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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴19年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

第156回 新コロナ後も観光地は三密で大混雑

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第156回 新コロナ後も観光地は三密で大混雑

こんにちは。中カツ!通信の野村です。

上海も涼しくなり、すっかり秋らしくなってきました。

食欲の秋、運動の秋、読書の秋など聞くだけでウキウキしてくるいろんな楽しみ方がありますが、多くの方は今年は、コロナにすっかりアキアキというところでしょう。

前回、HIS安達さんへインタビューした

中カツ!通信 第155号 新コロナ大打撃!旅行業界の真相をトップが語る

は、いろいろと反響を頂きました。

その中で、

「中国国内旅行は、どうなっているのか?」

という質問がありました。

ちょうど9月13、14日に上海市内の海昌海洋公園(水族館+テーマパーク)に実際に行ってきたので一例として状況を紹介したいと思います。

旅行を取り巻く中国の現状を簡単におさらいしておくと

中カツ!通信 第148号 中国のGoToキャンペーンは成功しているのか?

で、紹介したように7月16日までは中国国内であっても省(日本でいう県)を跨ぐ旅行商品の販売が規制されていました。

旅行会社のツアーやチケット、ホテルを買わずにマイカーで自由旅行に行ったとしても、移動履歴が残ってしまい戻ってきた後の生活に制限がかかります。

ご存知の通り中国では携帯で移動履歴が管理されています。

一時期は、ほぼ全てのオフィスビル、ショッピングセンターで、今でも一部のビルでは健康码(QR)を提示しないと入ることができません。

直近14日間に感染リスク”高”、”中”地域に行っていなければ緑のQRが表示されるのですが、新型コロナが猛威を振るっていた頃は省を跨いだ移動をするとQRが黄色になります。

そうなると14日間の自宅隔離が必要になるため、省を超えた出張や旅行は、ほぼ無くなっておりました。

現時点(9月20日)では、すでに国内には高、中リスク地域はないそうなので移動後に黄色に変わることも自主隔離も必要ないはずなのですが、所属する組織によってはローカルで制限をしています。

例えば娘が通う幼稚園では

上海市を一度出たら、上海に戻ってきた後の14日間は通園禁止

です。この幼稚園だけでなく上海の多くの学校で同様の措置がされており

「生徒は8月16日以降は上海を離れないように(16日までに上海に戻るように」

という通知がされました。

新学期の9月1日から逆算して14日前からは上海市でじっとしていろということですね。

現在でも、省を跨いだ子連れ旅行は14日間の通園禁止を覚悟しないと行けませんので外地からの子連れ客が多かった観光地は厳しい状況が続いていると思います。

我が家も例に漏れず今年に入って省外への旅行に行けていませんでした。


上海市内からは出られないものの、家族2人が誕生日なので「記念に残るように」と泊りがけで楽しめるスポットとして誰も行ったことがない海昌海洋公园が選ばれました。

http://sh.haichangoceanpark.com/shhcop/index.htm

水族館をイメージしていたので到着してみると想像以上の広さ。調べてみると、総建築面積では日本最大の名古屋港水族館が4.2万㎡にたいして、海昌海洋公園は20.5万㎡と約5倍!

パーク内にはジェットコースター、メリーゴーラウンドなどのアトラクションもあるので確かに2日間楽しめるだけのボリュームです。

ちなみに世界で一番大きい水族館も中国にあります。

珠海の長隆海洋王国で総建築面積は120.4万㎡とのこと。

さすが王国と名乗るだけのことはあります…

中に入ると多種多様な海洋生物がいて心が癒されます。

ペンギン、ホッキョクグマ、北極狼などもいました。

そして見どころの数々の動物ショー

シャチ、イルカ、アシカなどショーがあり、それぞれに専用のホールやスタジアムが用意されております。


シャチのショーは5000人が入るスタジアムで、前面に大きなモニター付きです。奇跡的にスタジアムカメラで映された時の様子(ハートの中が私と長女)

そしてイルカのショーホール


曲名でしか聞いたことがなかった、「イルカに乗った少年(青年)」を初めてみることもできました。

ご覧の通り、どのショーも子供連れ家族やカップルで凄い盛況で、上海市内の観光が賑わっているのを感じます。

アトラクションに入る前の並ぶスペースの手すりには

「1m以上の距離を保ちましょう」

というシールが貼ってありましたが、


(多分、一度剥がれ落ちた後に上下を逆さまに貼られた1m以上を保ちましょうシール)

90分待ちのアトラクションに並んでいても横入りされないようにか、1人分のスペースさえないほど、互いに詰め寄っています。

マスクの着用率も10%というところで、ほとんどコロナ前の観光地の状況と変わらない光景です。

初日が日曜日だったとはいえ、さすがに混みすぎだと思っていたら

実は

「上海旅行節」(上海旅行週間)

でチケットが半額だったとのこと…

我々はホテルを予約した際にチケット込みだったので、半額は享受できなかったのですが、久しぶりに観光地ならではの人混みを倍以上享受することができました。

この上海旅行節ですが、新コロナ対策として始められたものではなく毎年行われており1週間限定で上海ディズニーランドなど有名なところも含めチケットが半額になるのだそうです。

上海にお住まいの人混みが平気な方は来年以降は要チェックです!

