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「中カツ!通信」は中華圏歴20年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。
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こんにちは。中カツ!通信の野村です!
すいません、このタイトル、2週間前に戻ったかのようですね…
++最初に告知++++
今週行われた
【会員限定】9/13(火)19時~ぶっちゃけ勉強交流会 「BtoB営業の温故知新。関係構築理論と実践できるDX」
では、参加者同士でも、ぶっちゃけすぎて、録画を公開する前にやむを得ず一部、編集・カットすることになりました…
後からサロンにご入会頂いた方にも、過去の勉強会の録画は共有いたしますので、ご興味があるかたは、下記を読んで頂き、是非お申込み(お問合せ)ください。
++告知、終わり、以下から本文++++
日本でもブームになったタピオカミルクティー、中国では今でも店舗が増え続けています。
近くのショッピングセンターの地下街を歩いてみると、






こんなにも多くの奶茶店(ドリンクスタンド)があります。
よく潰れないなぁと思っていたら、ちゃんと淘汰の痕跡もありました…

一番上の写真、喜茶(HeyTea)については以前にも中カツ!通信で取り上げたことがありますね。
中カツ!通信 第168号 チーズのバブルで20代が億万長者に
2020年12月7日時点、全国で684店舗だったのが、 どれだけ増えたのか調べてみると、 852店舗(2022年6月末)と、それほど増えていません。むしろ、この半年間だけでみると減少。
また、昨年2021年6月30日に奶茶企業として世界初の上場をした“奈雪の茶”の株価もイマイチで、上場当日の18.86香港ドルが2022年9月16日には6.04香港ドルと約68%も下落しています。
資本市場からも注目を浴びていた奶茶業界、投資機関からは
・投資先が無事にIPOまでいけるのか?
・望むような株価がつくのか?
を心配する声もでてきているのが現状です。
そんな中、蜜雪氷城が上場手続きの5段階のうち3段階目まで来ていることがニュースになりました。

この蜜雪氷城、実は中国で圧倒的な店舗数を誇る奶茶チェーンです。
最近のニュースでは店舗数が22,000店を超え、二位の3倍近い店舗数です。

2022年1月から6月で開店数は2645!(純増は2315店舗)
喜茶(HeyTea)に限らず、開店より、閉店が多いチェーンがある中で、まさに雪だるま式に増えているのです!
その秘密の1つがFC加盟店方式であること。
FC(フランチャイズ)加盟するオーナーが資金、人、場所を用意することによって本部としては迅速に店舗展開をすることができます。
ただ、多くの人を
「蜜雪氷城に加盟すれば儲かりそう!」
と、ひきつけられなければ店舗は増えていきません。
蜜雪氷城の最大の武器とは
「圧倒的な安さ!」
サイゼリヤのコスパを思い出させる
「タピオカミルクティーがこんなに安くていいの?」
「このソフトクリームが3元?」
と最初は安すぎて不安になるくらい(笑)

次女を連れて、とりあえずトップ3の商品を買いに行きます。
Top1のソフトクリームは大きいし、コーンの部分もサクサクで予想以上に美味しかったです。

Top2のレモン水は4元。レモンティーじゃなくて、レモン水です。
「レモン水ってドリンクスタンドで買うものなのか?」
「レストランの順番待ちの時に無料で配っているようなものじゃないの?」(下の写真のようなイメージ)

ただ、この大容量で4元ですから、コンビニでペットボトルのレモン水を買うよりも安いし、飲んでみると甘酸っぱくて、普通に飲めます。ノドが渇いている時には、また飲みたいかも。

Top3のタピオカミルクは6元。普段、あまり飲まないので比較ができないものの、味は普通だと思います。
Top3まで3つ買っても13元(約260円)って、驚きの安さです!

地方都市に行くとソフトクリームは2元、タピオカミルクティーは5元と更に安いため、所得が高くない地域でも集客が非常に強く、全国から加盟申し込みが来るんですね。
実際、上海のように多くのブランドが競争しあい、物価も消費力も高い場所では蜜雪氷城の店舗は多くありません。
今回、私が行った店も、ショッピングセンターから200mくらい離れた場所で他の奶茶ブランドが出店する立地に比べたら家賃も安く、この値段でも利益が確保できるのでしょう。
そのように少し辺鄙な場所でも、圧倒的な価格力で次から次へとお客さんやデリバリー受取のライダーが来ます。
上海では学生を始めとして、蜜雪氷城は、お金がない時の味方という、少し自慢しにくいイメージもありますが
地方都市では、
「ネットで流行りの店にわざわざ来ました!」というように、捉えられかたも変わるわけです。期待が上がり過ぎたのか、満足はしなかったみたいですが…

