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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信 第280回 Withコロナ新年の景気は?医療体制にバルスは起きた?

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こんにちは中カツ!通信の野村です。

やっと7連勤が終わりました…

春節7連休で、ほぐれ切った心と体に
サウナ後の水風呂のように効く7連勤。

シャキッと仕事モードが整う人もいれば、
ヒートショックのように眩暈がする人も。

「遠足が家に帰るまで」だとしたら

「春節は7連勤終わるまで」と考えないと

休み明け早々に体調を崩してしまいます。

いや遠足と同じく

「家に帰るまで」も油断できません。


今回は連休最終日に
帰省先から上海に移動しました。
中カツ!通信 第278回 中国のアザーサイド、農村の年末は?
中カツ!通信 第279回 強い血縁社会は本当か?中国新年の変化の兆し

高鉄(新幹線)切符が予約できず焦るなか、
某ネットサービスでは

「乗車駅から上海の席は売切れです。
 ただ始発駅から買うならあります。」


「切符代は始発駅から乗車駅までの
 料金も追加して払う必要があります。」


という???のチケットが出現。

「指定区間だけ売ってくれよ!」

と、最初は無視していたものの、
数日待っても指定区間の切符は買えず
しかたなく乗らない区間分も含めて購入…


買えたのは上海に23時半到着という便、
深夜だしタクシーも空いているかと思いきや
ネットアプリ上も、駅のタクシー乗り場も
もの凄い行列。

駅員の方がハンドスピーカーで

「タクシーは2時間以上待つので、
 アプリで車呼んでください」

とアナウンスしています。


アプリ上も表示最大人数の
200人どころじゃない人数が
待っているのがわかります。

そんな時、地下鉄の臨時便アナウンスが
聞こえてきます。


上海虹橋駅から2号線、10号線の
一部の駅のみに停まる臨時便がありました。

家までは帰れないものの、
上海虹橋駅から離れたら
流しのタクシーもつかまるだろうと
とりあえず移動してみます。

地下鉄に乗る前に、
降りる駅を出発地としてアプリで
車を呼んでおきます。

通常の車だと174人1時間以上待ちの表示…

「まぁ、流しのタクシーも多いだろうし」

と、とりあえず地下鉄で移動してみると
そこにも車待ちの人で溢れていました。

さすがにヤバいと思い
早く配車できるよう
全選択肢をアプリで追加します。


結果、約1時間後に
7人乗りのビュイック(BUICK)が
やっとつかまりました。

普段タクシーで帰る場合の
4倍の費用というところでしょうか。
私達は近いので、まだまし。

路上には白タクが何台も列をなし、

「嘉定方向の奴いるか?すぐ出発するよ!」

と方向の同じ客が満席になったら
出発する乗り合いタクシー方式で客引き。


聞く人は多いものの、
通常の倍以上の値段で
多くの人が躊躇します。


運転手が、態度悪く追い打ちをかけます。

「あと3時間待っても、
  普通料金の車なんてつかまらないよ!

  この金額払えないなら、零下の寒空で
  5時間待ってバスの始発で帰れ!」


現在のネットによる評価社会、
配車アプリのドライバーが
こんな発言をしようものなら
すぐに最低評価やクレームを受け
しばらく運転停止ものです。


20年以上前の留学生時代、
鉄道の駅で強引かつ態度の悪い
白タクの客引きを思い出しました。


田舎から大都会に戻ってきたつもりが、
昔に戻ってしまったようです。


こういう光景がみられるのは、
春節ならではかもしれませんね(笑)

さて戻ってきたと言えば、

「景気はゼロコロナ前に回復したのでしょうか?」

文化観光部データセンターによると、
今年2023年の春節休暇中に

全国で延べ
3億人以上の国内観光旅行があり、
前年同期比23.1%増。

国内観光収入は
3,758.4億元(約7.3兆円)を達成
前年同期比30%増!!


確かに全国の有名旅行地で、
人だらけ大混雑の写真を
多く見かけました。


西安の兵馬俑博物館では
兵馬俑以上の密度です。
長沙ではレストラン4538人待ちの写真がSNSで拡散

图片

图片

また遠出せず映画を観たという
知人のSNS投稿も多くみかけました。

調べてみると、
延べ客数は1億2,900万人
興行収入は67.6億元(約1,308億円)で、
前年同期比11.9%増


好調だった2022年の日本の映画市場。
その年間映画興行収入が2,131.1億円、
たった7日で日本一年の60%分を超える売上です。


ゼロコロナからWithコロナになり、
今まで打撃を受けていた業界には
明らかに景気回復の兆しがみえますね!