ちなみに翌日、月曜も人は減ったものの、巨大水槽での人魚ショーは、以下の写真のような人混みです。

魚よりも人間の方が多いんではないでしょうか…

間違いなく水槽の中より外の方が密ですね。

他の方がSNSにあげている情報をみるとディズニー,外滩(バンド)など各観光地も大賑わいだったようです。

少なくとも上海の観光地の状況だけをみると新コロナ前の行動様式が変化しないまま客数が戻ってきているようです。

10日後には大型8連休の国慶節がやってきます。子連れは難しくても、各地から上海に、そして上海から各地への旅行客が増えるはずです。

文化旅行部によると昨年2019年国慶節7日間で中国国内旅行施設へ訪れた人は

延べ7.82億人(全国共接待国内游客7.82億人次)

国内旅行收入は6497.1億元と10兆円以上でした。

http://www.gov.cn/xinwen/2019-10/08/content_5436800.htm

すでに新コロナから回復をとげていると言われている中国で、この数字がどうなるのかは楽しみですね!

ちなみに人に揉みくちゃにされ、併設されているホテルにたどり着くころには、4人とも疲れ果てていたものの人魚をテーマとした部屋に入ると娘2人は大喜びで、自分たち専用のベッドに大はしゃぎです。

ホテルのはからいでベッドの上には飾り付けがされておりました。

白いのはタオルで作られた動物で、海だけにイカやクラゲかと思われるかもしれませんがゾウです。長いののうち一本は足ではなく鼻です。

誕生日なのでホテルにケーキを届けてもらうことにしており、エントランスでケーキを待っているとデリバリーのバイクが次々とやってきます。

多くの人がホテルに泊まって夕食をデリバリーで頼んでいるのです。

・ホテル周辺にレストランが少ないこと

・この時期は殆どの人が上海市内からの宿泊であること

を考慮に入れたとしても10分程度で8組がデリバリーをとりにくるというのは相当な多さです。

さすがにホテルの部屋までは届けてくれないですが、もうホテルのルームサービスって需要がどんどん減っているのだろうということが予想付きます。

小さい子連れだったら旅行先でも、地域の名店の料理をデリバリーしてもらえばいいじゃんという人も増えていそうです。

新コロナを機にデリバリーを提供するお店の幅や商品が更に豊富になったことにより、デリバリーの便利さに依存してしまう人は増えていくばかり。

このデリバリーという行動様式こそが一番、新コロナ前には戻れない現象なのかもしれませんね。

日々、頑張って家庭を支えてくれている家内と、社会を支えて頂いているドライバーさんに感謝です。

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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第155回 新コロナ大打撃!旅行業界の真相をトップが語る

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第155回 新コロナ大打撃!旅行業界の真相をトップが語る

こんにちは。中カツ!通信の野村です。

中国でも通常より短い夏休みが終わり、新学期が始まりました。上海の日本人学校も中等部は9月2日から登校が始まったようです。

 

ところが今回のコロナの影響で外国人へのビザの発給条件が厳しくなったことから戻れていない学生や保護者も多く、クラスメートが激減、これを機に単身赴任になる家族も増え、春節休み前がお別れの挨拶になってしまったという子供達も増えそうです。

 

そもそも子供だけでなく、中国で仕事をしているお父さん自体が戻れていない状況が続いています。

 

上海日本商工倶楽部ではチャーター便の第二弾を9月30日に飛ばすという朗報がありましたが、すでに満席になったとのこと

 

【上海商工倶楽部HP:成田→浦東のチャーター便(第2便)の運航について

https://www.jpcic-sh.org/news/article/newsid/3108

 

このように国を跨いだ移動が大きく制限される中で大きく打撃を受けているのが旅行会社。

 

7月26日の中カツ!通信でも紹介した

中カツ!通信 第148号 中国のGoToキャンペーンは成功しているのか?

は日本同様に国内旅行を促進するもの。

 

中国に進出している日系旅行会社は、

 

・日本から中国への旅行や出張といったインバウンド

 

・中国から日本への旅行や出張といったアウトバウンド

 

と海外を絡めたビジネスがメインなので中国国内旅行促進策の恩恵を十分に享受することはできません。

 

打つ手が限られている中で普段はライバルの上海の日系旅行会社3社も、一緒に上海滞在者向けに上海内旅行を販売するという奇跡のコラボも行われました。

 

7月16日に中国国内で省を超えた旅行が許可されたとはいえ海外渡航の厚い壁は閉ざされたまま。

 

そのような状況を突破するためにどんなチャレンジをされているのか、友人でありHISの中国全土を統括する安達総経理のお話を紹介させて頂きたいと思います。

野村:改めて御社の中国の事業について簡単に教えてください。

 

安達さん:

 現在、中国に5拠点を展開しております。

日本のHISを通じた中国旅行、ビジネストリップ等の飛行機チケット、ホテル、ツアーの手配をしたり、中国のお客様が日本に行かれる時にはチケット、ホテルだけでなく様々な日本現地のツアーを案内しております。

 

HISは総じて個人向けビジネスが強いですが、近年は中国現地の日系企業むけ社員旅行や出張手配にも力を入れています。

 

旅行業以外にも日本自治体の中国におけるPR支援を行っております。例えば、グループ企業ハウステンボスのご縁で佐世保市の中国国内でのSNS運営代行などです。

 

野村:新コロナの影響と行政からの補助はどのような状況でしたか?

