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中カツ!通信

「中カツ!通信」は中華圏歴20年を超え、湖南省出身の妻と娘と上海で暮らす野村が「中国で勝ちたい人」のために、「日々ちょっと活力を得られる情報」を、お届けするブログです。

第129回 新型肺炎9 中国にいる人ができること

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第129回 新型肺炎9 中国にいる人ができること


 みなさん、こんにちは。

14日には東京で、21日には福岡、大阪、京都、名古屋など多くの地域で桜が開花したようです。

 

そしてコロナ前線は、まだその勢いを止めず世界各地に蔓延しています。

2か月前の1月23日に武漢が封鎖された時には中国全土が武漢を心配しているこんな漫画がSNS上で拡散されました。

武漢の名物料理である熱干面が病室で隔離されており、中国全土の名物料理が応援するという構図。その後、中国全土で新型コロナウイルスが蔓延してくると世界中が中国を応援する漫画が登場します。ちなみに病室で寄り添っているのは日本。

 

ところが、ここから病室内で応援される側が次々と増えてきます。

そしてアメリカもとうとう隔離室の中に入ってきてしまいます。

 

 

統計数値によると中国全土での3月21日の患者増加数は46例。

ただ、そのうち45例は海外から中国にきた人によるものであり国内での抑え込みは、確実に成果がでております。

 

発信源と言われる武漢を含む湖北省でも、4日間連続で0増加となっております。

 

そして中国以外の累計感染者数、累計死亡者数は既に中国国内の累計を超え、まだ終息傾向が見えておりませんので、漫画自体もこのように中国だけが元気でというものに変わってきています。

 

あくまでも諷刺画ですので、事実を正確に反映しているわけではありませんが。今後の経済状況を考えると全部の国が病室入りになっている絵がでてきてもおかしくありません…

 

中国の状況が落ち着ていてきたこと、いい加減に経済活動を本格稼働させなければいけないということもあり、私の周辺でも先週は日本から中国に戻ってこられる方が多くおりました。

 

そして中国国内での新増加数が、ほぼ全員が海外から入国した人であることから今のタイミングになって中国の空港にて水際作戦が強化されております。

 

複数の日本人の中国入国時のレポートをシェア頂きましたので一例を紹介すると

 

・飛行機が着陸してから3時間半の機内待機

 

・検疫場での数々の書類記入し入国検査

 

・行き先は各区ごとに振り分けられ各区の検査場まで用意されたバスで移動。バスは換気のため窓全開!

 

・各区指定の検査場でPCR検査(30秒くらい)の実施。

 

・その後、8時間の検査結果待ち。(待合室は各区によって違っているようで、エリアに対して外国人が多いつまり検査対象者が多い长宁区や徐汇区は場所が足りないのかもしれませんね…)

・同じグループに陽性者がいなければパスポートを返却され、用意されたバスが巡回し各自宅まで送迎。

 

知合いの方は16時に上海浦東空港に到着し、結局自宅に戻れたのは翌日朝の9時!上海の空港についてから17時間です…そしてここから14日間の自宅隔離

 

まだ自宅に帰れる人は良いほうで、上海の賃貸しているマンションがサービスアパートメントなど居委会(管理組合)がないところだと14日間指定のホテルで隔離となります。

 

これまで無料だったホテル代も自費になり200元か400元のどちらかを選ぶようになっており、食事は用意されたものが非接触式で部屋の前に置かれるようです。友人のホテルでは食事デリバリーも週に2回までの申請制となっており好きなものを好きな時に食べるというライフスタイルは難しいようですね。

 

先ほどの各区の検査待機場所の待遇が違うように、受け入れ・隔離ルールも、日々刻々と変化しており、政府としても状況に応じて応急措置を行っていることがわかります。

 

このように日々の変化がわかるのもSNSの発展のおかげですが、SNSは良い情報だけでなく、見なくてもいい情報も見えてしまうもの

トランプが「中国ウイルス」と発言したのに対し、中国国内では反感が盛り上がっております。

 

前回の中カツ!通信

 

第128回 新型肺炎状況8 今、日中欧美で必要な貿易とは?

 

でも紹介した外交スポークスマンの耿爽は会見の中である記者が

 

「一部の欧米の学者が中国から購入した製品に新コロナウイルスがついていると発言し中国製品の不買運動の論調がありますが、どう思われますか?」

 

と質問したのに対して

「そんな荒唐無稽な話は聞いたことないが、もし中国で製造されたものにウイルスがあるというなら」

 

「中国で生産したマスクを使わなければいい」

「中国で生産した防護服を使わなければいい」

「中国から輸出した呼吸器を使わなければいい」

「(中国)ウイルスに感染しないためにね」

と、またやり返します。

(最後の写真は少しドヤ顔にみえる…)

 

このように前回書いたような

第128回 新型肺炎状況8 今、日中欧美で必要な貿易とは?

「思いやりの国際相互貿易」は、まだ更なる促進が必要ですが、中国国内では春の到来ムードが日増しに濃くなってきています。

 

武漢市の文化旅行局からは中国国内の支援をしてくれた各都市の医療チームに対して感謝のメッセージが送られました。武漢の名所や名物の写真を使ったそのメッセージは見ていて本当に心が温かくなります。

https://mp.weixin.qq.com/s/NOGHWnGkqkT19zr6G7uhig

 

例えば上海には、

武漢の長江ライトショーの写真に添えて

千里離れていても、一つの川で心は繋がっています。上海医療チーム、武漢はあなたがいてくれたことに感謝します。」

北京には

武漢名物の熱干面の写真とともに

熱干面はジャージャー麺(北京の名物)に感謝します

 

私が住む上海でも終息ムードが色濃くなってきてレストランで外食する人も増えてきました。金曜日には友人が経営する焼肉チェーン店に久しぶりに食べに行ったのですが、店内は中国人の客で満席。

日曜日には春節後初めて中国人の年配の友人から一緒に外食しようというお誘いも入りました。

 