私が
「エスカルゴ初体験は、サイゼリヤでした」
というように
「噂のタピオカミルクティーを初めて飲んだのは蜜雪氷城でした」
「我らが街にも蜜雪氷城がやってきたぞ!」
という人もいると思います(笑)
中国大陸でKFCが約8,800店舗、マクドナルドが約5,400店舗なので、22,000店舗の蜜雪氷城が初めての全国チェーン体験になる可能性だって、大いにあります。
このように安値で大量出店と聞くと思い出されるのがLuckinCoffeeをはじめとする新興コーヒーチェーン
中カツ!通信 第232号 3日で200開店!スタバに勝つのは運(Luck)でなくマナー(Manner)?
創業間もなく数店舗が好調で、資本の力を借りて一気に店舗を拡大なんていう話はいくつもあります。
ただ蜜雪氷城は、実は1999年から続く20年以上のブランドです。
創業者の張紅超さんは蜜雪氷城の開業前も、いろいろなビジネスを開業しては失敗を繰り返し、飲食業に辿り着きます。
レストランを経営するかたわらで、当時人気だったソフトクリームが20元と高かったのを、試行錯誤を加えながら2元で売りソフトクリーム屋として大人気となりました。
この逸話も、
「サイゼリヤの当初のパスタの値段を7割下げたら大行列になった」
と近しいものを感じます。
そして蜜雪氷城もサイゼリヤと同様に安く売っても利益を出す仕組みを作るために力を入れ続けています。
原材料は自社の加工工場があるのはもちろん、レモンを始め農産物も生産者から直接買い付けることにより一定品質以上なのに低価格を実現させています。
他のミルクティーブランド同様に蜜雪氷城も偽物がでてくるのですが、看板やメニューは真似られても、価格までは真似られない。
だって価格まで真似してしまうと、売れば売るだけ赤字になってしまうので(笑)
なんで成功しているか分かっていても、簡単に真似できない。
一歩一歩、オペレーションやサプライチェーンを改善し続けてきた結果の集客力であり利益構造。こういう業態は強いですよね。
また足腰がしっかりしていれば応用力もあります。
蜜雪氷城は、幸运咖(Lucky Cup)というコーヒーブランドも展開しており、こちらはカフェラテが6元と、これまた低価格。
”世界中の人に、高品質で大衆価格の良いコーヒーを飲んでもらう”

こちらも既に1,000店舗を突破しているそうですが、二級都市以下が中心で残念ながら上海にはありません。
幸运咖(Lucky Cup)以外にも上海でも低価格のコーヒーチェーンが増えてきていますので、消費者としては一定品質のコーヒーが安く飲めるようになるのは、喜ばしいことですね。
このように順調そうにみえる蜜雪氷城ですが問題がないわけではありません。
度々、飲料の中に虫が入っていたなどの問題が発覚しており、罰金をくらっています。
ほとんどが加盟店ということもあり、直営店と比べて品質管理が行き届きにくいものの、ここを踏ん張らないと、数店舗のいい加減な店のせいで、チェーン全体が
「安かろう、悪かろう」
と、消費者からそっぽを向かれてしまいます。
無事に上場できた後は、より社会からの期待や監督も強くなりますので、今のうちに管理体制を更に強化していく必要があります。
社会全体としての景気が冷え込んでいくのを感じる中で、
そういった景気の冬には強い低価格業態である蜜雪氷城
上場に向けて、まだまだ、雪だるま式に、どんどん成長していけるのか?
奈雪の茶みたいに上場を機に雪解けが始まってしまうのか?
これからもミルクティー界のサイゼリヤに注目していきたいと思います。
今回も、最後まで、お読みいただきありがとうございます!
※冒頭の「すいません、このタイトル、2週間前に戻ったかのようです…」というので、お察しになられた方はスゴイ!実は258回を飛ばしてしまっていることに、今更、気づきまして、先週260回だったのに、今回は258回に戻りました。来週は261回になります。
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あの40度が続く日々も過ぎ去り、今週末は中秋節で3連休です。
中秋節の名物といえば満月と月餅。
中秋節当日の10日の夜、上海では天気も良く、SNS上では奇麗な満月の写真が多く投稿されました。

ただ、満月以上に多く投稿された写真といえば、月餅。
今年もバラエティに富んだ月餅がありました。
京東が発表した「2022年中秋消費動向報告」によると、2022年8月以降、100種類以上の味が販売されたとのこと。
一番人気は広東風月餅で、贈答用の箱入りタイプが売上の90%以上を占めています。
卵の黄身入り餡子、黒ゴマ、五仁、トロっとしたクリーム、小豆といった定番が人気な一方で、
豆乳月餅、桃山ジャスミン抹茶月餅、チョコレートミルク月餅はいずれも前年同期比10倍以上、
アボカド、トロっとしたチョコレート、青梅は前年同期比5倍以上の売上げを記録しました。
その時の流行りの食材、料理が反映されるので変わりものとして、

ザリガニ月餅

臭いが強烈な螺蛳粉(タニシビーフン)
等も発売されています。
これは贈り物としてどうなの??
と思ったものの、今は仕事でお世話になった人だけではなく、友達や恋人にも送るようで、そういう間柄ならウケ狙いで、こういった変わり種もありかもしれません。

京東の資料にあるホット検索キーワードにも、
「彼氏にプレゼント」
「彼女にプレゼント」
という項目が入っております。
そして日頃の感謝を込めて贈り物となると、取引先や社外だけでなく、社内向けにも必要ですよね。
多くの会社が、福利厚生の一環として従業員向けに月餅等の中秋節の贈り物をします。
若い社員が多い弊社では、今年は「ミルクティー風味」の月餅でした。昨年までの伝統的な広東風月餅よりも評判よかったです。
一部の企業にとっては、中秋節の贈り物は、単なる社内向けのアピールにとどまらず、社外に向けての広報活動の一環でもあります。
毎年、有名なネット企業の中秋節の贈り物にはSNS上で注目があつまります。
アリババは月餅の他に茶碗と切手のセット。箱自体がお茶台になっており風情がありますね。