 

安達さん:

 新コロナの影響はとても大きいです。中国でもステイホームの期間が続きましたし、その後も7月中旬まで省を跨ぐ旅行商品の販売は許可されず少なくない旅行社が事業撤退をしました。その中には日系企業も含まれます。

 

 新コロナ発生当初は既に購入されたお客様のキャンセル処理などが忙しかったのですが、その後は従業員は週2日の出勤で我慢してもらう日々が続き全員がほぼ毎日出勤をするようになったのは8月に入ってからになります。

 

 中国だけでなくHISグループ全世界の拠点259か所と日本国内の240拠点がほぼステイホームの状態でしたし…

 

野村:そのような状況下で「がんばろう上海!!」プロジェクトについて取り組まれたのは、どういう意図があったのでしょうか?

 

安達さん:

 「がんばろう上海!!」プロジェクトは実は非営利事業なのです。

 

 上海日本領事館に後援していただき、上海在住の在留邦人を対象として上海市内の隠れた観光スポットを訪れる企画で、上海市文化和旅遊局の特別支援により、3社合同で3週連続で実施されました。営利事業では領事館に後援いただくのは難しかったと思います。

 

 我々、旅行社としても苦しい立場ではあるのですが、上海に残って自粛している日本人の中には家族に会えず、旅行にも行けずストレスを溜めてらっしゃるかたも多くおりました。

 

  互いに苦しい時こそ、旅行の力で日本人を元気にしよう!という理念があったからこそ、普段はライバルの3社が結束できたのだと思います。

 

6月中旬に広告を出してお陰様で全3回とも、たくさんのお客様にご参加頂きました。

 

 

野村:今後の旅行マーケットの回復の見込みはいかがですか?

 

 

安達さん:

 

 家族が戻ってこられない日本人駐在員の方の一人旅行、少人数旅行などはニーズが増えています。今年の国慶節は皆さん日本に帰れないので、ここ数日で国内旅行のお申し込みが増えております。

 

 ただ例年ですと海外(主に日本)行きの社員旅行の受注が増えていく季節なのですが、今年は海外に行けないので国内旅行になったり、企業業績の悪化を受けて予算削減から旅行日程が減る可能性が高いです。

 

 中国人が訪日する際のビザ発行窓口業務も行っていたのですが、日本も新コロナが収まっていない状態ですので、こちらも回復には時間がかかりそうです。


 

野村:なるほど…このような状況で、どのような打開策を取られていますか?

 

安達さん:

 1つは今後、海外との往来が復活した時のための準備の活動です。主には日本の観光地の情報発信になります。

 

Wechat、微博でそれぞれ約1万人のフォロワーがおり、「日本好き」の方が多いです。日本と中国を行き来できるようになったら「すぐに日本に行きたい!」という声もたくさん寄せられています。

 

またオフィスでもパンフレットだけでなく各地のゆるキャラや特産品を並べて、日本を感じてもらえるよう工夫しております。

 

 

他にも上海の企業様とコラボし様々な活動を行っております。

上海の有名な中国語教室 早文舎 さんとコラボで、中国国内旅行のアドバイスと旅行中必要になる中国語の授業をおこなったり

上海の高島屋さんと ちびまる子ちゃんのコラボイベントをおこなったりしています。

(顔が一番小さいのが安達さん)

 

 もう1つは旅行以外の売上を作るための取り組みでして

 

「日本商品の物販」をオフラインとオンライン

 

行っています。

 

最初はMade in Japanのものだけを販売していたのですが、今は日本に関係するものまで範囲を広げて販売しています。

 

(HISの公式Wechat内のショップへのリンクがある記事)

https://mp.weixin.qq.com/s/Q6kN6QYtZMi1eLELKMEeoA

 

オフライン(HISオフィス内)では地域の特色があるものが多いですが、

オンラインでは幅広い商品を販売しております。

 

他にも

 

野村:オンラインは予想以上にかなり幅広いですね(笑)でも御社独自の商品ではないなか売上は如何でしょうか?