そして、どこに行くにも必需品のマスクが不要になる日も遠くなさそうです。

上海市内では20日新規患者がでていない(海外からの流入者除く)ことを踏まえて、3月20日に上海副市長がJPモルガンを含む外資5社のオンライン業務の開業式典にて自身がマスクを外しただけでなく列席者にもマスクを外してもよい(もちろんつけたままでもよい)との発言がありました。

 

中国国内は、日常生活に戻り始めたといっても大きなマイナスから0に戻り始めただけ。先ほどの満席の焼肉屋の横のすし屋は回転どころから開店すらしておりませんでした。(焼肉は火を通すから比較的安全だと思われている)


また世界を見渡せば、まだまだこれから日常生活がマイナスに向かって動いていく地域もあります。

 

今回の新型コロナウイルスで一躍有名になった復旦大学華山医院の張文弘医師は言いました。

 

他国の病状の蔓延を嘲り、自国を褒めたたえるのは、災難と逝去された方への侮辱」

 

だと。本当にその通りで、中国でも多大な犠牲を強いてここまで来たわけですから現在進行形で被害が出ている国と互いに責め合ったりするのではなく、有益な経験をシェアすることによって一刻も早い世界の正常化へむけ一致団結していく必要があります。

 

私自身も微力ながら一助となれるよう記事発信以外も引き続き取り組んでいきたいと思います。

 

先ほどの武漢市の文化観光局が海南医療チームにあてた感謝メッセージでは桜で有名な武漢大学の写真が使われております。

「桜がまた咲くとき、天涯海角(きわめて遠い地の意味であり、海南の有名な観光名所のビーチ名でもある)であっても見に来てください。」

 

 

そして、この武漢大学の桜は1970年代に当時の首相田中角栄が周恩来総理に日中友好の証として贈られたものの一部です。

 

今回の件をつうじて奇しくも世界が密接に繋がっていることが再認識されました。この繋がりを感じられる今だからこそ、各国の善意や思いやりの根が更に世界に広がることを望みます。

 

桜がパッと咲いて散りゆく様に、満開になってしまった新型コロナウイルスが早く終息したあとも、世界各国の友好の根はしっかりと残りますように。

 


本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
 

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第128回 新型肺炎状況8 今、日中欧美で必要な貿易とは?

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第128回 新型肺炎状況8 今、日中欧美で必要な貿易とは?


 みなさん、こんにちは。

中国語でアメリカは米国でなく美国と書きます。日中欧美とは「昼間のヨーロッパは美しいなぁ」という意味ではなく、「日本」「中国」「ヨーロッパ」「アメリカ」のそれぞれの頭文字。

 

今、世界各地でウイルスが蔓延する中で一番貿易が必要なものは何でしょうか?

 

マスク?検査キット?

 

昔、聖徳太子は中国の隋の皇帝にあてた手紙の冒頭を下記の文章から始めました。

 

「日出處天子致書日沒處天子無恙云云」(日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無しや、云々) 

 

当時の隋の皇帝であった煬帝は今後このような無礼な手紙は自分に見せるなと怒ったとのこと。

 

ちなみに「恙無し」は「つつがなし」と読み「お変わりありませんか?」という意味だそうです。

 

今まさに世界中で「恙無しや」(そちらは大丈夫ですか?)が挨拶で使われている状況です。

 

私が暮らしている上海はどうかというと、かなり大丈夫になってきて警戒態勢は少しづつ解けてきています。今までは居住エリアの敷地の中には入れなかった出前や宅配についてもマンションの各棟の下までは届けてきてくれるようになり、1か月以上お世話になった臨時の荷物預かり棚も撤去されました。

第125回 新型肺炎状況6 やっと出勤できました!で紹介した写真


 

また開店禁止とされていた10以上の業種(映画館、ネットカフェ、クラブ、カラオケ、公共浴場、足マッサージ、室内プール、サウナ、美容院、文化館、ゲームセンター、雀荘等)についても徐々に緩和されてきております。

 

最後まで許可されないのではと言われていたネットカフェ、カラオケ、将棋室(雀荘みたいなもの)についても3月13日から第一陣の開店が許可されたようです。ただネットカフェでも4人用のボックス席は対角線上に2人まで、6人用のボックス席では四つ角に4人までなど細かい規制がされています。

 

また上海の文化施設の代表とも言える上海博物館についても3月13日から実名予約制で開館されました。もちろんマスクは必須で入館の際には検温をしたうえで1日の入場者制限2000人、館内の人数が300人を超えないようにという措置付きです。

 

我が家の近くでもジムの営業が始まり、この1か月以上の運動不足解消のためにか、そこそこ客が入っているようです。

美容院もほとんど営業を始めているのですが、私が会員カードにお金をチャージしてある店は、まだ再開しておらず(このまま、チャージしたお金ごと潰れちゃうのかなぁ…)しかたなく、家の近くで髪を切ってきました。

 

美容院でも、やはりマスクは必須で、髪を切る時だけでなく髪を洗う時も含め店内では外させてくれません。おかげでマスクの紐がビショビショです。

 

もみあげを切る時もゴム紐を持ち上げたり、下げたりしながらやるので美容師さんの手が何回か滑った際には軽くパシッと耳をゴム紐で打たれたりするわけで、普段のようにウトウトもできません。

 

でもこの店の髪切っているときも携帯がみられるようになっている胸からお腹のあたりが透明なシートは便利かも(私は眼鏡かけてないので字は見えないけど、おかげで写真は撮れました)

終わって店を出る時にはマスクの表にも裏にも切った髪の毛の細かいのが入り込んでおりチクチクして、なかなか不快です。

 

しかもマスクに付着した髪の毛をはらい落そうにも、ウイルスを通さないためのマスクですから髪の毛も一度捕まえたら中々、放しません。

本当は買い物してから帰りたかったのに、くしゃみが出るのでやむをえず直帰です。

 

帰路の公園でも人が増えてきて、8人ほどでサッカーをやっているのですが、どう見ても40歳は超えた大人達です。

多分まだサッカー場は再開していないんでしょうね…
子供の遊ぶスペースを確保するためにも早く再開してほしいものです。

 

 

今回、ここまで中カツ!通信を読んで頂いて今までの2回と比べてかなり内容が明るくなってきたと、お感じの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

第126回 新型肺炎状況7 不自由なのは中国?それとも日本?