百度は中国でも人気急上昇のキャンプセット。嬉しいけど、会社でもらった後に持って帰るの大変…


小米(Xiaomi)は、こちらも人気急上昇中のフリスビー

オンラインサロンメンバーの学生がインターンしている网易(NetEase)は、アクションカメラにアロマセット



もう月餅は付属品という感じでしょうか(笑)
他の企業でもキャンプ用カップやランプのようなアウトドア製品を見かけましたので、月餅の味だけでなく、プレゼントにもトレンドが反映されているのですね。
月といえば、仮想通貨のルナクラシック(LUNC)が中秋節が近づくにつれて急騰しました。

中国は仮想通貨は規制がされていますので、このツキに乗れた人はいないはずですが、こんな月餅が抽選で当たった人はいます。
糖質0、脂肪分0、カロリー0
ブロックチェーン エアー月餅

エアー月餅ですので、缶の中身も空っぽです。無満腹感って、わざわざ表記してあります(笑)
ただし、このように食べられない月餅が、実際には他にも取引されています。
NFT月餅!
NFT単独のモノもあれば、実物の月餅を買うとNFTがついてくるというパターンもあります。


中国ではNFTの転売が禁止されているものの、譲渡はできるようになっているので、現状は他のアプリを仲介して取引が可能です。
ただ中国のNFTは人民元でしか決済できない、管理者がいる等で、他の国と違う発展状況でセンシティブな領域でもあります。
今後、いろいろ明確な線引きがされてくれば、社内向けに月餅NFTを配るネット企業も出てきそうですね。
ご覧頂いてお分かりのように、伝統的でありながら単なるお菓子としての機能を超えて、発展成長中の月餅ですが、その月にも届きそうな勢いがゆえに規制の対象ともなっております。
6月に出された「『高価格』月餅の抑制と業界の健全な発展促進に関する公告」により、
事業者に対して安価な箱の奨励ならびに、単価500元以上の箱入り月餅を重点監督対象とすると発表されました。
単価500元を超える月餅の事業者は取引情報を2年間保管し、法律に基づいて関連当局の検査に応じる必要があります。
これによりECでは499.99元の商品がならんでいますが、明らかに高級なものは商品代499.99元+送料600元という裏技も…


6月の発表では既に箱も発注してしまっていたでしょうし、メーカーとしても間に合わないですよね。
販売中止や赤字の値段で売るわけにもいかないし…
ただ月餅は非常に収益性が高く、豪華な月餅であっても1箱分の生産コストが70元を超えることはないと言われています。
私たちは、主に箱やブランド名に、お金を払っているのだとしたら、あのエアー月餅が風刺の対象としているのはブロックチェーンだけではないですね…
中身は、ほぼ空っぽ

一方で月から、しっかりと嬉しいお土産を持ち帰ったニュースが9日に発表されました。
9日に中国の科学者が、初めて新しい月の鉱物を発見し、「嫦娥石」と命名されました。
嫦娥とは月にいるという中国の神話の仙女で、日本のかぐや姫の元ネタという説もあります。
中国の月探査機「嫦娥5号」が月から持ち帰った玄武岩の粒の中に含まれており、14万個の月の粒子サンプルの中から、約10マイクロメートルの粒を分離し解析に成功したとのこと。
人類が月で発見した新たな鉱物としては6種類目となり、中国は米国、旧ソ連に次いで、月で新たな鉱物を発見した三番目の国となりました。
近くて遠い月。
「ムーンショット(Moon Shot)目標」とは、前人未踏で非常に困難だが、達成できれば大きなインパクトをもたらし、イノベーションを生む壮大な計画や挑戦のこと。J.F.ケネディ氏のアポロ計画が由来です。
近くて遠い日本。
上海の無料PCR検査期間が10月末までに延長されました…
早く隔離なしで日中間を家族で往復できる日中ショットが叶ってほしいものです。
2022年も残すところ4か月を切りました。皆さんの目標の進捗は如何ですか?
中カツ!通信読者の皆さんにも、ロックダウン、インフレ等の不利な要素を吹き飛ばして大幅目標達成できるようなツキが回ってきますように!
今回も、最後まで、お読みいただきありがとうございます!
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こんにちは。中カツ!通信の野村です。
9月第一週は成都、深センの大部分、大連中心部でも封鎖管理が行われています。
上海のロックダウンに比べると多少、緩やかなものの、地下鉄・バスといった公共交通機関の運営停止、各家庭1日1人のみの外出許可、多くの店舗の営業中止と、日常生活には多大な影響が出ています。
もちろん出勤状況にも影響がでます。
上海ロックダウンを経験したとはいえ「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とういう感覚なのは、私だけじゃないと思います…
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これらの都市封鎖管理は、小売り業にも多くの影響を与えました。
そんな厳しい経営環境の中、意外にも、好決算を発表した日本にゆかりのある?企業があります。
現在では、ニューヨーク証券取引所および香港にも上場している、その企業とは、
名創優品