ただ2019年のノーコロナ時代と
比べると、どうなのでしょう?
映画は客数こそ2019年の98%なものの
客単価が17%上がったので
興行収入としては14%増!
(2020年春節は映画館の営業が
禁止されていたため空白)


ただ国内観光収入は2019年対比では73.1%
まだ完全回復とは言えない状況です。


ちなみに私が新年を過ごしていた
地方小都市は3年ぶりに帰省した人も多く
活気にあふれていました。


朝食店では10時過ぎでも多くの人。

人気メニューの小籠包は
値上げした後でも、この量で7元
この街の小籠包は
元々、肉が少なめ設定少。

ただ、インフレの影響か
以前と比べても肉が
更に少なくなったような…

次回は別のものを注文します。
街の広場には子供連れの人混み。


子供が一年で一番お金を持っている時(笑)
食べ物、オモチャ、遊具で子供の財布を狙っています。


以前取り上げた
中カツ!通信 第258回 奶茶界のサイゼリヤ、雪だるま式に増えて上場か?
蜜雪冰城も大盛況でした。
ソフトクリームは上海と同じく3元

なかには初めてみる商売もあります。
輪投げが入れば賞品をもらえる
というルールは一般的なものの

賞品はオモチャでなく「金魚」や「亀」


柔らかいプラスチックコップなので
当たり所がわるいとコップが倒れて
金魚が出てきてしまいます…

他のコップには金魚のエサもあります。



金魚は取れずにエサだけ取れたりしたら
ちゃんと持って帰るんでしょうか?



夜になっても人混みは続きます。



大人の時間になれば道路にも屋台が出現し
上海では珍しい串焼きというか虫焼きが
食べられたりします。

图片图片

川辺は奇麗にライトアップされ

橋の上では、遅い時間でも子供狙いの露店が並びます。

图片

明るく光る提灯を、よくみてみると

「中国福利彩票」(宝くじ)の字が見えます。

親戚に聞くと、この提灯をはじめ

水辺のイルミネーションの設置・運営は

政府の費用で行われているとのこと。

明かりが灯ると

心まで明るくなった気がします。

そして今回、数年ぶりに

再度、行ってみたい場所がありました。

それは2019年5月に紹介した

ロボットレストラン「ベッカムハンバーガー」

出前ドライバー270万人のうちの20人と1台のロボットが集う町


当時の、この街にとっては

オーパーツ級のレア度の配膳ロボット。

コロナを経て復活しているのでしょうか?

遠くから看板を見つけると

嬉しさのあまり、駆け出したくなります。

ただ現実とは残酷なものです。

看板のみを残してお店は真っ暗で

2階にあがる階段も封鎖されていました。

ロボットレストランの建物

橋の上からみると空に浮かぶ

ラピュタのようにも思えてきます。

まだ1階の別の店が、

ちゃんと営業しているのが救いです。

さもなければ、

このゼロコロナの間に

「バルス」が唱えられて

建物自体が無くなっていたでしょう…

 この「バルス」という言葉。

天空の城ラピュタの中では

「滅びの言葉」として、

主人公が唱えた後に

ラピュタの崩壊が始まります。

ただトルコ語では

平和という意味を持つそうです。

グーグルやマイクロソフトといった

世界のトップテック企業が

リストラや厳しい決算を発表しました。

GDP世界第2位の中国による

Withコロナ転換。

私が、見聞きしている範囲では

懸念していた医療体制のバルスは

おこっていません。

むしろゼロコロナからの転換で

春節中は全国各地で3年ぶりの

平和な光景が広がりました。

中カツ!通信 第278回 中国のアザーサイド、農村の年末は?

中カツ!通信 第279回 強い血縁社会は本当か?中国新年の変化の兆し

ここからさき中国経済が

平和へむけた光の道筋を指す

飛行石となるのか?

それとも、、、

私は早く平和的な値段になった

飛行機に乗ってジブリパークに

行ってみたいです。

本日も、最後までお読み頂きありがとうございます。

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