 

第128回 新型肺炎8 活きるための欲とは?

(ちなみに前回本当は第127回なのに間違えてサバ読んでしまいました…

一度付けたタイトルは修正できないようなので、この場を借りて訂正させて頂きます。)

 

というのも、現在上海をはじめとする中国では新型コロナウイルス肺炎の患者の増加がほぼ止まっております。

上海の場合、例外として増えているのは赤線を引いた境外輸入人員。つまり外国から中国に入ってきた感染者です。

 

まさに逆輸入…

 

「中国は感染が怖いから」と日本に行った中国の知人も、今度は「日本の方が危ないかも…」と戻ってきたりしています。そして私の小区では湖北省を除く中国国内は上海に着いた後の隔離命令がなくなりましが、日本から帰ってきたら14日間隔離と1か月前とは扱いが逆になりました。

 

欧米でマスクをつけた中国人が街中で急に罵倒されたり、襲われたり、中国人だけでなく見た目が同じアジア人まで被害にあうという痛ましいニュースがありましたが、これは逆にならないことを祈ります。

 

パンデミックの語源は「全ての人々」という意味らしいですが、ウイルスだけでなくパニックも世界中の多くの人に感染してしまったのか世界中の株価も大暴落しており、日本だけでなくあちこちでトイレットペーパーの買占めが起きています。

 

欧米でも中国や日本のパニックの様子を見ているときは「冷静になれば」と思っていても人間はそこまで冷静でないことは歴史が証明しています。

 

アメリカで仕事をしている留学時代の友人からも「恙無しや?なんで、そっちはパニックなの?」というメッセージがFBでも来ましたしね。

 

そして冷静でなくなってくると責任を他人に転嫁したくなるの人間かもしれません。

 

アメリカが新型コロナウイルスは中国の責任だと非難したのに対して、中国のスポークスマンが3月12日の会見で皮肉を込めて孟子の言葉である「行有不得,反求諸己」(期待した効果が得られない時は、他人に原因を求めるのではなく、自分自身を反省しなければいけない)を引用したりと、映画でよくある宇宙人や巨大隕石が地球に迫った時など人類共通の敵には各国の垣根を越えて協力し合うのが人類というイメージも疑いたくなります。

 

人類とは共感し協力し合う本能があったからこそ、哺乳類の中でも一番の繁栄をとげてきたのではなかったのか?と不安になりそうですが

 

私は自信をもってYESと言いたい!

 

ちょっと調べただけでも、中国から日本にむけて数々の贈り物が始まっています。ちなみに中国国内でも、まだまだマスクは供給不足で足りません。

 

「新型コロナマスク2万5000枚中国からお礼届く 札幌市に医療用 /北海道」

https://mainichi.jp/articles/20200313/ddl/k01/010/066000c

 

「瀋陽から川崎に防護服 マスクのお礼で提供」

https://www.sankei.com/life/news/200311/lif2003110041-n1.html

「中国から羽咋へお礼のマスク届く」https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20200311/3020004181.html

 

100万枚のマスクを日本に。ジャック・マー(马云)氏 「かつて助けてくれた友が困難に...」https://www.huffingtonpost.jp/entry/jackmamusk_jp_5e5caf31c5b6450a30c12421

 

アリババの創始者であるジャック・マー(马云)は日本だけでなく韓国、イラン、ヨーロッパ、そしてアメリカにも100万枚単位でのマスクや検査キットなどを送っており個人資産ならびに自身の基金を通じて現時点でも11億元(約165億円)の寄付をしております。

 

そして支援は物資だけではありません。

 

治療の最前線で働いていた医療チームも、休むことなく今度は武漢でなく世界の支援に飛び立っております。

 

3月11日、四川大学や四川疾病センターの専門家は31トンの救援物資とともにイタリアに飛び立ちました。

 

ローマへ向かう飛行機の中で機長から医療チームに対して、以下のようなアナウンスがあったそうです。

「在你们的护佑下,家乡人民安全了,但你们却不能脱下战袍,还要继续无畏地逆行……我们等你们的捷报,接你们回家!”」

 

「皆さんが守ってくれたおかげで、故郷は安全になりました。なのにあなた達は白衣を脱ぎ戦線から帰るどころか、更に恐れずに病気との戦いへと逆行していく…勝利の知らせを待って、あなた達を迎えに来ます!」

 

四川以外にも

上海の専門家チームはイラン

江蘇省のチームはパキスタン

広東省のチームはイラク

とそれぞれ専門医療チームを派遣しています。

 

中国から世界にコロナウイルスが輸出されて今となっては逆輸入、

世界各国からみればマスクを輸出したり援助したのが今となっては逆輸入。

 

でも本当に大事なのは、これらの過程で「共感」と「思いやり」の相互貿易が活性化されたこと。人とモノの流れはブロックしても、心の貿易は止めずに増やさないといけない。

 

「世界は思うほど悪くない」と子供達に自信をもって言えるよう、私たち皆で頑張っていきましょう!

 

そしてマスクの値段が暴落する時期も遠くない!

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございます。

 

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第127回 新型肺炎状況8 活きるための欲とは?

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第127回 新型肺炎状況8 活きるための欲とは?


 みなさん、こんにちは。

日に日に増えていく感染者数、入国規制、イベント中止要請。世界経済への影響も増しており株価は下がり各企業からの悲鳴が聞こえてきます。弊社グループも武漢に拠点があり、数百名の従業員を抱えておりもちろん他人事ではありません。

 

前回の中カツ!通信の記事は、特に多くの方々から反響を頂きました。

第126回 新型肺炎状況7 不自由なのは中国?それとも日本?

 

多くの方から休校やイベント中止についても賛同をする声を頂く中で

 

「でも、感染しても死ぬわけじゃないんでしょ」

 

という反応もありました。確率的には確かに低いのですが、数値化された指標だけを見ていると時に感情のない無機質な理解しかできなくなります。

 

例え致死率が低かったとしても、

例え死んだ人が1人だったとしても、

 

その1人があなたにとって大事な人だったら、確率論で割り切れるでしょうか?

