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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

中カツ!通信325回 客が歌って復活したコンサート経済

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こんにちは中カツ!通信の野村です。

 
上海の街もクリスマスの雰囲気に
包まれてきております。
 
百貨店、オフィスビル等には
クリスマスツリーが飾られ




 

街中にもサンタをチラホラ見かけます。
 





そして今週末は、

オークラガーデンホテル上海での
クリスマスミニコンサートに
行ってきました。




 
合唱の素晴らしさもさることながら
友人達の歌う姿、とても印象的でした。
 
普段アレなのに今日は素敵にみえた(笑)
 
このクリスマスコンサートに限らず
今年はコンサート復活の年でした。
 
思えば昨年の上海ロックダウンの時は
皆がオンラインで演奏合唱をするという
 
「上海の風」が流行りましたよね。

 
中カツ!通信 第245号 祝!解封!話題のあの人に単独インタビュー
 
 
中国演出行業協会によると、
 
2023年上半期の全国商業演出の
総興行収入は2019年の3倍。
 
まさにコロナの空白を
取り戻すかのような勢いです。
 
トップクラスのアーティストが
コンサートをするとなれば
発売と同時にチケット売り切れ、
ダフ屋が高値で売っているという
 
ニュースを何度も目にしました。
 
例えば、台湾の往年の人気グループ
 
五月天は中国大陸内で
47回もコンサートを開催
 

各都市のコンサート会場を
ご覧頂いて分かるように
どこも収容人数が多い
 
「体育場」
 
一番下の行の上海体育場では、
平日も含め8日間連続で開催され
合計36万人が来場しました。
 
これだけの大規模にも関わらず
やっぱりチケットは販売間もなく完売。
 
会場の外にも、
たくさんのファンが集結
 

 
以前、体育場の横のマンションに
住んでいた時、確かに歌声も
漏れ聞こえてきていたので、
会場外でも雰囲気は味わえます。
 
ただ、もちろん入れるなら
中で聞きたいというのが、
ファンの気持ちでしょうけど…
 
だから買えた人は、
本当に嬉しいわけです。
 
ちょうどコンサートがあった週末、
会場からは、まだ遠い場所で
リュックに張り紙をしている
若者が目に入りました。

何かの募集でもしているのかと
近づいてみると

 
「なんで私が五月天のコンサートに行くって知ってるの?」
 
と書かれています。
 
自分の知合いでない人に向けても
自慢したくなるくらい
嬉しいんでしょうね(笑)
 
声をかけようとしましたが
どや顔されるのもイヤなので
羨ましい気持ちで背中を見送りました。
 
 
人気のコンサートは
その都市だけでなく周辺都市からも
ファンが集まります。
 
そのため宿泊施設も
一気に予約数と値段が上がります。
 
美団と大衆点評のデータによると、
五月天の北京公演が行われた時期
北京全域の宿泊予約数は
2019年比較で約300%増加し、
 
コンサート会場である
「鳥の巣」周辺5kmの宿泊予約数は
2400%増加したそうです。
 
このコンサートへの経済波及効果は
ホテルだけに、とどまりません。
 
周辺のレストランも、
コンサートが終わった深夜まで
行列ができる繁盛ぶり。
 
特に火鍋の海底捞は、
コンサート後のファンのオフ会を
上手に取り込んでおり、
 
車がつかまらない状況で
お店への無料バスを出したり
積極的に誘致しています。
 
店内に入っても、
まだ興奮冷めやらないファンが
お店で大合唱なんていう光景も。

 
もう全国各地でコンサート後の
定番コースとなっているようです。
 
このように一気に復活してきた
コンサート経済。
 
どんどん開催すれば、いいじゃん
 
とも思いがちですが、
限られているのは
ホテルだけでなく
コンサート会場も同じ。
 
収容人数が大きい会場は
各都市に限られています。
 
上海でいえば、
先ほどの
 
通称“八万人体育場”の上海体育場か
(実際の席数は最大で5.6万席)
 