昔のロゴを見ると思い出す人も多いはず、

そう!
MINISOです!(日本語読みはイウメソではなくメイソウ。)
あの「(無印良品+ユニクロ+ダイソー)÷3」と称された
ある意味、日本のハイブリッドブランド(笑)
中カツ!通信でも2019年3月に3回にわたって紹介したことがあります。
パクリ業態?!のMINISOが5年で79カ国3,500店舗年商170億元(約3,400億円)の謎
そのMINISOが8月25日に2022年度4-6月期の第4四半期および通期の未監査決算を発表しました。
売上は、前年同期比49%増で23.2億元(約464億円)うち海外売上7.9億元(約16億円)、粗利率は四半期ごとでは過去最高となりました。年間の売上は100億元(約2,000億円)を突破!
要因としては海外店舗の売上高貢献があります。
中国国内の売上はコロナの影響を受けたものの、海外売上高がコロナ以降で過去最高を記録しました。
店舗数も4-6月期で
国内は29店舗純増の3,226店舗
海外は57店舗純増の1,973店舗
と、海外が増えているのがわかります。
2019年の中期目標では2022年に
2022年に100カ国で10,000店舗
を掲げていました。
店舗数の合計は6月末で5,199店舗と、半分ちょっとなので目標達成は厳しそうです。ただ既に進出した国と地域は100に達しました!
進出国は増え、店舗数も増えているのに、
あれ?
売上は、2018年と比べてかなり落ちていませんか?
2018年で3,500店舗の際に170億元だったのに、2022年は約5200店舗で約100億元…
2022年の決算も前期と比べてはよいものの、2018年の時には及びませんので、投資家としては、まだまだ安心できないでしょうね。
ただ、この決算以上に、投資家たちを心配させていることがあります。
MINISOは、先月2回の謝罪声明を発表しました。
一つ目は、MINISOスペインのInstagramでの誤表記。
新商品の紹介投稿で、実際の商品はディズニープリンセスのチャイナドレススタイル(旗袍)にも関わらず、タイトルは芸者スタイルとして投稿されていました。

ユーザーから芸者じゃなくてチャイナドレスだろうといくつもツッコミが入ったのに対して、スマイルマークで返信するという謎対応も、運営としてはかなりの失敗です(笑)

これが、スペインではなく中国のSNSでバズり、MINISOは8月9日に謝罪文を出します。
「チャイナドレスは中国発祥であり、長い歴史と華麗な文化は、世界的に有名な中国の宝です。グローバルに展開する中国の小売業として、私たちには世界の消費者に中国文化を伝える責任があります。今後は、中国の伝統文化の伝播を中心に、グローバル代理システムの管理をさらに強化し、このような問題の再発を防止することをお約束します。」
ちなみにスペインの運営会社とは契約を解除したとのこと。
ただ、その謝罪だけではおさまりませんでした。
その後、人民網が
「このような間違いは、してはならない!」
と追い打ちをかけます。

それに対してMINISOも
「日本人デザイナーブランドを押し出しすぎてごめんなさい。2019年末からは、脱日本化を始めており、2020年1月にはロゴの日本語も袋からは消しました。 2023年3月31日までには脱日本化を完成させます」
との謝罪声明を出しました

この謝罪文章では「日本人デザイナーブランド」としか書いてありませんが、初期のころは「日本発のブランド」として商品パッケージにも間違ったオモシロ日本語が溢れていました。
もちろん一部の中国人は「なんちゃって日本企業だ」と、ばれていたのですが、海外に進出する時の調印式には日本の国旗を用意する徹底ぶり

日本風どころか、全力で「日本発」をアピールしていたわけです(笑)
当初の共同創業者として当初はHPに写真が載せられていたデザイナーの三宅さんも、そもそも運営には関わっていないと名前貸しだった疑惑がありました。

今のHPには北欧、韓国、中国のデザインチームが紹介されていますが、三宅さんどころか日本のデザイナーは一切記載されていません。
脱日本かつ中国ブランドを世界に発信していく体制になっているのですね.
もう三宅さんとMINISOの繋がりの痕跡があるのは彼のツイッターくらいでしょうか…

実際の現在のMINISOの商品は、以前と同様に日用雑貨が中心ですが、
IP商品が多く販売されています。

MARVELを含むディズニーのアメリカ系のIPの他にも、ウルトラマン、サンリオや、NARUTOなど日本のIPも多く使われております。


創始者の葉さんも「趣味消費」を通じてブランド価値を上げていくといってます。アニメのキャラクターに交ざって甲骨文字や化石等の考古シリーズの盲盒など渋い趣味もチラホラと