 

今回の新型コロナウイルス肺炎が発生してから、ニュース記事を見て涙することが幾度もあります。冷静に判断することは非常に大事ですが、それと数字だけ見て軽んじること、軽んじて他人の自由を奪うことは別のことだと思います。

 

確かにエボラ出血などと比べ新型コロナウイルスは現状、致死率が低い状況ですが糖尿病など持病を抱えている人、免疫が落ちている人は重症化するリスクが高いのも事実です。

 

実際に中国の最前線の現場では多くの医療関係者も命を落としています。「医者の不養生」と割り切れる状況ではありません。ウイルスが蔓延する中、高ストレスの状態でろくに休憩時間も取らずに、30日間連続出勤して治療にあたる医療関係者が数多くいます。

 

2月18日武漢市武昌病院の院長の劉智明さん(51歳)が新型コロナウイルス肺炎で亡くなられました。

 

武漢市の最初の発熱外来指定病院の院長として、新型コロナウイルス肺炎発生以来、劉医師は医療関係者全員を率いて現場で奮闘します。また劉医師の妻である蔡さんは別の病院のICU看護士長を務めており夫婦で疫病の最前線で戦っていたのです。

 

劉医者は患者からは「医術が優れているだけでなく、態度もとてもいい」と評判だっただけでなく、部下からも慕われており、殉職の際に部下たちが泣きながら「来世もあなたの部下になります」と言ったそうです。

(遺体が搬送される時に思わず駆け寄ろうとする同僚を別の医師が止める様子)


「万一の場合でも、救命のためにチューブを挿さないでくれ。」

自分の死を悟った際にもチューブを引き抜いた時に医療関係者への感染リスクが上がる治療をしないよう気を使うような医者でした。

 

2月7日に武漢市第三医院が発表した「医生患肺炎上了呼吸机,做护士长的妻子这样抉择」(医者が肺炎にかかり呼吸器をつけた、看護士長である妻の選択)という文章で夫婦のやり取りが記録されています。

 

1月22日午前4時、蔡さんは夫である劉医師から「着替えを送ってほしい」という電話をもらいます。指定病院になってから、劉医師は家に帰れなくなっていました。

 

蔡さん:「あの時はとても心配でした。こんな時間でまだ休んでいないのかと…」

 

そして翌日には夫が新型コロナウイルス肺炎で重症病棟に入ったことを伝えられます。当時、蔡さんの病院も発熱指定医院に選ばれ3日以内に院内で20名強の重病者を受け入れるための改造に大忙しで2日間は徹夜の業務が続きます。

 

合間を縫って夫である劉医師の様子を看にいくと夫の主任医師からは

「よくない、かなりよくない、どんどん悪くなっている。酸素飽和度が80を切ったこともあり、どうやっても上がらない」

 

これが何を意味するかは蔡さんにとっては明らかでした…

 

蔡さん:

「全てを投げうって彼のそばにいたいと思いました。彼に”私が面倒をみるよ”と何度も聞きましたが、夫の答えはいつも”不要”でした」

 

「私が一度、来てしまったら離れられなくなるとことをわかっていて、彼はずっと受け入れてくれなかったのだと思います。彼も医者です。自身の状態はよくわかっています。自身の主任医師には”万が一の時でも、チューブを挿しての救命医療はしないでくれ”と伝えていたそうです」

 

1月27日からは蔡さんの勤める第三医院でも重症患者の受け入れが始まります。新しく設定された肺炎専門エリアには14台の原産国も型も違う呼吸器が届きます。それぞれの呼吸器に必要な備品も異なるので蔡さんも町の衛生院、メーカーなど自身の知り合いにお願いして何とか使える状態を整えます。

 

重病者の状態は急変することが多いため各患者を1時間ごとに巡回し、酸素飽和度を計測する必要があり、看護士長である蔡さんは同僚が帰った後も残って仕事をしていたそうです。

 

蔡さんが劉さんへあてたWechatのメッセージ

 

「毎日2時に電話して。じゃないと心配だわ。夜も電話でないし」

 

「ショートメッセージは見られるの?」

 

「私は一緒にいられないの?」

 

「あなた、呼吸ができなかったら呼吸器をつけて!そうすれば少し楽になるから」

 

「怖がらないで、怖かったら私がそばに行くから」

 

(一時間後、返信が来ない状況で)

「あなた、頑張って!」

そして劉医師からやっと返信が来ます。

劉医師:

「昨日は一晩中のたうち回ったよ。どうしても酸素が上がらない。死ぬかと思った。酸欠、苛立ち、全身冷や汗。今朝は呼吸器をつけて、だいぶ良くなった。」

 

蔡さん:

「看に行こうか?」

 

劉医師:

「要らない」

 

その後、2月13日に劉医師の容態は突然悪化し14日は酸素チューブの挿入、17日には人工心肺ECMOによる救命措置が行われますが、すでに肺だけでなく心臓内にも多くの血栓ができており18日に逝去されます。

 

 もう一人、最前線で治療にあたり殉職された彭医師は更に若く29歳でした。

 

2020年2月1日(旧暦1月8日)に結婚を控え、すでに結婚写真も撮り終わっておりましたが新型コロナウイルス肺炎という国難の中、結婚を延期し医師として第一線に向かいます。

 

大晦日(1月23日)には、同僚が彭医師に

「大晦日なんだから奥さんと一緒にいてあげたら」とすすめるも

 

「私は若いですから、私が先に働きますよ」と、その他の家庭を持つ同僚に先に休みを取るように断りました。

 

結果、2月20日に彭医師はこの世を去ることになります。

 

まだ話せたときに彭医師は、同僚にこう言いました。

 

「引き出しの中にしまったままで送れなかった結婚式の招待状が、妻に対して一番申し訳なかった」

 

日本で報道されている陽性で自宅待機指示を受けていた男性は、この2人の医師の話を知った後でも

 

「ウイルスをばらまいてやる」

 

と居酒屋とパブをはしごしたでしょうか?

 

致死率という数字だけで「別に大丈夫じゃん」と軽く考えていたのではないでしょうか?