18,000席のメルセデス・ベンツ文化中心
 
ぐらいしか思いつきません。
 
第一財経の取材によると
メルセデスベンツ文化中心では
すでにコロナ前の
 
・会場予約は1年先まで
・企業契約VIPブースの完売
 
というところまで
復活してきており、
アーティストが会場を選ぶと同時に
会場側も誰に使わせるかを
選ぶ力関係になっているのです。
 
なので大物の中には、
他のアーティストとかぶらないよう
敢えて二級都市を多めに
コンサート開催する歌手も。
 
 
ただ残念なことに、
どの歌手でも会場を
満席にできるわけではありません。
 
五月天、周杰伦、陈奕迅など
昔から今までトップスターの歌手は
文字通り星の数ほどいる歌手の中で
ほんの一握り。
 
それ以外の歌手は、
テレビにも頻繁に出ていて
知名度があったとしても、
 
開催間近でもチケットが完売せずに、
割引販売されるなんてことも
少なくありません。
 
経済誌フォーブスで
 
「世界で最も影響力のある女性100人」の5位に選ばれたテイラー・スウィフトが
 
 
5日で100万枚以上の販売なんていうのは
非常に非常に稀なケース。
 
昔のCDの時代と違い
アーティストにとって、
コンサートの収入は非常に大事。
 
コンサートに行きたい!という
熱量の高いファンがいるといないとでは
大きな収入の差が付きます。
 
 
一か所の公演だけでは満足できす、
アーティストのコンサートツアーに
ついて各地を回る熱烈なファンは
中国にもおります。
 
ただ、お金がかかる…
 
お金は足りないけど、
憧れのアーティストの
コンサートには駆け付けたい!
 
となれば何かを節約する
必要があります。
 
周杰伦のあるファンは、
上海公演に参加するため
長沙から飛行機で来たものの
肝心のチケットは買っていません。
 
観光地の外灘周辺を散策した後、
コンサート会場の外に到着し、
ファンクラブから配布される
応援グッズを受け取り、
会場の外から声援を送ります。
 
飛行機代、ホテル代はかけて
チケット代は節約するなんて
本末転倒にも聞こえますが、
 
会場の外で漏れ聞こえる音に合わせ
他のファン達と一緒に合唱することで
十分にハイになれるそうです。
 
コンサートの期間中、
会場外ファン数は10万人に達し、
会場内の人数よりも多かったと
複数メディアが報じていますので
 
十分にハイになれるというのも
あながち虚勢ではなさそうです。
 
確かにアーティストの
音や姿を楽しむ目的であれば
 
体育場のような広い会場の
遠くの席で観賞するよりも
自宅で良い設備で観賞する方が
よっぽど合理的です。
 
ただ、これだけ多くの人が
場外も含めて集まるのは
 
ファン同士が同じ場所に集い
一緒に盛上りたいという
感情的な価値があるから。
 
その点からいえば、
最近ワイドショー的なネタとして
盛り上がっている
 
五月天のコンサートでの、
一部曲の口パク疑惑も
些細な問題なのかもしれません。
 
どうせ会場が合唱状態の時なら
肝心の歌手の声も、
あまり聞こえてこないですし(笑)
 
言語の起原について、
言葉よりも先に歌があったという
「言語の歌起源説」があります。
 
簡単に説明すると
単語が先にあり、
単語、単語を繋ぎ合わせて
歌になったのではなく、
 
小鳥のように求愛の歌が
いろんなパターンに複雑に
進化していく中で、
 
人類は文法と言葉をセットで
言語として話すようになったという説。
 
求愛を含む
コミュニケーションの起原が
歌にあるというのであれば、
 
歌を聞くのが好きなのと同様に、
自身が歌うことも
本能に近い欲求として
存在しているのかもしれません。
 
そう考えると、
 
平日の昼間にオフィスでは
黙々とパソコンを叩き
会議中には効率よく短い言葉で
要件を伝え(伝えられ)る中で
溜まってきたストレスを
 
夜に仲間とカラオケで
大きな声で歌うことにより発散する
 
こんなサラリーマンの姿は
非常に人間らしいと言えますね。
 
忘年会シーズン。
 
まだ分かり合えてないと感じる
同僚、お客さんがいるならば、
 
言葉だけではなく、
一緒に歌ってみるのも
よいかもしれませんね!
 
ただし!
 
動物の求愛のように
 
相手の立場を考えない
コミュニケーションは、
現代社会では許されませんので
 
歌ハラと言われないように
細心の注意でお願いします!
 

本日も、最後までお読み頂きありがとうございます。

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