海外進出先でも売上のためには知名度の高いIPが必要です。
そうなると、ブランドとしての脱日本化は進めていったとしても、日本の人気キャラクターは、今後もMINISOの商品として残っていくことが予想されますね。
すでにMINISO業態が飽和気味の中国国内市場はともかく、これからも出店が増える海外の多くの消費者は、MINISOを日本のブランドと認知して買っていたわけですから、その核心価値を自ら放棄するのはリスクがありすぎます。
実際、スペインの「芸者」謝罪文も英語バージョンは
「グローバルに展開する中国の小売業として、私たちには世界の消費者に中国文化を伝える責任があります。」
というくだりはなかったようですので、現時点で海外消費者に「中国発」を過度にアピールする必要はなという考えなのだと思います。
もちろん売上が見込めるような中国発の人気アニメ、キャラクターがでてこれば、MINISOも喜んで積極的に商品開発、販売をしていくと思います。
MINISOが広がり始めた当初、多くの日本人は、
「メチャクチャな日本語表記で、品質も不安なものを、日本ブランドと勘違いされるのは迷惑だ」
と批判的にとらえていました。
ただ、MINISOは100の国と地域に「日本を宣伝してくれた」企業とも考えられますよね?
アフリカ、南アメリカを含む、まだ日本の小売業が進出していない地域に、現地の人が納得できる品質と価格で
「日本(らしい)物を買ったよ。嬉しい!」
と、日本のファンが増えること自体は、日本のプレゼンスを広げることに、大きく貢献してくれているのではないでしょうか。
そう考えると、MINISOが脱日本を推し進めていくのは、少しさみしくもあります。
この2年以上MINISOで商品を購入していませんでしたが、今日はMINISOと系列店のTOPTOYで日本のサンリオのキャラクターの商品を買いました。


可愛い娘たちに、ねだられて断り切れなかったわけではありません。
日本人の一人として、訪れたこともない世界の各地に日本を広めてくれることを応援する気持ちからですよ。本当に。
アートトイ専門で扱うTOPTOYでは、日本推しのブロックが売ってました。桜と鳥居などのモチーフと並んで、たこ焼き屋、たばこ屋もありました。


この”たばこ”の字体には、MINISOらしさが少し残っていて、今となっては愛おしさを感じますね(笑)
がンパレ!MINISO
今回も、最後まで、お読みいただきありがとうございます!
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こんにちは。中カツ!通信の野村です!
昨年2021年6月に、ある2社の企業が競ってアメリカの証券市場にIPOを申請しました。
そのうち1社はソフトバンクのファンドも投資していた叮咚买菜。
2019年に中カツ!通信でも紹介いたしました。
おばちゃんのハートを掴み続けられるか?!生鮮の勢戦 叮咚(DingDong)买菜 2回目
我が家では、今でも叮咚买菜を愛用しています。
8月11日の発表によると2022年4‐6月期決算は、
売上が前年同期比42.8%増の66億3000万元(約1326億円)、Non-GAAPベースの純利益は2060万元(約4億円)となり、初の黒字化を達成しました。
上海ロックダウン時、叮咚买菜を買うために毎朝、多くの人が早起きして連打していましたから、この好業績も納得です。
生鮮の野菜や肉に限らず、冷凍食品、パン、ボトルコーヒー等、買えそうなものは何でも買っていたので、ロックダウン後もアイス等、生鮮以外も含めたネットスーパーの1つとして利用しています。
その叮咚买菜と競って2021年6月に米国ナスダックに上場していたのが、
「毎日優鮮」
2014年にLENOVOの元幹部が設立した毎日優鮮。
住宅密集地に「前置倉庫」と呼ばれる配送拠点を設置し、EC注文から30分‐1時間で生鮮食品を即時配送するビジネスモデルの先駆けでした。
上場までにテンセントを始め投資家から総額140億元(約2800億円)以上を調達し”資本の寵児”とも呼ばれていました。
上場時10.65USドルからスタートした株価は、まさに閉店時間が近づくにつれてタイムセールが行われる生鮮食品のように2022年8月26日時点では、0.125USドルと99%OFFまで落ち込んでいます。

それもそのはず、約1か月前の7月28日には、人事部がある部門の約300人向けにオンライン会議で即時リストラを伝える音声が流出したのです。
6月分給与も未払いと資金難に陥っており調達も間に合っていないという報道もされています。
告知前日には、配送拠点からも食材が既に撤去されていたとのことで、現在はミニプログラム上の表記も、1時間以内の配達から「最速で翌日配達」に表示が変わっています。

商品の中身も、かつての
「肉、魚、野菜等の生鮮品を、すぐに届けます!」
からは、ほど遠い加工済み食品や日持ちのする果物や野菜が、ほとんどになってしまいました。
資本の寵児といわれ、上場までしたのに約1年で資金難そして、おそらく上場廃止というのは、一体どうなってしまっているんでしょう?
個別企業としての毎日優鮮の経営自体がダメだったのか?
それともロックダウンを始め環境の要因が大きいのか?
もちろん様々な要因がかさなっていますが、私個人としては、
「このビジネスモデル自体が、そもそも非常に難しい」
と思います。
さきほど紹介した叮咚买菜であっても、2022年4-6月期のNon-GAAPベースで初の黒字で、今までは、ずーっと赤字だったわけです。アメリカの会計基準では、同期も赤字です。
また2022年4-6月期というのは、叮咚买菜の主戦場である上海のロックダウン(4、5月)と重なっており
・誰もスーパーに行けないので注文数激UP
・1回の注文でたくさん買うので客単価UP
・値引きしなくても売れるので原価率DOWN
・売れ残りロスも激減で原価率DOWN
・配送もマンション一括で注文当たりの配送費DOWN
と特殊な市場環境でした。
では、なぜ通常期だと、この”速達生鮮EC”はビジネスモデルとして難しいのでしょうか?
下記は、利益構造が分かりやすかった2021年第三四半期の叮咚买菜の収益費用図です。

