中カツ!通信 第226号 踊り子に貢ぐ上海のバカ達(子供の習いごと事情)
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中カツ!通信 第226号 踊り子に貢ぐ上海のバカ達(子供の習いごと事情)
こんにちは。中カツ!通信の野村です。
皆さんは、小さい頃に習い事をしていましたか?
私は小学生の時、2年間くらい習字とそろばんに通っていました。
そろばん教室の待合室には漫画が置いてあり、それが楽しみで授業の時間より待合室にいた時間のほうが長かったなぁ…
そろばんも、毛筆も、10年以上触れてさえいません。
子供のころは、もっと他の習い事をしたいと思っていました。
そんな気持ちもあり長女が3歳を過ぎると興味がありそうな習い事はできるだけ見学・体験させてあげるようにしています。
そして気に入れば、本人が楽しいと言っている限りは続けさせてあげようと考えています。
そのような経緯もあり、今は2人の娘ともバレェを習いに通っています。
ただ、このバレェというのが、私も妻もやったこともなければ、鑑賞するだけの見識もないので、進歩について今いちピンときません。
普段のレッスンも生で見ることはできません。教室の外の待合室で監視カメラの粗い画像を通じて見えるのみです。
家で動作の練習をしているのを、たまに見ていても部分的すぎて、
「バレェ教室の成果が出ているなぁ!」
とならないんですよね。
普段の長女オリジナルのクネクネ踊りの方が、よっぽど進歩を感じます。
そんなバレェ教室も1年に数度の晴れ舞台があります。
今回の舞台は、上海の展示会に参加したことがある人なら見聞きしたことある国際展覧中心の横にある上海喜马拉雅中心の大観舞台です。
演目は、あの有名な「くるみ割り人形」
娘が通っているのは全国に100を超える拠点をもつ子供向けバレェ教室です。今回は上海を始め華東地区の生徒が参加するとのこと。
なので土日で5回もの公演があります。
でも、この上海喜马拉雅中心の大観舞台って、1000人を収容できる普段はプロの一流の公演でも使われる立派な場所です。
2日間貸切るのに、どれくらいの金額が必要なんでしょう…
ネットで調べてみると、
1時間11,500元(約20.7万円)という情報が見つかりました。
1日(9-22時)だと約270万円、
2日貸し切りで約540万円にもなります。
普段の授業料が高いのに加えて、このイベントに参加するためには追加でレッスンを受ける必要があります。
その費用の一部は、この会場費にも使われているんだろうねと、妻と話していると全くの勘違いだったことが判明します。
今回の自分の子供の演技を観るには、有料のチケットを買う必要があります。
価格は2階席の120元(約2,160円)から580元(約10,440円)まで
今までの何回かは、次女と一緒に、家でお留守番だったので、知りませんでした…
場所が一流ならチケットの値段も一流です。
昨年のクリスマスイブに同じ場所で行われていたシュトラウス家の名曲を演奏する音楽会のチケットの値段に引けを取りません。
むしろ2日で5回も同じセットで行えるだけに席効率いいですよね。
その代わり主演を含め出演者は毎回変わりますけど(笑)
チケットの発売開始時間になると、あっという間に良い席から売れていきます。
普段から近くで見慣れている娘を、少し離れたところから観るために、中国に来て以来の一番高いチケットを購入します。
実際に、会場に行ってみると、ほぼ満席です。
私の前列のご家庭は両親だけでなく、両家のおじいちゃん、おばあちゃんまで一家総出で応援です。6人で2,880元(約5.2万円)
5回のステージとも80%の席が売れたとするとチケット収入だけで1,800万円を超えますので会場代約540万円は余裕でペイしますね。
また通常のコンサートだと、チケット代に加えて関連グッズの収益がありますよね。
今回は全員が主役ですので固定のファングッズの販売こそないものの、自分の推しメンに渡すための花束が会場の外に売られています。
1束68元と相場価格よりは割高ですが、飛ぶように売れていきます。
この花束は最後に子供たちを舞台に迎えに行くときに使います。
また家族写真を撮った時に、娘が花束を抱えていると絵になりますもんね。
ただ、どうせ舞台に迎えに行く時と写真の時の演出道具なんで、撮ってしまえば娘から親に渡され持って帰ることになります。
なんなら家に帰る前に捨ててしまう人も少なくないです。
どうせ、そんな短時間しか使われないアイテムならレンタルにして、写真を撮ったら返却でもいいと思うんですよね。
売切り68元を30分レンタル38元とかにすれば、土曜日の3ステージ分を使いまわせて主催者側の粗利も増えそうなもんです。
ちなみに1ステージ100分間のなかで、実際は22組ものパートに分かれており、各パートを10人前後のグループで踊ります。
ちなみに今回、私の娘が舞台に出ていた時間は、4分ちょっと…
小さい女の子のダンスは可愛らしいものの、所詮どこかの誰かの子供たち。娘の出番が終わってしまえば緊張感もなくなりウトウトしてきます。
最後にバレェの先生たち自身が踊るパートがあり、そこは、さすがに素晴らしい演技でした。
当時(約30数年前)そろばんの月謝って週3回くらい行っても3,000円くらいだった気がします。
それが今のバレェは45分の1レッスンで3,000円くらいします。
週3コマで、姉妹でとか計算していくと、ちょっと怖くなってきますね…
現在、中国では3人までの出産を認める方針がでておりますが、本当に子供が増えていったらバレェ教室は、さすがに通える子が減ってくる気がします。
逆に1人1人の子供にしっかりとお金をかけようと思うと、そうそう気軽に子供も産めないということです。
この記事を書きながら、改めて長女に
「バレェ楽しい?好き?」
と聞いてみました。
何かを感じ取ったのか
「バレェ楽しい、大好き!パパも大好き!」
というリップサービス付きの満面の笑みを見ると、さっきまでのモヤモヤした気持ちもスーッと消えていきます。
心境を、相田みつを風にいえば
「払ったっていいじゃないか、親バカだもの」
という感じでしょうか~
次女も4歳になり、いろいろとやりたいことが増えているようです。
引き続き貢いでいけるよう、飲み会を増やすことなく、収入が増えるよう頑張っていこうと思います。
そして、もちろん、子供は増やすつもりはありません。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。