 

そもそも、この50代の男性は居酒屋とパブに行きたいという欲望がどれだけ強かったのでしょうか。

 

学術的な根拠はないものの、人間の三大欲求としてよく取り上げられるのが

「食欲、睡眠欲、性欲」


世界に先駆けて1月下旬から自宅待機指示や不要不急の外出要請がされている中国の人々は、どのように欲求を満たしているのでしょう?

 

まず睡眠欲は、満たされている人が比較的多いと思います。

 

自宅待機、自宅勤務ということがあると通勤時間もありませんので普段より遅く起きても大丈夫ですし、もちろん居酒屋で日を跨いで遅くまで飲むなんてこともありませんので時間的には余裕があります。

 

むしろ時間的制約ではなく、武漢をはじめとする現地の状況や、今後の経営状況を考えると眠れなかったり、昼間の運動不足で寝付けなかったりということは少なからず発生しています。

 

次に食欲ですが、食料の供給網が途絶えることはありませんでしたのでお腹を満たすために雑草を食べたという話は聞きません。ただ現代の先進国の多くの人間にとって食欲とはお腹を満たすだけでなく「美味しいもの」を楽しむこと。

 

その意味では、外出して美味しい料理を食べるという機会は激減しています。今でこそ店内で食事をできる店も増えてきましたが、1か月前は、お店を開く許可が下りていなかったりデリバリー用の料理すら制限されている状況でした。

 

第122回 新型肺炎状況4 今、上海で外出はできるのか?

 

デリバリーは頼めてもできたてを食べたいという食欲は満たされない中、外出もできず時間を持て余していた多くの人が自宅での自炊に時間をかけるようになりました。

 

特に流行っているのがパン、ケーキ、餃子や点心づくり。

 

2月24日の新浪財経のニュースによると、ECでの酵母は通常の40倍の売り上げを記録したとあります。他にも餃子の皮が7倍の売り上げになったりと粉から自身で作る人が増えたようです。

 

疫情期间宅出面点热 新网红酵母粉电商销量增近40倍

https://finance.sina.cn/stock/relnews/cn/2020-02-24/detail-iimxyqvz5284316.d.html

 

酵母が売れているのはオンラインだけでなく夕方に買い物に行ったスーパーでもレジ横にしっかりと置かれていました。

 

日本のクックパッドのように点心のレシピが掲載されているサイトは中国にもたくさんあり、参考にしながら作るのですが、そう簡単に外で売っているようなものはつくれません。

 

私の家内も多分に漏れず、炊飯器で作れるケーキやら、点心を作っては写真が送られてくるのですが、いつもお決まりの「出来は60点。でも味は美味しいよ」というコメント(笑)

 

写真を見てみると

(蒸す前)

 

(蒸した後)

チョコレートをいれる点心はよい見栄えに作るのが難しいそうです(笑)

 

ただ、ネット上を見てみると家内の作品は、まだましで数々の傑作が披露されております。

可愛い雪だるまの饅頭を参考に作ったら

春も間近?溶けかかった雪だるまになってしまったり

 

炊飯器で簡単に作れるはずのスポンジケーキは蓋についたままになってしまったり、

 

みんな大好き焼き小籠包も

油断をすると新メニュー?

地獄の業火焼き小籠包になってしまいます。

 

飽くなき食欲の探求、デリバリーコストが高い日本では中国以上に数々の珍料理がSNS上に溢れるかもしれませんね(笑)

 

自分で手間暇かけて作った料理は美味しさ倍増ということで制限された中でも食欲を満たすために頑張っているわけです。

 

また食欲といえば「中国人は四つ足のものならテーブル以外は何でも食べる」などと称されますが、今回の騒動となった華南海鮮卸市場では生きたコアラも売られていたといった報道もありましたが、あれはコアラではありません。

 

確かに「活树熊」というのは活きたコアラを表すのですが、2018年にオーストラリア領事館も広東で調査をしたことがあり、故意かわかりかねますが翻訳ミスで実際は竹ネズミという昔から食べられていた動物でした。


確かに動物園で、この竹ネズミがコアラとして紹介されていたら大クレームです。私自身はコアラもネズミにも食欲が湧かないことには変わりませんが…

 

更に話が少し飛びますがオーストラリアの動物2大スターのもう一つであるカンガルーは害獣として食用からペットフード用まで数百万頭単位で殺されているのに、容認しているオーストラリアの人から「クジラを食するなんて日本人は野蛮だ」と言われるのは非常に違和感あります。

 

最後に性欲ですが、最近私の親も中カツ!通信を読んでいるので深くは書きませんが、今回の巣ごもり生活で子供が増えるのではと予測されております。

 

コロナ(Corona)とはラテン語で王冠の意味で、今のクラウン(Crown)の語源でもあります。

 

2020年年末には多くのCrown babyが誕生するかもしれませんね。

 

人はいつかは死ぬものだと誰もが分かっていても、それが明日や来年かもと意識している人は少ないものです。

 

この世に生を受けたからには親に感謝し、一緒に過ごしてくれる家族や友人に感謝し、その感謝を子供たちにも引き継いでいってほしいと思います。

 

中カツ!通信はWECHATでのアカウント登記は漢字表記しかできないため「中通信」としております。

 

有名なスティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式のスピーチでもありましたよね。

 

「毎日を人生最後の日だと思って生きよう。いつか本当にそうなる日が来る」

 

 治療の最前線で「患者の活きたいという欲求のために」奮闘し人生半ばで亡くなった医療関係者のためにも、そういう医療関係者を増やさないためにも外出時間を減らして、家族と一緒に活きることについて考えて、安全になったらレストランや旅行に出かけて友人と大いに活きることを楽しみたいと思います。


本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
 

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第126回 新型肺炎状況7 不自由なのは中国?それとも日本?

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第126回 新型肺炎状況7 不自由なのは中国?それとも日本?


