中カツ!通信378回 「ちょっと触ってみて」で、金払わせるハラハラが急増中?!
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こんにちは日中友好促進を目指す
中カツ!通信の野村です。
10月に1か月間帰国していた際に
東京の方が上海より進んでいるなぁと
思う「ハラ」が2つありました。
一つ目は「〇〇ハラ」といった
ハラスメントの意識。
「セクハラ」
「パワハラ」
「アルハラ」
くらいまでは分かっていても
「テクハラ」とか
「パタハラ」とか
聞いた時は何の略語か見当もつきません。
「テクハラ」はテクノロジーハラスメント、
「パタハラ」はパタニティハラスメントの略で
父親である男性社員が育児休暇や時短勤務を
取得することに対するハラスメントだそうです。
私のように鈍感な人だと、
無意識のうちに何かのハラスメントを
してしまわないかハラハラです。
もう一つは「触れずにハラえる」タッチ決済。
レジでSUICAなどをはじめ、
カードやオサイフ携帯を近づけるだけで
支払いができるのは、
QRコードを出したり、スキャンしたりするより
圧倒的に便利だと感じました。
上海でも地下鉄ではiphoneをタッチするだけで
改札を通れるなどタッチ決済はあるものの、
街中の小売店や飲食店では、
QRコード提示をして読み込んでもらうか
QRコードをスキャンする方法しか
ありませんでした。
現金やカードを持ち歩くことに
比べれば便利なものの、
スマホを取り出して、
アプリを開いたあとに
QRコード対応するなど、
最低でも3動作は必要だったので、
日本でiphoneをレジの端末に近づける
動作一つで完成するのに慣れしまうと
上海に戻った後にもどかしく感じました。
ところが上海に戻ってみると、
こんなものが普及していました。
アリペイ(支付宝)が提供する
タッチ決済端末でサービス名は
「碰一下」
「碰」は、ぶつかる、出くわすの他に
タッチ決済にふさわしい、
「触れる(軽く)」という意味があります。
動詞の後の「一下」は
「ちょっと」「試しに」という意味なので
「ちょっと触ってみて」
とも訳せますね!
使い方は簡単!
買いたいものを持っていくと
店員さんがレジで金額を打ち込みます。
その後に、
スマホを右の黒い円形の部分に近づけると
下記のようにアリペイのメッセージが
自動で立ち上がります。
右下の「打开」(ひらく)という青丸の部分を押すだけ。
アプリ内で支払い完了のメッセージが表示されます。
それまでのスマホの中からアプリを開いて、
メニューからQRコード対応という
2つのステップが、ボタン1つで完成するので
かなり楽に感じます。
この端末が、ファミリーマートなどのコンビニやスーパー
MANNER COFFEEといったカフェチェーンまで
導入されていました。
チェーン店だけではありません。
町の食堂的な個人の飲食店でも、
多く見かけるようになりました。
こういった小さい店舗では、
上記の写真の端末タイプのものだけでなく
シールのように壁や机に貼り付ける
平面のタイプもあります。
この場合は、アプリが立ちあがった後に、
自分で金額を入力する必要もあるのでひと手間増えます。
ただ、今までもスキャンタイプは
金額を入力していたので、
やはりここでも一操作分だけ少ないです。
この支付宝(アリペイ)のタッチ決済サービス、
確かに便利とはいえ、
ここまで一気に普及させられるのって
スゴイですよね!
この急速な普及の裏には
顧客体験の向上以外の理由が
しっかりとあります。
まず、アリペイとしては
お店側にとってもメリットがあります。
カードを集めたくなったら、
近くで「碰一下」が導入されている店も
調べることができるため、
お店にとっては顧客の誘導にもなりますね
「白龍が出ました!」なんて
宝くじ売り場みたいな告知したら
集客効果ありそうです(笑)
アリペイが、
ここまでの投資をするのは、
現在のWechat Payとの圧倒的な
オフライン決済の差を
何とかしたいという思いもあるでしょう。
アリペイとWeChat payの
オフライン決済件数の比率は
「1:9」とも言われます。
もともとECの決済手段として
スタートしたアリペイと
友人や家族間で
红包を送りあうなどの
ソーシャルな手段から普及させた
Wechat payでは使用頻度が使います。
中カツ!通信370回 もう始まった?!中国ECのお祭り双11(ダブルイレブン)
JPモルガンのレポートによると、
この改変によりタオバオに20~30%の
ユーザー増加可能性があると発表。
このようにWechat Payから
自社の得意なECへ引き込みをはかりつつも
オフラインでも反撃をしたいというのが
今回の大型キャンペーンの背景にあるんでしょうね。
Wechat側もECという
アリババの本丸を攻め込むために
红包だけでなく友人や知人に
プレゼント贈れる機能をテスト中です。
このようにお金を使うことは、
ドンドン便利になっていきます。
オンライン決済の特徴として
現金のような重さ、枚数という体感が無く
ついつい使いすぎる傾向にあります。
クレジットカードど紐づけていれば
一時的には自身の現金額以上に
使ってしまうことも。
払いやすくなりすぎた結果、
翌月クレジットカード請求額を見た時に
嫌な気持ちにさせる
「ハラハラ」(払い過ぎハラスメント)
は決済手段提供会社にも
責任があると思います。
年末、新年とお金を使うことが
増える季節です。
クレジットカードも持っていなく
「財布の中の現金足りるか?
ATMに行かなくても大丈夫か?」
なんてドキドキ「ハラハラ」しながら
飲みに行ったり、買い物に出かけたときの
感覚を思い出しながら、
「ハラハラ」の被害者にならないよう
気を付けましょう!
ちなみに、Wechat内では
中カツ!通信の投げ銭も簡単にできます!
(下のボタンを押すと金額が表示される)
「ハラハラ」が足りない人は
ぜひ「投げ銭一下」してみてくださいね(笑)