 

安達さん:

 確かに全ECで一番安いという価格競争力はないのですが、2か月で訪問者が1万人、1500人以上が購入して頂けました。

 

 日本の大手企業が日本製品だけを販売しているのだから偽物はないだろうという安心感と、弊社のフォロワーからの応援のメッセージも込められた消費なのではと理解しています。

 

 物販以外にもリモート出張のサービスを全世界的に開始しました。

https://www.his-j.com/corp/contents/rentalhis/

 

出張で中国に来たくても来れないという人が続出しており日本の約1万社の会員企業様から日本の支店を通じて様々なオーダーが来ています。

 

中国では既に再開されている展示会の会場をライブ放送する企画も行ったのですが予想以上に多くの方に観て頂けました。

 

野村:物販にしろ展示会のライブ放送にしろ、旅行業本業と離れたところで次々とスピーディーに企画実行されるのは凄いですね。そのパワーはどこから来るのですか?

 

安達さん:

 前提として「中国人マーケットはチャンスしかない」という信念があります。苦境の中で自分が落ち込んでしまっていたら、会社の仲間も影響を受けてしまいます。

 

自分自身では苦境の中だからこそ

 

新しいチャレンジを

 

”面白いと思ってやるしかない”

 

”勉強と思って楽しんでやるしかない”

 

 

と決めたらアイデアはどんどん出てくるようになりました。

 

自分が言い出しっぺになってアイデアを出して、メンバーを巻き込み、スケジュール管理をしていった結果、7割近くは実行されています。

 

 

 地理的には離れている中国各拠点の間で、今回の危機を経て一枚岩になれたのでオンライン物販の素早い立ち上げと一定の成果が残せたのだと感じています。

 

 今年は上海拠点の移転10周年ということもあり、今後もいろいろな新しい企画を中国全拠点が一丸となって出していく予定です。

野村:ついつい「新コロナの影響で…」と思考と行動がストップしそうな時があるので、本当に勇気づけれらます。最後に今後の訪日旅行業は、どうなっていくのか安達さんのお考えをお聞かせ頂けますか?

 

安達さん:

 まず大前提として旅行自体は絶対になくならないと思います。

 

 多くの中国人の方が既に日本の各地に行かれていますが、旅行の目的は観光地や食べ物だけではありませんし、リピート率も高く行ったことがあるところには行かないということもありません。

 

 好きなアーティストのライブを生で見るために日本にいく中国人も増えてきていますし、逆に日本のアーティストが上海ツアーをする際にファンの方が来られるということもありました。

 

 日本のコンサートでは遠くでしか見られない憧れのアーティストが海外では相対的に会場が小さくなり、近くで見られるということで100名限定の旅行ツアーがすぐに売切れました。

 

 有名な観光地の写真を撮りに行くための旅行ではなく、貴重な体験やエンターテイメントのための旅行が中国からもどんどん増えていくと思います。

 富士山登頂ツアーとか、HISだからこそできる貴重なライブチケット付きツアーなど特色のある旅行を提供していきたいと思います。

 

 コロナ後にはたくさんの中国人が日本に行っていただき、逆にたくさんの日本人に中国にきていただきたいと思います。日本と中国の間で旅行業に携わる人間として、日中両国の相互交流、相互理解の一助になれればと思っています。

 

野村:私も、日中に関わる人間の一人として旅行をきっかけとした相互理解は是非、加速して欲しいと思います。本日は貴重なお話ありがとうございます!

 

 

【インタビュー後の感想】

 

ご覧の通り安達さんは爽やかイケメンで笑顔が絶えません。

 

この新コロナの発生から今まで、もちろんプレッシャーとストレスがないわけがありません。自分が同じ立場だったらと想像するだけ胃が痛くなってきます。

 

逆境にこそ人(企業)の真価が問われるとは古今東西いわれる言葉です。

 

 折れずに新しいことにチャレンジし続けるリーダーがいてこそ、組織のメンバーもついてくるのだと思います。

 

「旅はどこへ行くかでなく、誰と行くかが大事」

 

企業活動も旅行と同じかもしれませんね。

 

まだ新コロナの影響は続き、悲観的な予測も収束しません。

 

逆風に負けず、各自が仲間と前進していった先に辿り着いたところこそが、行きたかったところへの旅なのだと信じ、楽しむしかない!

 

頑張ろう上海!!

頑張ろう日中!!

頑張ろう世界!!

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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第154回 知らなかったではすまない!バカと暇人のものでなくなったアレとは

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第154回 知らなかったではすまない!バカと暇人のものでなくなったアレとは

こんにちは。中カツ!通信の野村です。

安倍首相の辞任表明は中国でも話題に上りました。

この辞任発表インパクトが強すぎて1日前の安倍首相に関するニュースの印象が吹っ飛んでしまいました。

そのニュースとは

「安倍晋三首相は27日、レイモンド米 宇宙軍作戦部長と首相官邸で会談した。」

宇宙軍??

「わが村に隣の部族が槍を持って肉を奪いにくる」

という世界に1万年近く暮らしていた人類にとって、海や空まではギリギリ敵が目視できても宇宙やサイバーの領域となると、

どこで、何から、どのように、大切な何かを守るのか?