 みなさん、こんにちは。

4年に1度の2月29日も過ぎましたがSARSから16年ぶりの新型肺炎は、過ぎ去るどころか中国だけでなく世界で猛威を振るっております。

 

ただ私が暮らす上海では出勤する人の数も増えてきており、オフィスビル内も少しずつ活気を感じるようになってきました。出勤者が増えるのに伴い、朝限定で他飲食店の軒先を借りて販売するお店も今週復活してました。

出歩く人が増えたとはいえ管理が緩まったわけでなく、弊社のビルでは今までの紙の通行許可書に加え普陀区のWECHATアカウントが提供する通行証を携帯画面で提示することが求められるようになりました。

「ここまでやる必要があるのか?」

 

と思わなくもないですが、北京の天通苑というマンションエリアでは紙の通行証が偽造されて使われていたというニュースもありましたので管理側としては必要なのでしょう。

 

このような厳格な管理が1か月以上続いた成果も出てきており、3月1日現時点の感染者の数は減ってきており、とうとう治癒した患者の累計が現状の感染者数を超えました。

 

つまり感染した半分以上の人が治癒したということですね。

医療リソースも初期に比べ充実してきましたし、中国では今後も終息に向かい勢いを増していくと思います。

 

一方で韓国、日本をはじめとする世界では、1か月前の中国のデジャヴを見るような事態に発展していっています。

 

イベントの中止、学校の休校、テレワーク、出張・旅行の中止

 

に加え約50年前のデジャヴ?か日本ではティッシュやトイレットペーパーの買占めも起きているとのこと…

今、街中でポケットティッシュ配りのバイトやったら一瞬で配布終わるのでしょうか?

 

これまで新型肺炎関連で6回の記事を書いてきました。

 

第119回&120回 日本人からみる新型肺炎の状況1

第121回 新型肺炎の状況3 神速!10日間で病院完成

第122回 新型肺炎状況4 今、上海で外出はできるのか?

第123回 新型肺炎状況5 結局、出勤できたのか?

第124回 新型肺炎GoodNews!マスク(口罩)消毒法

第125回 新型肺炎状況6 やっと出勤できました!

 

いろいろなコメントを頂く中で、日本にいる一部の方からは

 

「通行規制、出入り規制とかそっちは不自由で大変だねー。

 

「情報も不自由で困っているんじゃない?

 

という

”日本は自由、そっちは不自由”

”だから、感染も蔓延した状態になっている”

 

という先入観を感じることが幾度かありました。

 

また先日の安倍総理の学校の休校要請に対して、様々な批判を読んでいるなかで中国と日本で政府に対する反応と受け入れ方の違いを感じています。

 

19世紀のドイツの哲学者ヘーゲルの「自由の相互承認」という有名な概念をご存知の方も多いと思います。

 

 自分の自由(欲望)を全部とおそうとすると、他人の自由と衝突することになり、結局互いに自分の自由はかなわなくなる。そのために他人にも自由があるということを相互に認めあうことにより、結果として社会の自由の相和が大きくなる

 

という考え方ですが、

中国では「移動、外出、ビジネスをしたい」と思う人の自由を行政が制限しましたが、一方で「感染者と接触して新型肺炎にかかりたくない」と思う人の「感染リスクを社会として下げてほしい」という自由は尊重されたということになります。

 

どちらの自由がどれくらい承認されるのかを調整するのが国であり、法律なわけですが、今回のような突発事項に対いて民主主義として正当なステップを経てからでないと法が発布できないと、どうしても対策が遅れがちになります。

 

もちろん今回の根回しなし?の休校宣言で当事者としては、

 

「共働きの親は子供の面倒をどうするんだ!」

「せっかく準備してきた卒業式が行えず可哀そうだ!」

 

と、憤るのも理解はできます。

 

ただ国として一部の個人の自由を制限したとしても、それ以外の人の自由を守る必要があるため、個人的には仕方ないことだと考えています。

 

中国ではある障害をもつ子供が親が隔離されている間に家で餓死するという悲しい事件が発生しました。また隔離されたまま両親の死に目にも立ち会えず、感染リスクの削減のため亡くなった後も拝むことができず灰だけを受け取ったということも多く発生しています。

 

それに対して中国では多くの人が同情しますが、「隔離すべきではなかった」という世論は私自身は今のところ見たことも聞いたこともありません。

 

「上に政策あれば、下に対策あり」という言葉は中国に関わってきた人なら何度も聞いたことがあると思います。政策が出されても、民衆は抜け道を探すので骨抜きになってしまうというネガティブの意味で使われることが多いですが、今回の新型肺炎を通じてこの言葉の本質は”不自由の中の自由”を如何に享受するかという思考の切り替えの早さとたくましさなのではないかと感じています。

 

新型肺炎の外出規制という不自由な中での自由って?

 

全国的に時間はあっても外出できない期間が続きました。最初は携帯でゲーム、映画、ショートムービーなどを見ていても眼ばかり使ってさすがに飽きてきます。運動用具など何か新しい物を購入しても春節休暇、新型肺炎の移動規制、出勤規制で物流が通常に比べて遅いので中々、届きません。

 

そんな中、数々の時間をつぶすための創造性に溢れる遊びがSNS上で拡散されています。

国技の卓球。まさにテーブルテニス

ミニトマトでビリヤード(台球)


春節気分を味わうためにゴミ箱とシーツで獅子舞を踊ってみたり

一人で静かに過ごしたい時は、麺で編み物をしてみたり

大人の趣味、思考にふけりながら釣りを楽しんだり

これ釣れちゃったらどうするんでしょ(笑)

 

そして極めつけがお医者さんごっこ!