一番左の濃い青が売上に対して、
左から2列目は商品原価で81.8%
左から3列目は履約費用(デリバリー費、倉庫の家賃等)で37.3%
この時点で売上に対して費用が119%と赤字確定です。
そこに広告費や管理費用という費用が重なっていき最終的には‐32.6%という数値に…
これが先ほどの上海ロックダウンの要因もあり2022年第二四半期には、商品原価が68.3%、履約費用23.2%と劇的に改善します。
ロックダウンが開けて、通常の市場環境に戻ったなかで、叮咚买菜の第三四半期数値が、どのように変化するかは注目ですね。
上場停止間際の每日優鮮だけでなく、叮咚买菜も含めて、この生鮮ECビジネスは、まだまだ安定して利益を稼げる状態になっていない現状は、ご理解頂けたと思います。
中国では生鮮EC以外にも、赤字でも資金調達を繰り返しながら、まずはユーザー数の増加、市場シェア率の向上を目指すビジネスは多く存在します。
多くのユーザー数を確保し消費習慣をつけて売上を増やしていくと同時に
・値引きを減らし粗利率を上げていく
・規模のメリットで仕入れ値を下げる
・規模のメリットで売上当たりの運営比率を下げていく
ことにより利益額を確保していく。
Luckin coffeeは典型事例で、最初は1人紹介するごとにコーヒー1杯無料だったのが、今では半額割引券が、たまに配られるくらいです。
ただ、生鮮ビジネスはコーヒーと違って、そもそもの粗利率が低く、生鮮だけにロス率も高いです。
また毎日、高級な海鮮や肉を買うわけではないので1オーダー当たりの単価も、それほど高くありません。
さらに「30分以内(や、1時間以内)に配達」という差別化ポイントを実現するために、テイクアウト(オフライン店舗)がない、每日優鮮や叮咚买菜のような業態では前置き倉庫の数も、デリバリーのドライバー数も、どんどん増やしていかなければなりません。
なので新しいエリアに出店するたびに
・生鮮商品の豊富さやお得な価格で新規客を獲得し
・購買リピート頻度をあげ、
・客単価を上げていくことにより
・ドライバーが1回の配達で、多くの注文を届けられるようにする
ということを繰り返しながら利益が出る体制にしていく必要があります。
現在では、リピート頻度が多い生鮮商品以外にも冷凍品、ザリガニ、PB等の単価も高く、粗利率もよく、廃棄ロスも少ない商品のラインナップが増えています。

ただ生鮮の品ぞろえが少なくなってしまうと、上海などの一線都市では、他のECスーパーというライバルに顧客が流れてしまいます。
そうなると、あくまでも「豊富な生鮮商品を、すぐにお届け!」という差別化ポイントで顧客を引き寄せて、他のモノも、ついでに購買してもらうという戦い方に限られてしまうのではないかと。
このデリバリーのみの叮咚买菜に加え、我が家で会員になっているのが盒馬生鮮とサムズクラブ(Sam's Club)
OMOの事例としても、よく取り上げられる盒馬生鮮はネットスーパー用の倉庫だけではなく、実際にオフラインで買い物ができる店舗があります。
また最近ではウォールマート系の会員スーパーのサムズクラブも出店を増やしております。
オフラインの郊外大型店だけでなく、ネットでの当日、翌日配達も行っています。ロールケーキは16個からのようにロットは大きく配送咲いて金額も99元以上と高いものの、割安ということでモノによっては、近隣の友人と共同購入したりしています。
我が家のように必要な商品の種類・価格・希望配達時間をニーズによって使い分けをしている家庭も多いです。
最近、ご近所さん情報をもとに盒馬生鮮の新しい業態に行ってきました。
その名も盒馬奥莱(アウトレット)
自転車で20分かけて到着してみるとショッピングセンター等の好立地に入っている盒馬生鮮とは違って、
「こんな場所にあるの?本物か?」
と思ってしまうほどの、地元の小さいスーパー立地と店構えです。

中に入るとアウトレットらしく値下げをアピールした内装。


お店の人に聞いてみると、基本的に盒馬生鮮では売れのこった商品を安くして販売しているとのこと。
盒馬生鮮は「生鮮は、当日仕入れの商品しか販売しない」というスローガンを掲げているので、そこで売れ残った商品や常温品でも賞味期限が近付いてきたものを、このアウトレットで販売しているそうです。
確かに、盒馬生鮮の時と比べて半額以下になっており、かなりお得です。