普通の人にはイメージがつきません。

以前に取り上げたTikTokも、アメリカの誰にとって、どのようなリスクがあるのか、しっかり説明できる人は多くないと思います。

中カツ!通信 第151号  TikTok、アリババ、小米創業者の最近の発言から思うこと

そして、このネット上での戦いは決して国同士だけではなく、中国国内でも日々、行われているのです。

日本初の商用インターネット接続サービスを始めた会社であり、互いにビジネスパートナーでもあるIIJさんの公式アカウント情報によると昨年2019年の

中国国内におけるWebサイト改ざん数は18.5万件となり、2018年(7,049件)から25倍以上の大幅増加です。

1日500件以上が発覚ってハッカーは何人いるんでしょう…

CNCERT|「2019年中国サイバーセキュリティーレポート」正式発表

(この他にも中国のセキュリティ関連で参考になる情報がたくさんなので、興味ある方は是非フォロー!)

このマスクの値上がり率にも匹敵するような増加の理由は記事本文にも書いてありますので割愛しますが、サイバーセキュリティ法に基づき取締りが強化されているのは間違いないです。

サイバーセキュリティ法については中国でビジネスをしている人は聞いたことがある人も多いと思います。

デジタル社会が拡大し、多くのお金と情報がネットでやり取りされる中で確かに関連規制の整備は超重要かつ緊急です。

そのため今回対象となるのはネット関連企業、通信企業だけに留まらず、ほぼ全業種にあてはまります。

もちろん外資企業であっても、また国外企業であっても、中国国内においてインターネットを利用して事業を行っている場合には、サイバーセキュリティ法が適用されることとなります。

その中でも最も重要と言われている「サイバーセキュリティ等級保護制度」が2019年12月から正式発効され中国各社のIT部門は大忙し。

実際、弊社グループでも等級認定を受けましたが、全79条にもおよぶ中国サイバーセキュリティ法のコンプライアンス実務を管理するのは一苦労・・・

ネット上にも日本語での情報が溢れているので万が一、まだ対応していない企業様があれば必ずチェックしておいたほうが良いです。

実際に「自社には関係ない」と思っていた知人の日系企業にも査察の電話があったとのことですので、決して他人事ではありません。

10年以上前に

「ウェブはバカと暇人のもの」

という書籍がありましたが、

今は「頭のよい、忙しいあなた」こそネットに気を付けてくださいね。

ここまで酸っぱく言うのは改ざんされたり、情報漏洩された被害者である側もサイバーセキュリティ法の罰則の対象になるからです。

もうすでに多くの方が対応されていると思うので、これ以上クドクドは書きませんが、まだの方はこっそりお問い合わせ頂ければ、分かる範囲で共有します(笑)

そして、ここからは中国で暮らしている多くの日本人の必須アイテムVPNについての情報です!

2020年7月28日に湖南省 常德津市の公安局によると

「VPNを使って、海外のアダルトサイトをみていた男性に行政処罰が下りました」

これはVPNが問題なのか?アダルトサイトが問題なのか?それとも両方とも問題なのか?気になるところです。

以前に

中カツ!通信 第149号 コロナで変わった中国ネット事情2020年上半期

でも書きましたが中国でも個人でVPNを使っている人は外人も含め少なくないのですが、ほとんどが違法です。

そして会社で使っているVPNも注意が必要です。

許可されているVPNを通じて日本の本社へアクセスしメールや社内DBを閲覧することは問題ないですが、その状態で外部のインターネットにアクセスすることは禁止です。

上記の図もIIJ上海さんから頂いたのですが、ほとんどの場合がNGです…

今までは

「赤信号、みんなで渡れば怖くない!」

といった感じで使用していたVPNや、放置していたセキュリティ管理が実際の法律に基づいて取り締まられることが増加してくるかもしれません…

新コロナで更に加速するデジタルシフト。そのスピードに合わせ私たちのセキュリティ意識もバージョンアップしていくことが大事ですね。

リモートワーク環境があるもののセキュリティ対策が不十分な方向けのサービス取り扱いも始めますので、是非お気軽にお問い合わせください!

(↓詳細はこちらの記事)

今のリモートワーク環境は安全と言えますか?

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第153回 みつがせて上場、トイは盲目?!

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第153回 みつがせて上場、トイは盲目?!

こんにちは。中カツ!通信の野村です。

あなたは、みついでますか?

昔バブルの日本で流行った言葉で「アッシー君」「メッシ―君」「ミツグ君」というのがあります。

アッシー君:足になってくれる、つまり車で送迎してくれる男性


メッシー君:いつでもメシ(ご飯)をご馳走してくれる男性


ミツグ君:金に糸目をつけず、プレゼントをしてくれる男性

これらを女性に対しておこなうのは国、時代、程度は違えどいつでもみられる現象ですよね。

8月25日は旧暦の七夕ということで奥様や彼女にバラやお金をみついだ方も多いのではないでしょうか?

