内では21時を過ぎても、グリーティングをしてくれます。お風呂に入った後の、どこかの子供まで、話す犬とミッキーのペットの話さない犬との写真を撮りにロビーに降りてきていました。
ホテル内のアメニティも素晴らしく快適でした。
ミッキーは中国語では米奇と表記するので、部屋に備え付けの湯沸かしポットは小米のものを使い”米”で韻を踏んでいるというこだわりぶり?
この小米のロゴも、なんだか隠れミッキーに見えてきました。
家族との1泊2日はあっという間に過ぎ去りましたが、多くの思い出は、かつての東京ディズニーのと同様に色あせなく私の心にも残っていきそうです。
美帝と言えば、孟晚舟が中国に戻った翌日の9月26日、上海にウォルマート系の高級会員制スーパー サムズクラブの世界最大店舗がオープンしました。
コストコのオープン時も入店まで数時間待ちの大行列となったようにサムズクラブも大賑わいだったようです。友人と買い物に行くという妻に
「何か人気商品で面白そうなもの買ってきて」
と頼んだところ、世界で初販売、限定1000袋という全長145cm、約1.5kgのポテトチップス&エビセンの詰め合わせを買ってきました
ワサビ、コーンポタージュ、バナナヨーグルト、トリュフ味などバラエティに富んだ全部で75袋の詰め合わせ。
「これだけの見栄えで、たったの298元(5000円以上)!」
と言われたものの体験を共有できていないので安さにピンときません…
このドーナツも典型的なアメリカのイメージでカラフルですよね
迷ったけど買わなかったと言われたものの中には、小さいスイカくらいの桃がありました。
こういった大きくて、カラフルなものに魅せられてしまうのはアメリカ的というより豊かさの象徴だからかもしれませんね。
だからこそ、日本でも、中国でも、ヨーロッパでも支持する層を捕まえることができる。
ディズニーのように行き届いたサービスはすぐにできなくても、分かりやすくカラフルに大きくすることによって、いつものビジネスでも、もしかしたら、いつも以上に効果を上げられるかもしれませんね。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
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