 

ただ、そこは大人の遊び。本格的な帝王切開のお医者さんごっこです。

手術大成功、母子とも健康で八つ子が生まれました。

このミカンの帝王切開はSNSでかなり拡散され、全国の多くの家庭でお医者さんごっごが行われました。

 

本来なら新年会の季節、夜になれば語り合いながら一杯飲みたくなるもの。WEB飲み会も今回の新型肺炎の影響で一気にシニア層まで広がりました。

このように不自由な中でも自由を楽しむことができるというのは、人間ならではの素晴らしい知恵ですよね。

 

また現在は上海でも必要な外出(買い出し)をする人の数も増えてきています。この週末は、せっかくなので地下鉄に乗ってスーパーに出かけてみました。

 

地下鉄にはニュースで見た通り、各車両の中にQRコードが貼られております。

これをスキャンして登録しておくと、同じ車両の人が感染発覚すれば連絡がくる仕組みになっています。

自分の移動履歴というプライバシーがばれるから嫌だなぁと思いましたが、そもそも地下鉄乗るときにQRコードで改札通っているので、どうせバレバレです。そもそも今日の午後はガラガラかつ、1駅しか乗っていないのでもし感染したら一緒にいた友人からにほぼ間違いありません…

 

こうして日本人もよく利用するAPITAのある駅でおりると、スーパーへと続く地下通路の飲食店はどこもガラガラ。


 

少し寂しい気持ちになりながらスーパーに近づいて本日5回目の関所(検温)を通過すると、

私の予想外の大盛況!10近くある各レジとも10人以上の行列です。

店内も大賑わいで、桜フェアの前のピンクな親子が春を感じさせます。

こんなに混んでいるなんて、

 

「もしや、まさか?日本同様にトイレットペーパーの買占めか!

 

と思いきや、大量の在庫が余ってました。レジに並んでいる人も誰も見向きもしておりません。中国ではトイレットペーパーやティッシュを買う自由は全く制限されておりません

並んでいる人の買い物カゴをのぞいてみてもトイレットペーパーやティッシュだけでなく、大量に買い込んでいる人は殆どいなく籠城前の買い込み需要という雰囲気も感じられません。多くの人が外出するついでに買い物するという日常使いをしているようです。

 

とはいっても、入り口の数は制限され入場するには検温を受けなければいけないのでしっかりと管理はされており、日常と比べたら不自由です。

自分に欠けているものを嘆くのではなく、自分の手元にあるもので大いに楽しむものこそ 賢者である。(by古代ギリシャ哲学者 エピクテトス)

 

この先、日本をはじめ世界で自由から不自由さへの移行が暫くは続きそうですが、不自由になった側面にばかり目を向けるのではなく、その中でも自由にできることに意識や行動をむけることにより、ストレスで免疫を落とすことなく、この新型肺炎を乗り切りましょう!

 


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第125回 新型肺炎状況6 やっと出勤できました


 みなさん、こんにちは。

 

1月22日から休みに入り、ほぼ1か月ぶりにオフィスに出勤してきました。(もちろん在宅で仕事はしてましたが…)今回は、現在の新型肺炎状況下での上海の新型肺炎対策事情について紹介したいと思います。

 

2週間前の2月5日に上海に戻ってくる過程と近所のスーパーの様子を書きましたが

第122回 新型肺炎状況4 今、上海で外出はできるのか?

 

現在も厳戒態勢は緩むどころか、更に体系的に厳しくなっております。

 

例えば、政府の通知では武漢を含む感染重点地域の人は上海に戻った後に14日間の自宅待機という基準ですが、多くの小区(日本の団地のような単位だが壁で囲まれている)では、「外国も含め上海以外から戻ってきた人は一律、14日間自宅待機」というルールが設定されています。

 

ルールを設定するだけなら、いくらでも抜け道がありそうですが、出入り口を一つに絞り(他の門は全て施錠)、小区から出るたびに門でワンタイムの通行券をもらって、小区に戻るときに券を回収されるという仕組みになっていました。

 

ただ、小区を出るときに毎回、身分確認はされていなかったので14日間経っていない人も小区の外に出れてしまいます。私もそうやって出入りしていたのですが、4日前に急に居委会(団地管理組合)から電話がかかってきて

 

居委会:「上から新しい指示が出ました。あなたは上海に戻ってきてから満14日経っていないので、家からも出ないで下さい。14日経ったら居委会(団地管理組合)の事務所に賃貸契約書と身分証明書持ってこれば通行証を発行します」

 

と通知されました…

 

自宅から出るなと言われても、出前も宅配も小区の入口までしか来てくれないし、ごみだって捨てなければいけません。

 

もう上海で見慣れた光景ですが各小区の入り口には、宅配業者が荷物を置くテントと棚が設置されており、そこまで自分で取りに行く必要があります。

私:「家から出なかったら食材の宅配も取りに行けないじゃないですか?」と居委会の電話に文句を言うと

 

居委会:「私たちが小区の入り口から家まで運びます。ゴミも家のドアまで回収に行きます」

 

という驚きの答えが。中国の小区は大きいものが多く、私の小区では敷地内に46棟あります。その中の14日間経っていない人は一定数いるわけで感覚ですが300世帯以上に送り届けて、ゴミを回収するって相当な仕事量です。

 

”ラスト1マイル”問題ならぬ”ラスト500m”問題を無料で引き受けるって、次回の管理費が値上がりしないか心配になってきます。

 

2日後におそるおそる電話して

 

私:「野菜と冷凍食品が届いたので持ってきてもらえますか?あとゴミもあるのでついでに持って行ってください」

 

とお願いすると、

 

居委会:「あぁ、さっきまた新しい指示がきて、武漢などの重点区以外は小区の中は出歩いてよいことになったので、自分で取りに行って。でも小区の外は出ちゃだめよ。」

 

私:「はぁ(笑)」

 

 

この件に象徴されるように今回の新型肺炎対策は各主体(政府、地方政府、区、町、居住単位、オフィスビル)によって朝令暮改が日常茶飯事です。ただ、どこも自身の管轄区から感染者を発生させたという責任を負いたくないので、下に行くにつれて厳しくなる傾向にあります。

 

とにもかくにも、14日間の引きこもり生活を終えて通行証を入手しました。通行証には名前が記入されていて、出入りの時に身分証明書(外国人はパスポート)と一緒に提示します。出るのはともかく、入るのはかなり厳しくチェックしており、同僚は毎日車で帰る際に後ろのトランクを開けられ人が隠れていないか確認されているとのことです。

 

これで晴れて正々堂々と街に繰り出す権利を得て出勤です。

オフィスの前では前回、荷物を届けた時と同様のセキュリティ体制です。まずは携帯で壁に貼られているQRコードをスキャンすると、この14日間上海から出ていないことを証明する画面が表示されます。前回、上海虹橋駅に到着した時にアプリで入力した情報がリンクされているようです