うちでも家庭がバラバラにならないように、庶民的な値段と量のバラはみつぎました(笑)

毎年「彼氏から520元もらった!」というような成果自慢の投稿がSNSにされるのですが、今年は新コロナの影響か相場が下がっているようで、「0.52元だけ送ってきた(怒)」という投稿もありました。

※520は我爱你と発音が似ていることから象徴として使われる。4649(夜露死苦よろしく)みたいなもんですね~

さて今日とりあげるのは昨今多くの人がみついでいる「盲盒」(Blind Box)について

中国ではキャッシュレス決済、オサイフ携帯の浸透に伴って多くの自動販売機が出現しました。

飲料、お菓子といった即使用する利便性を提供するものから福袋のように何が入っているかわからないものまで、ショッピングセンターなど人が集まるところにはいくつも並んでいます。

2019年1月に取り上げた福袋自動販売機の中カツ!通信記事

「幸運先生が、ちまたで流行中?!幸せの黄色い箱」

この福袋系は最近ではすたれてきているのですが、どんどんと増えているのが今回とりあげるキャラクター系の盲盒(BlindBox)。

業界最大手の北京泡泡玛特文化创意有限公司(2010年設立)は2020年6月1日に香港証券取引所に上場申請書を提出しました。

2016年にMollyの盲盒(BlindBox)をリリースした後、売上・利益とも高成長を続け2019年には

 売上高:16.83億元(約257.5億円)

 純利益:4.51送源(約69億円)

まで成長しIPO申請となりました。

2019年と2017年で売上10倍以上、利益22倍以上なので、その驚異的な成長速度がわかります。

元々は自社のオフラインショップで盲盒(BlindBox)を販売していたのですが人気に火が付き今では自動販売機の方が圧倒的に多く商品の補充頻度も高いとのこと。

なぜ、ここまで火がついたかというと

「開けるまで何が入っているか分からない射幸心(しゃこうしん)」

「シリーズを揃えたくなるディドロ効果」

があったからに他なりません。

オフラインショップ、自動販売機、ECどこで買っても開けてみるまで何が入っているかわかりません。オフラインショップでも重さで中身が判別されないようにランダムでプラスチックの板を入れる徹底ぶり。

ECでは開けてから返品されるのを防ぐため、品質不良以外の返品返金不可とされております。

通常1シリーズ12体で構成されていて、更に一つHidden Editionという隠れレアキャラが設定されています。

これが出る確率が1/144とか1/720とかに設定されているので、

「12体全部揃えたい」

「レアキャラもゲットしたい」

と次々と買い続けてしまうのですね…

値段は一つ59元(約900円)ですから安くありません。

ただ一度、火がついた射幸心は人を盲目にさせます。大人買いが続出しています。

元々は20代の女性をターゲットとしていたと思いますが、中には1年間で70万元(約1070万円)を使う60代など射幸心に年齢の壁がないことを物語っています。

POPMART(泡泡玛特)では上記の写真のMollyシリーズ以外にも多くのIPを獲得しており、

まさにバブル(泡)状態で売上、利益が伸びているわけです。

やはり自分の手に取って箱を選びたいというニーズもあるのかショッピングセンターに実店舗の出店も続いています。

このチャンスを他の企業が見逃すはずもなく、多くの盲盒(BlindBox)が参入しております。

コンビニ等、他社の売場でもコラボ商品が販売されていました。

私の同僚も娘にせがまれ買い続けているうちに重複したものをオフィスに1つ1つと持ってきて今ではユニコーン牧場ができあがっています。

色とりどりのユニコーンや猫が無造作に置かれているのはみて乗り捨てられたシェアサイクルを思い出してしまうのは私だけでしょうか…

グループ会社のIT部門の同僚は元からのアニメ好きからワンピースの盲盒(BlindBox)を買い始め、彼のオフィスに行くたびにフィギュアが増えています。

この記事を書くためにいろいろと聞いていたら、

「どのキャラクターが好き?」

と聞かれたので「同じ趣味で語り合いたいのかなぁ」と思いながらキャラクターを答えると

「ちょっと待ってて」

と裏で箱をゴソゴソしているのでのぞき込んでみると、

2ケース(24個)大人買いしていました(笑)

そこから袋を開けることなく(外箱は空いている)手で形を探りながら

「チョッパーはこれだ!」といってプレゼントしてくれました。

麻雀の盲牌(モウパイ)ならる盲フィギュアですね(笑)

2箱買ったけどシークレットキャラは引けなかったらしく、引き続けるかネットの中古サイトで買うかは少し迷っているとのことです。

そうです。この時代は自分で引けなくてもネット上のサイトでレアキャラを高値で買うこともできるのです!

