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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

第134回 パンダの恩返し 情けは人のためならず

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第134回 パンダの恩返し 情けは人のためならず


 みなさん、こんにちは。

 

東京では軽井沢、那須など別荘地に疎開する人が増えているそうですね。軽井沢のスーパー駐車場には多くの首都圏ナンバーの車がならびレトルト食品やトイレットペーパーが品切れになったとのニュースも見ました。

 

新型コロナへの感染を避けるためでしょうが、疎開することによって、都市には出勤できなくなるわけで、今回移動された方は、そもそも働く必要がないか、リモートワークで仕事を続けられる人なのでしょう。

 

製造業、飲食業の現場など不可や難しい環境があるとはいえ技術普及が今回のリモートワークを実現可能にしたと言えます。10年前の技術・インフラの普及度・コストであれば、今ほど多くの企業が採用するのは難しかったと思います。

 

そういう意味でも前回紹介した10年前からリモートワークしているサイボウズさんは本当にすごいですね…

【コロナお役立ち情報】幸せになるためのリモートワーク教えます!

 

今後5Gをはじめ更に技術やインフラ整備が進んでいく10年後はどうなっているのでしょうか?

 

経営資源として「人、物、金、情報」と言われますが、金と情報は既にリモートワークでも支障がないレベルだと思います。

 

そして、今回のコロナで注目された「人」の接触リスクを減らすためには、人が移動せずに今まで以上に物が動いていく必要があります。

 

中国(都市部)は間違いなくEC、フードデリバリー先進国ですが、安いコストで配送を可能とする物流基盤ができたからの発展に他なりません。

 

自動運転やドローンが普及してこれば人件費の高い国地域でも今まで以上にデリバリーが加速しますね。

 

3Dプリンターが発展して、自宅で製造できるものが増えてくれば物を運ぶ回数自体が減るかもしれませんし、行きつくところまでいけばマトリックスみたいに仮想現実の中で活動し実際の肉体は生命維持装置によって栄養補給をされる人も物も動かない世界が来ないとも限りません。映画のように機械の動力源にはならないと思いますが…

 

全世界的な移動の制限もあり石油需要も落ちております。英調査会社FGEによると、世界の石油需要は4月に日量2400万バレル(約38億リットル!)減るとのことで、人類が新型コロナ肺炎での発熱に恐怖する一方、地球の発熱が緩和されるというのは皮肉なものです。

 

地球環境が大事とはいえ、今の我々の生活は新型コロナが出現する前から物流関係の皆様の多大な努力によって支えられているわけで、倉庫、配達機能が止まれば生活はすぐに困窮します。

 

アマゾン倉庫で感染者がでた、深センのデリバリースタッフで感染者が出たというニュースがありましたが物流が止まれば自宅まで配送してくれないだけでなく、スーパーにすら物がなくなってしまいます。

 

サプライチェーンが長く複雑になった現状を危惧して海外に出ている日本製造業を国内に戻すべきという議論もありますが、第一次産業についても今後、改めて地産地消が見直されていくのではないでしょうか?

 

地産地消といった時に、単位が国なのか、県なのか、町なのかは各自のイメージがあると思いますが私自身がまず思い出すのが家内の実家です。

 

今年の春節帰省時は、新年挨拶回り禁止令で宴会も少なく、休みの延長で時間があったこともあり珍しく平常時の家事手伝いをしました。

 

たぶん自家生産と5軒のご近所さんと物々交換で選り好みをしなければ食べていくのには困りません。ただ、果物が勝手に落ちているような楽に獲得できるわけではなく、毎日の生活の中に食料を生産するための時間をしっかりと使う必要があります。

朝は早くから家禽に餌をあげ、畑にその時期の作物の手入れをしに行きます。冬でしたので白菜や大根が収穫機なのですが、今日食べる野菜を取って終わりでなく、作物が取れない時に備えて保存用を仕込みます。

 

数十本の大根を洗って、切って干すって予想以上に重労働です。

 

野菜だけでなく、お肉に関しても地産地消です。とり肉と言っても工業化された小屋はないので毎朝小屋から出し、鴨とガチョウは畑の場所まで連れて水路に放し、夕方には迎えに行きます。

餌をあげて肉と卵を食べつくしてしまうだけでなく、孵化もさせます。

せっかく生まれてきても全部が育つわけでなく、不幸にも悪い子グマに踏まれて命を落としてしまうヒヨコもいます。

もちろん悪いことをした子グマはこの後、義母に泣くまで懲らしめられていました(笑)

 

保存するのは肉も同じで、家の横にある薫製用の小部屋で1週間以上もスモークをするのですが、煙をいぶすための薪も山から刈ってきた木を自分で割って定期的にくべる必要があります。

家族以外とソーシャルディスタンスを保ったまま、半年くらいは生活することも可能な農村ですから文句を言われることはありませんが上海だったら消防車を呼ばれてもおかしくない煙の量です。

 

では限られた面積かつ高密度の都市ではどのように食料生産ができるのでしょうか?多くの人が面積不要の農業を楽しんだことがあると思いますが、収穫したらちゃんと食べられないと生きていけません。

 

3月8日の中カツ!通信で外出制限がされる中での自炊ブームについて紹介いたしましたが、

第128回 新型肺炎8 活きるための欲とは?