ただ、品揃えは、かなり偏っています。
肉や大豆製品のコーナーは、ほとんど何も残っていません…

この日、たまたま肉の売れ行きが、よかったわけではなく、そもそも仕入れ量自体が、需要予測をもとに発注されているわけでなく、盒馬生鮮で売れ残った量に左右されるので、このような欠品が常に起こるんですね。
せっかくお客さんがいるのに欠品しているというのは売上機会の損失でもありますし、それが日常的に起きれば
「せっかく買い物に行ったのに、お目当ての肉が買えない可能性があるんなら行かない」
と、買いたいモノがあるときの買い物場所候補から、外れてしまいますよね。
なので、この業態は、あくまで盒馬生鮮のロスを減らすための補完的な位置づけであり、盒馬生鮮が取り込めていない低単価層を積極的に獲りに行くための業態ではなさそうです。
このように各企業が日々、試行錯誤を続けながら、激しくしのぎを削る生鮮市場。
上場から1年ちょっとで毎日優鮮が、廃業カウントダウン状況にまで追い込まれてしまうのも納得です。
もちろん投資家や、働いていて給与未払い状態の従業員は、そう簡単に納得できないかないでしょう。
そして消費者の中には、先におカネをチャージしていた人もいます…

シェアサイクルを始め、「チャージするとお得!」という理由でお金を入れたものの、使わなくなるor使えなくなるというのは、よく聞く話。
安物買いの銭失い。
この言葉を学ぶのに何度も授業料を払っている自分への戒めも込めて、
生鮮食品の賞味期限の見極めだけでなく、自分が使うサービスについても、そのビジネスがまだ賞味期限中なのかは、しっかりと見極める必要がありますね。
今回も、最後まで、お読みいただきありがとうございます!
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こんにちは。中カツ!通信の野村です!
先週の上海咖啡文化weekの記事に引き続き、
中カツ!通信 第255号 上海珈琲店ランキング。コーヒーは文化の香り
今週は小さい米の文化について
ただ、食べる米ではなく、
産業のコメである半導体がつまったスマホの米
そう、小米( xiaomi)についてです!
小米については中カツ!通信でも過去に何度も取り上げています。
中カツ!通信 第151号 TikTok、アリババ、小米創業者の最近の発言から思うこと
中カツ!通信 第184号 あの小米(xiaomi)が日本人に騙された?
中カツ!通信 第203回 10年前の購入者に返金!小米の驚くべき発表とは
8月11日に小米の2022年度発表会が行われ、創業者である雷軍の2時間以上にわたるスピーチがありました。

動画(2時間22分)※中国以外からでは観れない可能性があります。
昨年は携帯の出荷台数世界2位(2021年Q2)、4足歩行の犬型ロボット「CyberDog」、初期ユーザーへの全額返金などの驚きの内容があった雷軍のスピーチ。
今年はどんな内容だったのでしょうか?
今年のテーマは
「穿越人生低谷的感悟」(人生の低迷を乗り越えて気づいたこと)
それでは、どんな雷軍の「低迷」が紹介されているのか見ていきましょう!
1,Windows Officeに対抗して出したソフト盘古が全然売れなかったこと
まだ小米を起業する前の金山ソフト(King soft)にいたときのこと。Window Officeに対抗するために3年かけて開発してきたソフトを自信満々で売り出します。
ただ予想売上の10分の1以下と全く売れません。
キャッシュは減り一番ひどい時には口座には10数万元となり、翌月の給与は払えない状態にまで追い込まれたそうです。
雷軍は
「なんで、これだけ良いソフトが売れないんだ!だったら自分で売ってやる」
と店頭に立ちます。

ところが、1日8時間話し続けて売れたのは0個…
「多分、運が悪かったんだ…」
と、気を取り直した2日目。
結果は、やはり1つも売れず…
そして3日目も0。
自分が自信満々のソフトを自分で説明して、これだけ売れないと相当落ち込みますよね。
そこで雷軍は4日目は、自分では売らず、その店舗で一番売れている店員について、どうやって販売しているのかを観察します。
その結果、5日目のお昼には、とうとう1つ販売することができ、そのままコツをつかんで7日目には店舗で1番の売上を上げます!
また、この7日間の店舗販売で
「技術者たるもの、”すごそうな製品”ではなく、ユーザーが求める製品を作らなければならない」
ということを学んだといいます。
「ユーザーが求める製品を作ることができれば、売ることは問題ない」
そんな気づきから”金山词霸”、”金山毒霸”など、10以上のソフトウェア製品をリリースし、成功を収めています。

2,失意からクラブやネット掲示板の沼にハマる
ただ、ソフト盘古の売れ行き不調という失敗は、雷軍には相当こたえ理想を見失い金山に辞表を提出します。社長の慰留にあった雷軍は半年間の休暇を申請します。
その際に雷軍はストレスの発散としてヘビメタを聞き、踊ってとクラブに入り浸っていたようです。
一時期は北京の三里屯にバーを開くことも考えたとか…
そして休暇中にクラブよりのめり込むものに出会います。
それはBBS(ネット掲示板)