Mollyのあるシリーズのレアキャラは220元と定価の約4倍で取引されています。


少し前のニュースでは2000元(約30600円)を超えて取引されているレアキャラもあるとのこと。確かに1/144の確率を考えれば5倍や50倍の値段を払っても確実に入手できるほうが経済合理性があるように感じます。

ただ、そもそもレアキャラといっても運が良ければ59元で買える同じ素材のモノ。経済合理性で考えたら、レアキャラのために買い続けること自体が不合理です。

実際、多くの人が

「何が入っているかドキドキ、ワクワクするあの瞬間がたまらない」

と言います。

「可愛らしいし眺めていて癒される」という機能もありますが、大量に出品されているレアキャラでないものは、半額以下の値段で取引されていますので、やはりモノではなくコト消費なのかと。

もし現実的な機能で比較して欲しいものを選べるなら、ここまでの人気にはなっていなかったと思います。

買えば充足される機能に対してのニーズではなく「遊び」であり、「オモチャ(TOY)」であるからこそ盲目的な人気がでたのではないでしょうか。

ただ恋は盲目”でみついでいた時から目が覚めて、お見合い(今だとマッチングアプリ?)をするように機能重視になるのと同じように、本当に欲しい質の良い将来的にも値下がりしないフィギュアだけを買うように、またブームが変化していくのかもしれません。

今は訪日インバウンド消費が期待できない時期ですが日本各地のゆるキャラ(ある意味くまモン以外は全部レアキャラ)を広め将来の観光客誘致の種をまくチャンスかもしれません!

盲目的に便乗するのも中国ビジネスでの成功パターンの一つです。ただしタイミングを見誤ると「恋のやけど」では済まなくなる可能性もありますので、あくまでも判断は自己責任でお願いします!


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第152回 成長中!火のない所に煙をたてるビジネス

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第152回 成長中!火のない所に煙をたてるビジネス

こんにちは。中カツ!通信の野村です。


新コロナによる重症者の増加、世界的な政治対立、自社の目標進捗など気が晴れないことは多いままですが、最近上海は気持ちのよい青空が多いです。

約20年前に天津に留学した際にはPM2.5 という言葉も知らず、灰色は環境汚染ではなく農業の時代からの地域固有の空の色なのかと思っていました。(恥ずかしい…)

2014年の北京マラソンはPM2.5を含む汚染指数が最悪基準(危険)である400台となり、数百メートル先のビルがかすむ状況で不参加者が続出し、参加した人の中にもマスクをつけて走る人がいたというニュースがありました。

当時勤めていた会社でもN95 マスクの支給と空気清浄機購入資金の補助があるくらい問題視されていましたが、上海の街中はPM2.5 の値が5分の1以下の東京でマスクをつけている人の5分の1もいなかったはずです。

どれくらい身体に悪いのかと当時ネットで調べて

「北京の大気汚染をタバコに換算すると1日で1/6本に相当」

(40本という数値もあったそうです)

引用レコードチャイナHP:https://www.recordchina.co.jp/b118457-s0-c30-d0054.html

という記事にタバコ6本や60本の間違いではないのかと驚きました。

当時の友人には1日1箱(20本)以上タバコを吸う人も珍しくなく、

タバコを吸う人どうしのPM2.5 の怖さと自分がどれだけ気を付けているかを語ることの滑稽さ」

をよく覚えています。

日本ではマスク警察など「何をおいても新コロナ防止が最優先される」という主張をする人もいるそうです。

もちろん軽んじることはいけませんが、他の疾病や景気落ち込みからくる重症者数・死亡者数と比較しながら議論や対策をしないと

「タバコを吸いながらPM2.5 対策自慢」

「デザートビュッフェ食べながら、最近ランチのお米を半分残すようにしている自慢」

のように大きな自己矛盾を抱えてしまいそうですね。

ちなみに北京の大気は2013年から毎年継続的に改善されており、特に新コロナ時には移動制限、企業活動制限があったため新コロナ前と比べて約20%大気汚染が改善されたとのこと。

(参考: 国際環境経済研究所の以下のページ

http://ieei.or.jp/2020/05/special201705016/)

大気汚染だけでなくタバコに対する規制や健康意識も変化しております。北京、上海などではホテル、レストラン、オフィス等の屋内でタバコを吸うことは禁止され、各オフィスビルの外には喫煙所が設置されております。

タバコ自体は相変わらずバラエティに富んでおりタバコ屋に行くと1箱5元(約80円)から100元(約1530円)するものまで何十種類もみることができます。

ここ2年は中国では販売されていないIQOS(アイコス)を吸う人も増えてきました。

定期的に日本で買った(買ってきてもらった)ものの新コロナで行き来できなくなりストックが切れた中国人の友人から

「IQOS(アイコス)のカートリッジ(煙草が入っている部分)を買える場所を知らないか?」

という問い合わせが何件も来ました。

中国でIQOSを吸う友人によると日本で1カートン4500円のカートリッジが一時期3倍近い1000元まで値上がりしたそうです。

今は日本から戻ってくる方もチラホラでてきたためハンドキャリー中国流入が復活し2倍近い600元でやりとりされているとのこと。

新コロナ時期、マスクなどの健康関連グッズだけでなく不健康グッズも高騰をしていたのですね…

中国でもIQOSのように比較的健康に悪くない?タバコの代替品市場は急拡大しておりました。

大部分がニコチンかタールが無い(少ない)というものなのですが、中には合成大麻成分(合法)が含まれるものまであり、もう煙草(タバコ)の定義が何の草なのか、そもそも原料が草由来なのか普通の人にはわかりません。