その後に、もう何回目かというお決まりの

「この14日間湖北省に行っていないか?」

「感染者と接触していないか?」

「発熱などの症状は発生していないか?」

「上海に来る前に居た場所」

「乗ってきた新幹線(飛行機)の便名」

 

などの情報と承諾書を2枚にわたって記入させられます。

紙だけだと虚偽申告をする人もいるのでは?と思われるかもしれませんが、虚偽申告は、ばれた時には処罰の対象で街中にもいくつも

「病状を隠した人は信用度(お金を借りる時などに使用される指標)のブラックリスト入り」

という告知がされています。しかもビッグデータがいろいろと把握されているので、万が一に新型肺炎になったときに虚偽申告がされていたらすぐにばれる仕組みになっています。もちろん取締りのためにだけではなく例えば新幹線の便名から同乗者に感染者がでたら、同乗者全員にメールが行くなどトレーサビリティを確保できるようにというのがデータ収集の主目的です。

 

こうして2枚の記入をした後にパスポートを提示して、事前に会社のほうから申告していたリストと照らし合わせて、オフィスビルへの入館許可書がもらえました。

その後は検温の後に、消毒槽に足を入れて、おばちゃんから両手の表裏にアルコールスプレーをかけてもらった後に受付で会社名や名前を登記して、やっとオフィスビルに入れます。

 

検温の際は低すぎてもダメで、後ろの女性は33.7度だったため、

 

警備員から「少し横で立って温度が上がるのを待ってください」と謎の発言をされて「遅刻しちゃうから、熱が低いんだからいいでしょ」と言い返すも、もちろん通してもらえませんでした。

 

エレベーターに乗っても非日常が反映されています。「戦疫」と書かれたこの公告の最後の一文には

 

「あなたが”退屈だなぁ”と感じている家が、まさに私たちが帰りたくても帰れない場所です」

まさに自分のことを言われているようで、2人のまなざしに少し後ろめたさを感じてしまいます…

 

他にもオンラインでの医療相談など、広告までもコロナ色がかなり強めです。

 

エレベータホールを抜けてようやくオフィスにつくと、また冷っとした寒さを感じます。

 

この気温5度の中、エアコンはつけず、窓は開いたままです。これはビル管理業者からの指導で”窓を開けての換気”、”エアコンはセントラルエアコンで他の階と交差感染するから不可”というのが出ているための措置です。

 

ちなみに弊社のエアコンは独自の室外機で他の部屋と交錯しないのですが、付けたところ電気メーターをチェックしていたビル管理の担当者がすぐに上がってきて、切るように強く言われたそうです。

 

エアコン、窓の開閉チェックだけでなく、出勤者全員の体温を午後に一度測りビル側に提出もしなければいけません。ビル側で朝入館する時に登記した名簿と再度照合しているようです。

 

先にも書きましたが、このように自身の管轄下で感染者は出さないという厳戒態勢が形式的な過度になっている例もあるということですね。

 

オフィスの足元にはオイルヒーターを複数台設置しているので、座るとそれほど寒くなく私が持参した湯たんぽは使わなくて済んだのですが、ヒーターを事前に準備していなかったら新型じゃない肺炎になってしまってもおかしくありません。

 

私は湯たんぽと合わせて前回にもご紹介した

第124回 新型肺炎GoodNews!マスク(口罩)消毒法

虎の子のオゾン発生器をオフィスに持っていき、同じ部屋の同僚からは珍しく感謝されました(笑)

武漢の病院でも新型肺炎対策としてオゾン発生器が導入されたらしく、同じくオゾン発生器を扱われている堀内さんも問合せ対応で大忙しのようです。

 

お昼になり久々に外食をしようかと外に出てみると、どこもテイクアウトのみでマクドナルドも含め店内飲食ができなくなっておりました。(弊社付近の状況であり、店内飲食できるお店も上海にはあります)

張り紙をみると、マクドナルドの自主判断ではなくこれもビルを貸す側の規制であることがわかります。

 

コンビニのイートインスペースも椅子が撤去されテーブルには店内飲食禁止の張り紙がされています。

二軒隣にあるスターバックスも当然、店内飲食は不可。Third placeはいつになったら復帰できるのでしょうか…

 

多くの人にとって自宅がFirst place、会社がSecond placeであることを考えると現在、中国の大部分では1から2への移行期であり、3を楽しめるようになるのは、もう少しかかりそうです。

 

もちろん病院というBattle placeで奮闘している方々がいるからこそ、自宅や会社に行けるようになったということも忘れてはいけません。

 

そして疫病との闘いと同時に経済との闘いも始まっております。政府からは対象企業への減税、免税、補助金等の下支え対策が矢継ぎ早に打ち出されていますが、まだまだ景気の悪化が深刻化すると予想されています。

 

最近、携帯のショートムービー広告が2週間前のオンライン教育、オンライン医療に並んで目立つ業界がでてきました。

そう、消費者金融の広告です…

 

中国で経済と同時に心配が増してきているのが日本の状況です。当初は日本から多く寄せられる救援物資に感謝感謝の一色でしたが、

最近では

 

「もう救援物資を送らないでくれ!

 

という書き込みをちらほら見かけます。

決して、十分にあるからもう不要ということではなく、日本でもマスクや消毒液が売切れになっている現状に加え感染者が増えてきている状況をみて

 

「本当にありがたいけど、日本は日本人のために物資をちゃんと残しておいてほしい。もし日本で肝心の時にマスクが足りなくなったら詫びきれない」

 

という思いやりからの発言です。

 

日本は中国からも感謝の対象だけではなく心配の対象になっているわけで、中国以外の国からしたら、ただの心配の対象です。大きなイベントが中止になったりしていますが、やはり個々人の手洗い、消毒、マスク着用が大事です。

 

日本では法律の違いもあり、中国のように大胆な封鎖や制限をすぐに行うのは難しいと思います。

 

日本でお読み頂いている皆様も今一度、自分事として防止対策を行ってくださいね!

 


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