その時のワクワク感は今のメタバースに似たものがあったとか。
のめり込んでいた時は毎日、朝の7時から夜中まで大量の書き込みをしていたそうで投稿ランキングでも上位だったそうです。
その時に知り合った人の中には、テンセントの創業者である马化腾や、NetEase(网易)の創業者である丁磊もいました。
半年間のBBSにハマった期間を経て、徐々に調子を取り戻した雷軍は、金山に復帰します。
この時の経験は、のちに小米を創業した際にネット掲示板上で小米の話題を盛り上げるのに役だったそうです。
小米のファンコミュニティ運営が優れているのは、雷軍がネット掲示板に入り浸っていたところから来ているとは思いませんでした。
そして3つ目の低迷期とは、
3,ネット黎明期を逃したこと
1997年にNetEase(網易)、1998年にテンセント(騰訊)が設立され、中国インターネットブームの第一波が起こります。
その頃、まだソフト開発に注力していた雷軍も、
「ネットは今後、全ての企業が利用するツールとなり、最も将来性があるのはECだ」
ということに気づき、2000年5月には卓越网をスタートします。

書籍や映画、ドラマ、音楽CDなどを販売し3年で中国最大のBtoCのプラットフォームにまで育てます。
ところがECプラットフォームは成長の過程で莫大な投資が必要です。結果的には2004年9月にAmazonに売却することとなり、Amazon中国となります。

その売却後、たった半年でBtoCのECブームが起こります…
なんで、そこまで資金調達を頑張れなかったのだろう?と悔しい想いをする一方で、
"インターネットは単なる技術革命ではなく、思想の革命であり、将来的にはインターネットはあらゆる生活の場面に組み込まれていくだろう。"
というようにECだけがインターネットのチャンスではないと気づいたことにより
モバイルインターネット時代に目を付け、小米の起業に繋がっていきます。
だからこそ小米は携帯だけでなく、スマート家電の分野にも早くから参入していたんですね!
実際に現在の小米のオフライン店舗にいくと、スマホよりも、その他のスマート家電のスペースの方が大きいです。


そして、今年のスピーチの中でも新しいスマホ以外にも、キッチンの排気ダクトや乾燥機一体型の洗濯機などが紹介されていました。


また、それ以上の見どころとして発表されたのが
自動運転技術と人型ロボット


皆が今後の小米の商品にワクワクしてきて、
スピーチの最後は
永远相信美好的事情即将发生
素晴らしいことは、もうすぐ起きると永遠に信じている
という言葉でしめくくられます。

企業の新商品発表会というよりは、ヒーローもののドラマのようなストーリー
商品であるスマホではなく、小米(雷軍)というブランドのファンの感情をつかむ素晴らしい構成です。
マーケティングでいうヒーローズジャーニー(神話の法則)を踏襲したつくりになっているのを感じます。
主人公が困難に立ち向かい、師や仲間との出会いを経て、成長しながら困難を乗り越える。そして更なる、大きな壁に向かってチャレンジし続けていく。
この過程に読者(消費者)は、ハラハラドキドキしながら応援していくというのが、小米のファンづくりの秘訣だと思います。
去年に掲げた3年以内にスマホ出荷台数世界一や自動運転技術が、今まさにチャレンジしていることですね。
SNS知乎のコメント欄にも共感、感銘をうける人が多い一方で、

「低迷期といっても、すでに巨額の現金を持っていたんだよなぁ」
「雷社長の人生の低迷期とは、目標を見失っただけ。私たちの低迷期とは純粋に貧乏なこと。」
などのコメントも見受けられました(笑)
また、雷軍が影響を与えるのは消費者だけではありません。
当然のように多くの起業家も雷軍の影響を受けております。
その前提で、
「盲目的に雷軍の行動を真似てもダメだ」
という記事も見かけました。
雷軍の商品の品質に対するこだわり、フラット組織を象徴する逸話として
「壁紙選びのために100万枚の写真を自分で見た」
というのがあります。
確かに、こういう話を聞くと
「私も雷軍の行動を真似てみよう」
という気持ちになるのは非常に理解できます。
ただ、記事の中で雷軍のすごいところは、このように公表されている分かりやすい、細かな努力の積み重ねだけではなく、
「卓越したマクロの視点」
だと。
その例として、金山(Kingソフト)を辞め、小米を起業するときは80%の時間を使って、思いつく限りの最高の人材を集めたというのがあります。
マクロの視点で、世の中の変化を予測し、そのヴィジョンに向かって、全力で成功に必要な人材を揃える。
確かに、「売れない商品を店頭で自分で販売してみる」よりも非常に大事なことですね(笑)
ただ、中国の創業者だけでなく我々も、
同じように目先の観点だけで自分の行動を決めてしまっていること
については、一度自身で振り返ってみる必要がありますね…
8月8日には、小米に対する更なる困難といえる噂が流れました。
インド政府は、1万2000ルピー(約2万円)未満の中国製スマートフォンの国内販売を禁止し、業績の落ち込みが続く国内スマホ業界を後押しする方針。
その後11日に、そのような計画はないというインド高級官僚の発言をインドメディアが報道し、とりあえずカレーライスの破局は免れました。
ただ、上記のように現在の小米、そして我々を囲む環境は常に大きな不確実性であふれています。
そんな時代だからこそ、
・長期のマクロの視野に基づいた経営戦略ストーリー
・困難でも、むしろ応援してくれるファンの心をつかむストーリー
が必要です。
どんどん大きくなっていく小米。
素晴らしいことは、もうすぐ起きると永遠に信じているだけでなく、
成功事例をよく噛みしめながら、自分のビジネスを研いでいきたいと思います。
今回も、最後まで、お読みいただきありがとうございます!
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