 

家庭でできる栽培も密かに流行っておりました。

 

中国の都市部は殆どの人がマンションに住んでおり1階以外は庭がありませので鉢植えや水耕栽培を始める人が増えました。

 

ネットで多く見かけたのが野菜の一部を食べずに残して育てる方法。

ネット上のショートムービーでも多く紹介されており、セロリのような簡単なものから

イチゴのような果物まで…

こうして種を穫るところから始めれば、どんなに酸っぱいイチゴも美味しく感じるでしょうね。同時に美味しい農作物を作ってくださる生産者への感謝の念も強くなるかと。

 

 

私も自宅隔離時に水耕栽培を始めました。野菜のデリバリーのおまけでもらった小葱の根の部分をプチトマトの入っていたプラスチックに入れるだけなのですが、洗濯ものがない時でも一日二回はベランダにいって眺めていました。

 

小葱は成長が早く育ってる感が得やすいのでおススメです。太陽は本当に偉大です。

 

実は上の小葱は家族に見せるために2月に撮影したものなのですが、出勤するようになると小葱に刺激と癒しを求めなくなってしまい、水をやらず黄色く変色してしまいます…

 

小葱すら育てられない私は自己生産をすることへの自信を無くす一方で食料生産をする人と繋がることの大事さをより実感するわけです。家族が多くの食料をもって帰ってきたときは本当に嬉しかったです。

 

「パンを食べられないなら、お菓子を食べればいいじゃない」という言葉は実際はマリーアントワネットが言ったという記録はないそうですが、

 

中カツ!通信としては

 

「食べ物を育てられないなら、友人を育てればいいじゃない!」

 

という言葉を残したいと思います。

 

そもそも文明の発達は分業がなければ成し遂げられませんでした。私が美味しい料理を食べられるのは家内の他にも多くの名前も知らない人達が食材を育てたり、運んでくれるという信頼があるからこそ「葱、育てなくて大丈夫かな?」と不安にならずにオフィスで働いてられるわけです。

 

友人が増えれば、大根だって卵だって分けてもらえる可能性は大きいです。

 

米中貿易摩擦に加えコロナウイルスが引き起こした移動制限、株価の大暴落をみて世界大戦前のようだという評論家もいますが昔と今は違います。

 

一般庶民は昔は限られたメディアが編集した情報しか入手できませんでしたが、今ではリアルタイムで海外に離れた人がどのように暮らしているかを知ることができるだけでなく、実際に知り合いになり、オンラインで一緒にお酒を飲むこともできるわけです。

 

こうした友人関係の種を世界中に蒔いておけば、芽が出て大きな根を張り時には大根?になって帰ってくるわけです。

 

良い事例として素晴らしいプロジェクトがあります。

 

世界中のメディアに取り上げられている南京に住む同い年の番組プロデューサーである竹内さんやHISの安達さんが中心に運営されている、そのプロジェクト名は

 

「パンダの恩返し」

 

パンダの恩返しが取り上げられたNHKニュースの記事

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200415/amp/k10012387481000.html?fbclid=IwAR1s7C3_AdGiaKF9GShe2HFTZLDHIUmpQ1CZGRi2TganXyWTzdbLawiKtqY

 

(プロジェクト詳細や参加方法はフリーペーパーWhenever大連の下記のリンクをご参照ください)

https://mp.weixin.qq.com/s/vWzgoxpVPzMEAkJ7X-kBVg

 

当初、竹内さんの会社で製作したドキュメンタリー「感染者ゼロの街・南京」が世界各国で好評となった功績が評価され、南京市政府からもらった5万枚のマスクを東京と大阪に寄贈しました。

 

それだけで終わらせず、現在は在中国の日本人から募金を集めて中国でマスクを購入し、日本に寄付するというプロジェクトを運営して頂いております。

 

実際には在中の日本人だけでなく、日本からのマスク支援に恩返しをしたいという中国に住む中国人の方や、日本に住む中国の方からも寄付が集まっております。

 

17日時点で既に数百人から15万元近くの寄付が集まり、必要という回答があった自治体の中で感染者の多い千葉県と神奈川県にすでに2万枚が送付され、第二弾の埼玉県と兵庫県へも、もうすぐ発送予定です。

 

WechatpayやAlipayがあれば募金可能ですので、ご賛同頂ける方は

是非、ご協力お願いいたします!

 

(参加方法はフリーペーパーWhenever大連の下記のリンクをご参照ください)

https://mp.weixin.qq.com/s/vWzgoxpVPzMEAkJ7X-kBVg

 

もし人数が上限に達していた場合は以下のQRコードからグループにお入りください。

 

このパンダの恩返しは日本人が発足ですが、日本で大学を卒業した中国人の同窓からもマスクや体温計を送ろうと募金活動の呼びかけがあり、こちらも現時点でマスク6万枚以上、体温計100個以上の寄付ができそうです。

 

食べ物だけでなく、「マスクが作れないなら、友人を作ろう!」とも言えそうですね!

 

陰謀論など新型コロナ肺炎を戦争の火種としようとする様々な情報を目にすることもあります。

 

それでも我々一人が希望を持って行動を続けて行けば遠くない未来に

 

「新型コロナ肺炎をきっかけに、友情が芽生え、 その後に恋の花が咲き、子種を授かりました。」

 

と喜びのニュースが若者から聞こえてくるはずです。

 

しばらくは大変な時期が続きますが、苦しい今を一緒に乗り越えた友ほど未来も強い絆で結ばれるはず。

 

外出自粛をはじめ、各国の一人一人が自分にできる今を頑張って生きましょう!


本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

 

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