モクモクと増えていく電子タバコ業界に数多くの投資も集まっていたのですが、そこは不健康ビジネス、もちろん国としても火消しの規制に乗り出します。

2019年11月にECでの販売、広告が禁止されアリババ、京東など大手から自社サイトまでECサイト上の電子タバコ店舗が全部閉鎖され一気に焼け野原になると思っていました。

昨年の政策に加え今年のコロナで更に淘汰が進んだものの企業情報調査サイトで「電子タバコ」を見てみると、まだ100もの企業がヒットします。

煙だけに政府の一吹きでバブルが飛んでしまったかと思われていたのですが、最近では逆にオフラインでの販売網整備が進み、ショッピングセンター、ブランドによってはコンビニでも買えるようになってきています。

上海虹橋駅に併設されるショッピングセンターには、電子タバコの主流ブランドの一つであるYOOS(柚子)の販売店があります。

公式サイトをみても商品写真すらみあたりませんし

https://www.yoozworld.cn/gywm

電子タバコに興味がない人が通りかかってもいろんな色のUSBを売っている店と勘違いしてしまいそうです。

右の長い棒に、左の小さいカートリッジを差し込んで使うのですが

一つのカートリッジ(34.5元)で、たばこ三箱分くらいに相当する喫煙体験ができるとのこと。(機械は300元くらい)

ちょうど他のメーカーの電子タバコを持っていた友人のと比較すると、ほぼ同じ形、大きさで、価格も似たり寄ったりです。

面白いのが、その味の豊富さ。

「クラシック煙草フレーバー」

「清涼ミント」

のような想像つきやすい味から

「メロン」

「ライチ」

「マンゴー」

といったガムのような味に加え

「緑豆」という、日本でいうと小豆のように甘くして食べる豆の味まであります。(中国では小豆バーと緑豆バーがアイスで並んで売られるくらいメジャーです)

タバコというと映画やTVのなかで俳優が苦い煙をくゆらせながら渋い顔をしているイメージでしたが

今は、

「男らしさ、かっこつけ、大人ぶるためのアイテムとしてのタバコ」

というイメージからはかけ離れてしまっているようです。

紙煙草から電子タバコに変えた友人に、理由を聞いてみると、

・紙タバコより健康被害が少ないと言われている

ということよりも、

「短時間で、3秒あれば一口だけ吸える、臭いが残らない」

というのが決め手だったそうです。

紙煙草の吸える場所が少なくなり、非喫煙者も増えてきており家族や同僚と一緒の時にタバコを吸いたくても

・吸える場所を探して

・火をつけて3分くらい喫煙する

というのがあわただしく「3秒あればポケットから出して一口でも吸える」というのが非常に便利に感じるそうです。(中国は基本、屋外は喫煙可能)

でも、吸うのは便利であっても、買うのは不便そうですよね?

各電子タバコメーカーごとに数十種類もの味がありますし、カートリッジの形も異なりますので、街のタバコ屋やコンビニで各商品の多くのフレーバーを取り置くのは難しいですから、決まった場所まで買いに行くこと自体が手間になりそうです。

そこはOMOの発達した中国、ちゃんと方法が存在します。

最初に電子タバコを買う際にお店側の店員とWechatを交換しておくと、二回目以降はWechatで支払いを済ませれば、カートリッジを指定住所まで郵送してくれるとのこと。

実際にお店の人にWechatを見せてもらうと開店約1年で1000人以上の顧客リストがあり、購入した味と日付がきちんと記録されていました。

今では

平均で1日300カートリッジ1万元強(約16万円)の売上

があるそうです。

確かに銘柄は固定していても、コンビニなど買う場所は固定しないことが多い紙タバコよりも、最初に買った店でWechat交換した人以外からまず買わないWechat電子タバコの方が顧客の囲い込みによる安定的な収益が見込めそうです。

どの味を、どれくらいの頻度で買うかのデータが蓄積していき、そろそろ再購入されそうなタイミングでメールを送ったり、同系統の新しい味(緑豆派に黒豆味)のお薦めなどのマーケティング活動もされているのかも。

新規客を獲得するべく、家賃が高くても流動客の多いショッピングセンター内に店を開くというのもリピーターで元が取れる証拠です。

オンラインだけ見ていると既に消えてしまったように思えた電子タバコ、オフラインでしっかりと煙を立て続けていたのですね。

もちろん、この後に更なる規制がでオフライン販売さえ難しくなる可能性もありますが、このビジネスで溜めた顧客データは次の何らかのビジネス(禁煙グッズとか)にも活用できそうです。

皆、健康を望んでいる(はず)なのに、不健康な物が売れる

ECがなきゃダメだと思われた業界がオフラインを起点に盛り返す

世間の常識のような他人の意見も全部うのみにせずに、もう少し深堀りしたり、ずらしてみてみることで新たな商機の火種が見つかるかもしれませんね!

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

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